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2023年12月28日 (木)

【第815回】「2023年の科学」K. K.  (理科)

クリスマスも過ぎ, いよいよ今年も残りわずかとなりました。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。先生ブログということでどんなことを書こうか迷いましたが, 理科教員ということで2023年の人類の英知の結晶をいくつかご紹介したいと思います。

インドの月着陸船
 大国が次々とロケットを飛ばしては墜落させていた傍らで, インドのチャンドラヤーン(直訳で「月の乗り物」)3号は2023年8月に, これまで誰も成し遂げたことがなかった月の南極への着陸を成功させました。7500万ドル(約106億円)という月探査計画としては破格の低予算で月面着陸を達成しました。

アフリカから移動してきた人類
 人類がアフリカ発祥であることはよく知られていますが, その研究の多くは古代の化石が頼みの綱でした。しかし, アメリカ・ペンシルバニア大学のサラ・ティシュコフ氏率いる研究チームは2023年10月に, 現代のアフリカ人の遺伝子にわずかに含まれるネアンデルタール人(原始人類の1種で約4万年前に絶滅した)のDNAが, 25万年前にユーラシア大陸のどこかでホモ・サピエンス(現生人類が属する種)の系統に入ったものであることを明らかにしました。

肥満の画期的な治療薬「ウゴービ」
 世界では7億3500万人が飢えに苦しんでいる一方, 6億5000万人の成人が肥満やカロリーの過剰摂取の問題を抱えており, すでに太りすぎで死ぬ人が餓死者を上回る事態となっています。そんな中, もともと糖尿病の治療薬であったGLP-1受容体作動薬の「ウゴービ(Wegovy)」が2023年に肥満治療薬として承認されました。ウゴービの臨床試験では, 参加者が体重を15 %落とせたことが確認されたとのこと。

興味・関心があればぜひ詳しく調べてみてください。そして理科に興味をもってくださると幸いです。
寒さが厳しい年越しとなりそうですが, お体ご自愛ください。

2023年12月21日 (木)

【第814回】「保育検定1級にChallenge!!」K. M. (家庭)

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 今年4月「こども家庭庁」が発足し「こどもまんなか社会の実現」が掲げられました。また同じく4月「こども基本法」が施行され、新生児期、乳幼児期、学童期及び思春期の各段階を経て、大人になるまでの心身の発達の過程を通じて切れ目なく行われるこどもの健やかな成長に対する支援の充実を目指します。今まさに、子どもを取り巻く環境が変化し、それに伴い社会や教育現場も変化することが求められています・・・・。

 さて、今年度8月に行った第45回全国家庭科教育振興会主催保育実技検定2級に、幼児教育コース3年生4名が合格しました。そのうち2名が1月に行われる保育検定1級にチャレンジします!保育検定は、家庭看護、言語、造形、音楽の4つの科目からなる実技検定です。2級以上は、筆記試験も実施されます。したがって、2級以上の受検は、筆記試験対策、実技試験対策の両方の対策が必要です。保育検定1級の合格者は、今までのところ、まだ一人もいません。かなりレベルが高い内容となっています。ぜひ頑張ってほしいと思います。1級の内容を下記に紹介します。

<保育検定1級 内容>

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<1級 造形作品例>

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2023年12月14日 (木)

【第813回】「I Wish You a Happy New Year!」鍛治 勇志 (英語)

 ごきげんよう(この言葉を遊学館ではやらせたいという生徒の熱い要望があったため、ここで使わせていただきます)。軽く調べたところによると、この「ごきげんよう」という言葉はもともと天皇陛下への敬意を表す挨拶として使用され始めたようですね。でも学校内では「おはようございます」のほうが適切かも?
 挨拶といえば、日本語と英語では挨拶の考えが根本から違うということを知っていましたか?いきなりですが質問です。「おはよう」を英語では何と言いますか?......正解です。“Good morning”です。ですが“Good morning”は直訳すると「良い朝」になっちゃいますよね。実はこれ、 “(I wish you a) good morning.”「あなたに良い朝が来ることを祈っています」という文の前半が省略された形なのです。つまり、英語の挨拶は「お祈り」。日本語の場合、「今日は朝からお早くいらっしゃいました」→「おはよう」という風に、お祈りではなく「事実」を述べています。ただ朝会ったときに使う言葉というだけで “Good morning”に「おはよう」という訳があてられました。
 そういえば、もうクリスマスシーズンですね。CMからも “We wish you a merry Christmas.”「素敵なクリスマスが訪れることを祈っています」というフレーズが聞こえてくるのではないでしょうか。(これもお祈りですね!)
 皆さんはこれまで英語学習を進めてきたうえで、「なぜそうなるのか」という漠然とした疑問が何回も浮かんできて、その都度英語に対して苦い思いをしてきたのかもしれません。しかしそれらの疑問はたいてい文化・考え方などの違いからくるものであり、その違いを理解すると、面白いほど英語はすっと頭に入ってきます。そしてきっと英語学習が楽しくなるはずです。

2023年12月 7日 (木)

【第812回】「みんなの頑張るを応援する学校=遊学館」尾谷 力 (地歴・公民)

思いもよらず、昨年に続いて3年生の担任を任せていただきました。

この時期は志望動機をまとめたり面接練習をしたりと、進路の決定に向けて充実した毎日を送っています。

そんな時に嬉しいことがいくつかありました。

一つは、卒業生がわざわざ訪ねて来てくれたことです。

併設の短大に進学した卒業生は体調を崩しやすい面があり少し心配していましたが、短大の説明会の手伝いで高校に来た際に、わざわざ教室まで訪ねて来て、「毎日が楽しく充実している」と最高の笑顔で報告してくれました。
また、地元の老舗和菓子屋さんに就職した卒業生は、(先生は)「続かんと思っとったやろ」などと冗談を言いつつも、駅構内の売り場で頑張っていると報告してくれました。

目標を達成して理想の進路に進んだ生徒、
心ならずも目の前の毎日に頑張る生徒、色々だと思います。
それでも、「頑張っています」と聞くと、心から嬉しく思います。

もう一つは、部活動の顧問をしていた時に指導した卒業生が全国大会に挑戦したと報告を受けたことです。

大会前には教育実習もあり、今年は思うようにトレーニングを積むことができなかったと、苦しい胸の内を打ち明けてくれました。
それでも、現実を的確に把握し適切に対応できるよう成長した彼女の全力を尽く姿に、私自身目の前の生徒に精一杯向き合いたいと考えるきっかけをもらいました。


さて、皆さんは自分の将来をどのように思い描きますか?

私の経験からすると、
目標に向かって頑張ろうと思った時に嫌になるようなことが起こったり、
自分も同じことしてるのに自分以上に評価される子を見ると頑張るのがアホらしくなったり、の連続だったような気がします。

だからと言って、自分をやめるわけにはいきません。

それなら、与えられた環境の中で精一杯挑戦してみませんか?

すると意外なところから突破口が開けたり、思わぬ助けが入ったりするものです。


慌ただしくも、いつもと変わらない放課後。

受験先から届き始めました合格通知に喜びを噛み締めつつ書くこの文章を打つキボードにもついつい力が入ります。

ふと顔を上げると、校舎の中には全国大会に挑戦する吹奏楽部の元気の良い音楽に混じって、放課後補習を案内する放送が流れています。
校庭では全国大会優勝目指すバトントワリング部の部員が早くも集団演技を始めました。
今年は男女の駅伝競走部が揃って都大路を走ります。