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2023年9月28日 (木)

【第802回】「国民体育大会」A. K. (保健体育)

 昨年の国民体育大会では、決勝戦で大阪府に0-3と完敗した。こちらが打球したボールの回転量・スピードが足りず、簡単に打ち返されてしまうような状況がたくさんあった。そこで下半身強化の必要性を感じ、今年度からトレーニングの専門家にお願いし、毎週トレーニングの指導をしてもらっている。いろいろなメニューを用意してもらい、ハードな内容もたくさんあるなかで、時には笑いあり・厳しさありと生徒は充実した時間を過ごしている。
 トレーニングを始めてから、だいたい半年近く経つ。最初は、決まった回数のメニューもできなかった生徒が今ではできるようになってきている。また、動きの速さも向上し、下半身の身体の使い方が良くなったおかげで、ボールの威力もあがってきた。
 先日、国民体育大会の組み合わせが発表され、予選リーグから厳しい試合が予想される。こちらの思うような展開になるかわからないが、今年の国民体育大会こそ、昨年よりも高いところに立って、石川県に優勝杯を持ち帰りたい。

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2023年9月21日 (木)

【第801回】「挨拶再考〜最高!」渡辺 祐徳 (英語)

朝,校門に立っていると,たくさんの生徒と挨拶をします.
家庭や部活動で身についたのでしょうか,ほとんどが「おはようございます」と言ったり,会釈をしてくれます.
もちろん中には,何か考え事をしていたり,眠そうな生徒もいたりしますが…

挨拶がしっかりとできる高校生は偉いと思います.
私自身,挨拶の意味に気づいたのは大学生になってからでした.
アメリカ留学をしていた頃に驚くことがあったのです.
遅くまで図書館で調べものをして寮に帰る途中など,学生どうしがすれ違うときのことです.
そんなときは決まって,知らないどうしでも挨拶をし合っていたのです.
“What’s up?” “Not much.” (「何か変わったことは?」「特にない」)
もちろん夜道の安全確認が主な目的ですが,お互いに励まし合っているようで,温かい気持ちになれました.
この経験から,それまでなんとなく挨拶をしたりしなかったりしていたことを反省し,挨拶に対する意識を持てるようになりました.

卒業後,会社勤めをして社員研修というものをたくさん受けました.
挨拶や自己紹介,お客様との接し方にとどまらず,多くのことを学びました.
社内には「おはようございます」とオフィスに入ると,自然と振り向いて同じ言葉を返す雰囲気がありました.
「これが社会人というものなんだ」と勝手に感動していたのを覚えています.
実際,一人でも商談の際に挨拶ができないと,会社や店の印象が悪くなり,売り上げが落ち込むことがあります.挨拶には,それほど重要な面もあるのです.
厳しい言い方をすれば,会社にマイナスになる人に費用をかけて雇い続けるほど,甘くはありません.

「おはよう」の挨拶をしない生徒については,私は特に気になりません.
友達とのおしゃべりに夢中になっているか,朝の時間帯に急いでいるからなのかも知れません.
もしくはかつての私のように,挨拶に対する意識が育つのが,まだこれからなのかも知れません.
でも友達どうしや先生に対してでも,何気ない挨拶があると,お互いの関係がスムーズに行くきっかけになるのではないでしょうか.

高校生の皆さんに,一つの提案をします.学生時代を,社会に出る前の準備期間ととらえましょう.
確かに大人にも「おはよう」と言えない人々が存在します。
しかし皆さんは,毎日の学校生活や周囲との関わりの中で,挨拶だけでなく,人との接し方について学ぶ絶好の機会にいます。

コミュニケーションが上手な人には,自分からよく発言する人,相手の話をよく聞いて言葉を添える人など様々なタイプがいると思います.
学生のうちに自分の得意なコミュニケーション方法が見つけられるといいですね.
挨拶は最も簡単に会話のきっかけを作り,他人との関係を築くのに大いに役立つでしょう.

ぜひ挨拶を習慣化してください.
一日を朝の「おはよう」から気持ちよくスタートしましょう.
きっといい日になるでしょう!

2023年9月14日 (木)

【第800回】「覆すストーリーメイキング」和田 康一郎 (国語) 

