2010年2月17日 (水)

【第121回】雪かきK. R. (地歴・公民)

金沢は大雪。
雪の積もった日の遊学館は、早朝から、雪かき隊が出動する。
学務員の山崎さん・サッカー部・野球部の生徒がせっせと学校の周りを雪かきする。
もちろん、私も雪かき隊の一員。

「学校近くの横断歩道は、押しボタン信号なので、
雪が邪魔して歩行者がボタンを押しづらい」 という話を聞きました。

そこで登場です。
今年の雪かき隊は、「本気」でした。
学校・道路・玄関先・某大学グランド、
この冬、雪かき隊は「本気」で雪かきをしました。
道ゆく人に「ありがとう」「ご苦労さん」と言葉をもらい、生徒たちの目は輝きました。

私たちの使う道。
誰かが雪かきをしている。  
・・・その「誰か」になろう。
そこから始まった学校周辺の雪かき隊。

 「大きな成果・感動・充実・達成感を得るには・・・
       ・・・日常の小さなことの積み重ね」ということ学んだ冬でした。

春には、「清掃隊」として出動します!

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2010年2月10日 (水)

【第120回】三年生のみなさまへK. Y. (国語)

 ご卒業おめでとうございます。
これまでは、小中高とある程度のレールにのった人生で、選択権を行使した経験は多くなかったと思います。これからも、両親や諸先輩、友人からのいろいろなアドバイスがあると思いますが、人生の決定権は君ら自身に委ねられます。

 私事ですが、年に数回卒業生と会って、お酒を酌み交わしながら歓談する場があります。在校中はどなりつけ、親御さんに連絡しては、苦労しながら(本人及び私共々)卒業していった生徒と先年会う機会がありました。

 彼は推薦入学した大学も中退し、暫くは家業のアルバイトをしておりました。これから先どうなるか「やれやれ」と思っていたところ、ある時、連絡があって「就職試験を受けるから面接のポイントを教えてくれ」と言います。

 本人なりに人生の指針が見えてきたようで、その後就職が決まり、現在は勤めた会社で主任さんとしてばりばり頑張っております。暮れに電話したところ「今度また飲みましょう」とのお言葉で、彼のいろいろな成長談が聴けるのが楽しみな今日この頃です。

 卒業生のみなさん、人生の選択を迫られる機会がこれから無数にあります。個人的には大人になって選択ミス(就職・結婚も含めて)ばかりの人生ですが、思うとおりに生きてきたので、それほどの後悔はありません。みなさんもこれからの人生、深く思慮し、自己の決定権を行使しながら固有の人生を歩んでいってください。

 人生は「進取の精神」が肝要であります。

2010年2月 3日 (水)

【第119回】改めて思うこと尾谷 力 (地歴・公民)

 「先生を喜ばせたい」この言葉は12月末に京都で行われた全国駅伝大会を前に、ある新聞社の取材に答えたキャプテンの言葉です。

 創部以来今年で10年目。
顧問を任されている女子駅伝部で何度も挑戦するチャンスをいただきながら選手達の力を発揮させてあげることができない大会が続いている中で、今年の全国駅伝大会はスタートから違いました。キャプテンの言葉がメンバー全員に乗り移ったのか、今年のチームのテーマ通り『勇猛果敢』に全員が激走。新聞のコメント通り私を喜ばせてくれました。

 順位27位、記録1時間13分21秒。

全国の強豪と比べるとまだまだですが、私にとって最高の成績となりました。

 話は変わります。チームの一期生でキャプテンを務めた子から(子といっても現在は24歳、東京都立の高校で先生をされているのですが)「私たちがつくったチームも満10歳ですね。
これを機会に皆で集まるので先生も来てください」と連絡がありました。

 常に結果が問われる勝負の世界。
選手達にはさまざまなプレッシャーが掛かります。それを撥ね退け実力を発揮するためには、厳しいことを要求する私と厳しさを乗り越えなければならない選手の間には何物にも揺るがない信頼が必要です。
 改めて今回の大会を振り返ったとき、お互いに真の信頼関係を築くことができたのかなと思います。

 ただ、先日の卒業生の電話以来少し考えています。この10年間、今までの卒業生も今年の選手と同じように私を信じてやってきたのではないかと。

 この原稿を書いている現在の時刻は午前6時。
雪の降る中校舎の中ではもうすでに早朝練習に励む選手達の足音が響きます。
その足音を聞きながら、改めて「うちの子らを喜ばせてあげたい」と思います。

