2012年5月12日 (土)

Vol.16 11分37秒の行動力、11分37秒のチーム力松田 淳 (地歴・公民)

 本日、避難訓練が行われました。避難開始の一斉放送から、1,211人の全校生徒が移動開始、全31クラスのクラス会長が点呼をして最後のクラスが座るまでが11分39秒。

 本校の校舎内はかなり入り組んでおり、初めて来校される方は「迷路のよう」といわれます。県下2番目の生徒数を預かる本校の避難訓練。古き本多町 の界隈の中にある校舎ゆえに大々的に避難訓練ができないにせよ、限られた条件の中、速やかな移動ができるかが目標となります。この11分が早いか遅い か…。本当の火災ならば、まだまだ遅いと叱責されそうですが、身内ながら感心しました。本校の校舎内の移動という条件で11分37秒という速さだったから です。体育館に入ってくる生徒諸君は整然と静かに1列に入ってきます。クラス会長が点呼します。ステージ前の係の先生に報告します。クラスの生徒に座るよ う指示します。整列完了後も、係の先生からの講評の中、静けさのまま、その先生の声だけが凛と響いています。(全校集会の折もいつも静かなのです。)

 とかく、今の時代“最近の高校生は…”と大人たちは批判しますが、11分37秒の行動力、11分37秒のチーム力には感動しました。何事も本気。小さなことにも真剣に。高校生だからこそできる素直な行動力、チーム力だと思います。共に頑張ろう、高校生諸君!

2012年5月10日 (木)

【第230回】 大予言村野 元孝 (芸術)

1月のある日大切にしていた安い万年筆が中程から割れました。
直して使おうと思い接着剤で修理してみましたがあまり使えそうになかったのでそっと棚の上に置いてあります。

私の家には随分前からいろんな物がたまっています。

レッスン室には最初ピアノとオルガンと楽譜棚しかなかったのですが、いまではCDやLD・DVD、仕事の物である音楽書で氾濫しています。
2階の書斎もそうです。
いつか読むと思われる本の山。収集した趣味の物がところ狭しと並んでいます。
最近自分のいる場所がとても狭いということに気がつきました。
そこで思い切って整理してみることにしました。いざ始めるとなかなか難しいものです。勿体ないという気持ちが出てなかなか捨てられないですね。これは何かの資料だから何時か役立つからいるんだとか、これは思い出の品だとか何か理由をつけてまた元の場所に置いてしまいます。
一年以上長く使わない物は思い切って捨てるかきちんと片づけたいものです。世間で言う断捨里を実行したいものです。

この気持ちをもってあたりを見回すと随分と見えてきます。学校の自分の机の上、教室の中、生徒達の部屋等々本当に今いるものなのかどうか疑問に思えてきます。私達の身体もダイエットして身軽になり動きやすくなるように廻りの場所もダイエットして動きやすくして次の事を始めたいものです。

ところで、最初の大予言はなんだったのでしょうか?

2012年5月 5日 (土)

Vol.15 夢とは与えられるものでなく、自らつくり出すもの松田 淳 (地歴・公民)

政府の2012年版「子ども・若者白書」原案では、15~29歳の8割以上が将来の仕事、収入、老後の年金に不安を抱えている。未来に夢持てぬ若者の現実 を反映か。しかしこの国の過去を見れば、困難な時代こそ若者たちはたくましく生き抜き、また日々の生活の中でささやかな幸せを感じ、精一杯生きてきた。

 どんな時代でも夢とは与えられるものでなく、自らがつくり出すもの。未来を嘆いていても自らの力がすくむだけ。これからの経済や生活は“量”でな く“質”を求め、高める時代。ならばその中で若者が「本物」をめざそうと力強い生き方を夢とするならば、必ずこの国の未来は変わる。若者は逆境の中でこそ 強く生きる。

 子どもの日。青空になびく鯉のぼりを見上げながら、未来に向かってたくましく泳ぐ力こそ夢をつくる原点だと、励ましたい気持ちでいっぱいになった。


 中高生たちよ、前向きに元気よく。夢はいつか見つかる。

2012年5月 3日 (木)

【第229回】 「ジンザイ」の4タイプ向江 大輔 (地歴・公民)

まずはじめに、このコラムを読もうとしてくれているあなた、ありがとう。

さてみなさん、ジンザイというと普通『人材』と書きますね。でもこのジンザイにもいろんなタイプのジンザイがあるそうです。

それは、

①  人罪(ジンザイ)
   罪な人と書きます。ルールやマナーを守らず人に迷惑をかけたり、人の悪口を
   いったり(書いたり)、人のやる気をなくさせたり、学校に苦情の電話がかか
   ってくるようなことをする人のことです。(なりたくないですね…。)

②  人在(ジンザイ)
   存在する人と書きます。周囲のマイナスにもならなければプラスにもならない
   という人。今のところそこにいるだけなんですが、これから何か行動を起こそ
   うとしている人のことです。(この人在、顔晴れ!)