 2年「国語表現」の授業で、芥川龍之介の短編「魔術」の続きを書くという、夏休み課題が出ました。完成した短編の続きを考えるのは、難しかった生徒もいることでしょう。ちなみに課題の発案者は私ではなく、本ブログ執筆時点で生徒の宿題作品を読んでもいません。
 「無茶ぶり課題でこそ発想力が磨かれる」と考えて、前向きに取り組んでほしいと思っています。今回も突破方法が幾とおりかあるでしょう。「魔術」本文は、「青空文庫」等でブログ読者に確かめていただきたいです。「私」が魔術を教わろうとして雨の夜にミスラ君を訪問する、前後半に分かれた、プロット(筋立て)がはっきりした短編です。終わったと見える物語の先を続けるには、これまでできあがっている流れを覆す新たな展開が必要です。作中の展開・登場人物を伏線にすることも可能です。
 「覆す」展開の例を、題を失念しましたが、A・A・フェア(米)の法廷ミステリーから挙げます。①~③の弁護士の主張が、陪審員(ばいしんいん。刑事裁判に参加して有罪か否か決める存在)の④により覆されます。
 ① 「皆さんは被告を殺人者だとおっしゃるが、死体は発見されていません。殺害
  されたとされる人は存命で、今日にでも姿を現すかもしれません。」
 ② 「あっ、入口を見てください。被害者とされた人の姿が!」
 ③ 「今のは虚言ですが、皆さんも心のどこかで殺人を信じ切っていなくて、被害
  者が生きていればいいと期待しているから、私の声に反応して入口を注視された
  のではないでしょうか。状況証拠だけで被告に罪を着せないことを、弁護側は希
  望します。」
 ④陪審員A「いや、やっぱりこの人が犯人だ。この法廷でただ1人、入口を見なか
  った人がいる。当事者は死んだと知っている人だ。それが被告なんだよ。」――
 「魔術」には、銀座のクラブの骨牌(カルタ)仲間や、ミスラ君の女中のお婆さんが登場します。その人たちを登場させて、展開プロット案を3例提示します。ストーリーを考える際の、ご参考までに。
1、魔術を教えるのを断ると聞いて、がっかりして私は玄関へ出た。他の部屋から、
 落胆した様子の友人たちも、玄関に向って歩いてきた。
 「なんだ、君たちも来ていたのか。」
 「ああ、欲が捨てられない人物には、魔術を教えられないと言われたよ。」
2、(ミスラ君を欲張りにする。)
  ミスラ君にたしなめられて、がっかりして帰ろうとすると、女中のお婆さんがあ
 わてた様子で、部屋に駆け込んできて、言った。
 「旦那さま、大変です! 先日の男にすすめられて買った株が大暴落しました! ち
 くしょう! あの男の口車に乗ったせいで、旦那さまは大損しましたぜ!」
3、(他の作品の結末展開を付け加える。)
  玄関に来た私は、「俺が引剥ぎをしようと恨むまいな!」と言うと、老婆の着物を
 奪い 取った。足にしがみつこうとした老婆を蹴り倒すと、着物をわきに抱えて、
 外へ駆け出した。外は雨が降っていて、黒洞々たる夜があるばかりである。
 老婆「『羅生門』かよ!」

2023年9月 7日 (木)

【第799回】「沖縄に行ってきました」Y. A. (養護)

 この夏、沖縄に旅行に行って来ました。先生ブログでは旅行で感じたことを書こうかと思います。
 那覇空港に着いてまず驚いたのは人の多さです。夏休み期間ということもあり、たくさんの人が溢れ、コロナ禍とは一変した世界で不思議な気分でした。同時に日常から解放されたようなわくわく感があり、これから過ごす時間が楽しみでしかたなかったです。

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 沖縄では宮古島に一泊し、星空や海を楽しみました。初めて民泊を体験しましたが、家族連れ、外国人、ダイビングのライセンスを取りに長期で宿泊している方など様々な年代・出身の方と交流出来ました。とても楽しかったのですが、一つ心残りのことがありました。それは、外国人の方との会話です。私は英語が話せないため、会話が続かず、コミュニケーションがうまく取れませんでした。学生時代から英語が苦手で避けて通っていましたが、少しでもコミュニケーションが出来るように英語を勉強するという目標が出来ました。
 沖縄本島では、ダイビングやパラセーリングといったマリンスポーツを楽しみ、地域の食材や料理を食べることが出来ました。沖縄の海はとても綺麗で、手の届くくらい近くで魚と泳ぐことができたので、とても癒されました。ご当地グルメのソーメンチャンプルーは食べたことがなかったのですが、とても美味しく、家でも作りたいなと思う一品になりました。
 今回の旅行で、沖縄の海や食に癒されたのはもちろんですが、新たに目標が生まれたり、好きなものが増えたり、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。旅行=非日常というイメージがあり、開放的になるからこそ、今までチャレンジしてこなかったことが出来るのではないかなと思います。
 コロナも完全には収束しておらず、旅行に行きにくい職種の皆さんも多いと思いますが、旅行を通じて、自分の知らない土地や文化に触れ、体験し、楽しんだり、自分を知っていく機会が少しずつ増えていけばいいなと思います。
 来年の夏はどこに行けるかな…と今から考えを巡らせています。生きていると仕事や私生活で色々な悩みはありますが、少しでも前向きに生活できるように楽しみを作っておくことも大事だなと改めて感じた沖縄旅行でした(^^)!

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