追記:今年の私の課題は、『……』。
毎年この時期に自分自身に言い聞かせていますが『今年こそ、勝負の年』。

2010年1月27日 (水)

【第118回】受検(受験)のすすめO. S. (国語)

 去る1月23日に、平成21年度第3回の日本漢字能力検定試験が行われました。

 今回は、英語検定と実施日が重なり、どちらを受検するか迷った生徒が多かったようですが、漢字検定は79名が検定試験に挑みました。
 この検定試験の結果はまだ発表されていませんが、多数の合格者が出るのではないかと期待しています。

 現在、遊学館高校に入学してから漢字検定に合格した生徒は87名(2級 6名、準2級 36名、3級 43名、4級 2名)。
 高校に入ってからはまだ受検していなくとも、中学校在学中に合格したという生徒もいることと思います。
 高校在学中に合格を目指してほしいのは準2級~2級です。ぜひ、多くの生徒に目指してほしいと思っています。

 ここ数年、検定や資格の取得がブームになっているようで、世の中でも様々な検定試験が実施されています。

 遊学館高校では、普段の授業や自主講座で、多くの検定・資格を取得するための講座が準備されています。(漢字検定、英語検定、日本語ワープロ検定、文書デザイン検定、ホームページ作成検定、ビジネス実務マナー技能検定、珠算、暗算、いけばな、ペン字、マナー検定、など)

 検定・資格試験は、授業や講座で学んだことをもとに、自分の実力を確認することができる絶好の機会です。また、高校在学中に取得することで、上級学校への進学や就職にプラスになる検定・資格も数多くあります。

 高校生として過ごす3年間、自分が頑張ってきたことを目に見える形で残すことができる検定・資格試験を、ぜひ多くの生徒が受検(受験)してほしいと思います。

2010年1月20日 (水)

【第117回】幕張メッセに応援に行って中川 都 (国語)

 今年も幕張メッセで開催された、バトントワーリング全国大会の応援に行ってきました。
結果は準優勝、連覇はなりませんでしたが、優勝したPL学園とは1.9点の小差、34校中2校しか受賞しなかった金賞を受賞しました。

 優勝したPL学園は、大編成の中でも39名という群を抜いて人数が多いのですが、流れるような動きで、誰一人として和を乱すことがなく、これぞ大編成の醍醐味といった演技でした。他の団体では、リフトがあったり宙返りがあったりと、運動能力の高い個人のパフォーマンスが観客を沸かせる場面がありました。しかし、PL学園は一人を目立たせるということがありませんでした。わっと会場を沸かせることはなかったように思われましたが、選手一人ひとりの技の難易度が高く、それを全員が精確に美しく決めていました。

 PL学園には、熟練したものが持つ優美さ、堂々たる風格が感じられました。でも、私は遊学館の演技が好きです。演技の始まりに会場から声がかかります。掛け声と拍手は演技の間中途切れることはありません。それに応えるかのように、選手たちが高難度の技を決めてゆきます。三味線の曲「疾風」の力強いリズムに乗り、息の合った演技で、会場を魅了していきます。選手と会場の一体感、それはPL学園にはなかったように思われます。遊学館の演技には、躍動感が感じられました。今の彼女たちの精一杯の輝きが、会場を巻き込んでゆく勢いがありました。

 遊学館の選手の多くは、高校に入学してからバトンを始めます。顧問の先生いわく、「もとより技量を持つ素質ある選手の集団ではありません」と。その選手たちが、金賞を受賞しました。それは、選手一人ひとりの技の精確さが評価されてのことだと思います。その成果をおさめるまでの選手たちの努力は、たいへん貴いものに感じます。

 「疾風」の演技は県大会、北陸大会でも見ましたが、全国大会で披露した演技が、やはり一番素晴らしかったと思いました。選手の一人が、「12月に入ってから本当に苦しい時期が続いた」と言っていました。その時期をみんなで乗り越えたからこそ、一番大きな舞台で、最高の演技を披露することができたのでしょう。

 大会には去年優勝した先輩たちが応援に来ていました。先輩たちは後輩の演技の間中声を出し、後輩の演技を信頼していることが伝わる、心のこもった応援をしていました。遊学館バトン部の歴史と強い絆を感じられる瞬間でした。

 大会が終わった後の選手たちに会うことができました。V2ならずということで、どんな顔をしているか、心配でした。でも、心配は必要ありませんでした。みな笑顔でした。ここに至るまで努力を惜しまず、勝負の場でベストを発揮できた、清清しいきらきらとした笑顔でした。こんな素敵な笑顔を見せられるようになった彼女たちの成長を、とてもうれしく思います。