③  人材(ジンザイ)
   材料となる人と書きます。知識や技術は優れているのですが、その人がいなく
   なっても、また同じ知識や技術を持った人がくれば何事もなかったように組織
   が回りだす。代わりがいる人のことです。(能力は高いのになんかもったいな
   いし、寂しいですね…。)

私には、この遊学館に3年間通い成長している生徒たちに、是非こういう風になって社会で活躍してもらいたい、目指してもらいたいという「ジンザイ」があります。

それが、

④  人財(ジンザイ)
   財産となる人と書きます。「君がいてくれたから、助かった!!」「君と一緒
   に仕事ができて本当に良かった!!」「君とやったから達成できた!!」と言
   ってもらえる人。代わりがいない人。

「人材」と「人財」の違いは、知能指数(IQ)の差ではなくココロの知能指数(EQというそうです)の差ではないでしょうか。

先日、遊学館の1年生対象にキャリア教育講話という講話があり、その中で最近、高卒や大卒で就職した後2~3年で仕事を辞めてしまう人が多いというお話がありました。その主な理由が、「仕事が合わないから」とか「思っていたのと違う」とか「職場での人間関係がうまくいかない」などだそうです。知識や技術が辞める理由ではないのです。

もちろん、知識や技術は大切です。ですが知能指数(IQ)だけでなく、ココロの知能指数(EQ)もおおいに必要なのではないかと感じます。実際、今の企業ではこのココロの知能指数(EQ)の高い人が求められているという話も聞いたことがあります。また、ココロの知能指数(EQ)がある人のところには、自然に知識や技術が身についていくのではないかと思います。

遊学館で、ココロの知能指数(EQ)を高め「人財」になろう♪

2012年4月30日 (月)

Vol.14 5月3日、遊学館バトン2012新作いざデビュー!松田 淳 (地歴・公民)

金沢の街に新緑のさわやかな風が吹く頃、5月3日(木・祝)市内中心部では「春の舞ひろさか2012」が開催されます。当日13:40頃、しいのき迎賓館 広坂緑地特設ステージにて、わが遊学館高校バトントワリング部が2012新作「Be Magical ! 」を初披露します。

3日後に迫った今日4月30日(月・振)朝8:00。GW連休真っただ中、出演本番に向けて、登校した部員から早朝練習が始まっています。遊学館高校バト ン部の特徴のひとつ、1年365日休むことなく継続される練習。日曜・祝日、長期休暇は朝から夕方までの丸一日の練習。「休みがなくて大変ですね。」とお 気遣いのお声もいただくことがあります。
すべては目標のため。“日本一”この3文字のため。私たちのチームは全国屈指の選手が集うチームではありません。ごく普通の地方の、ごく普通の部活動で す。今年3月末に金沢市にて記念すべき日本海側初となる全日本バトントワリング選手権大会が開催されました。本校から9人のバトン部員が北陸代表として出 場しましたが、誰ひとりとして決勝進出は果たせませんでした。しかしこのチームは集団となると、23年連続北陸代表、全国大会5年連続金賞、過去通算2回 のグランプリチームに変身します。チームっておもしろいですね。力のない“1人”でも、強い意志を持って“結束”すれば日本一を体験できる。フロアに「今 年のグランプリは…遊学館高等学校バトントワリング部!」というアナウンスが響き渡る、その夢のような瞬間をめざして1年365日を頑張るのです。

今日4月30日の北陸中日新聞朝刊1面に『8強戦士が弁護士の道“遊学館高野球部OBの高根さん”』というタイトルで記事が掲載されています。創部から1 年4カ月で夏の甲子園ベスト8に輝いた2002年の遊学館高校野球部でレギュラーだった高根さんは、司法試験に合格して、現在金沢市で司法修習生として研 修に励んでいます。この記事の中で、彼は「トイレに行く時間がもったいない」と猛勉強、「自分を追い込むのが好き。サボっていると逆にストレスがたまる」 と述べています。やはり高い目標・崇高な意志と努力は比例するのですね。夢はその達成のために人を動かすのです。

勉強もスポーツも高い目標が大切です。その高い目標が日々頑張るためのモチベーション(動機づけ)となります。もし、モチベーションが継続できないと悩む なら中途半端な努力で終わらせているからではありませんか。目標の質、努力の質そのものをもっと高めるべきです。日本一になるなら日本一の練習を。頑張れ ば必ず夢はかなうか?いえ、現実はかなわないことがほとんどです。勝負の世界はもっと客観的で冷静です。かなえた人は私たちが理解できないようなその夢に 応じた努力をしたのです。勉強もスポーツも目標達成と努力の量は比例します。ディズニーランドのような夢の世界には憧れますが、その夢の世界を実現するた めにどれだけの影の努力と工夫が結集されているかです。

遊学館高校バトン部にも、高校に入ってからバトンを始める初心者が何人もいます。上級生になったから全国大会に出場できる…という確証はありません。本人 の努力次第です。日本一を競う実力の世界では“上級生”という武器は通用しません。自分の力で、自分の意志で、自分を支えて努力するしか最善の方法はない のです。結局、長年の全国大会への挑戦から得た教訓は「質の高い練習を1年後の365日まで継続すること」が弱小チームが取り組むべき最善の方法なので す。経験豊かな強豪チームの選手は幼少期から血のにじむような練習と時間を積み重ねてきています。私たちは高校3年間で少しでも(強豪チームの)彼ら彼女 らの幼少期に近づかなければ勝てるわけがないのです。彼ら彼女らの幼少期からの努力に敬意を表するからこそ1年365日の練習なのです。勉強もスポーツも 不断の努力が最善の方法なのです。全国大会(入試)まで時間は平等に分け与えられています。あとは一日一日勝負なのです。その勝負はあっという間にやって きます。人間の能力や努力には限界はありません。しかし、時間には限界があるのです。そこを焦らなければ…。

5月3日13:40…最善の最高のステージをお見せします。それが出演者としての責任であり使命です。ステージと客席には目に見えない大きな扉があると思 います。その扉を開けて、お客様の目の前にたどり着けるかどうか、それは出演者が解決しなければならない課題です。心を届けられるかどうかは出演者次第で す。遊学館高校バトン部、年間40回近くの出演はすべて全国大会への道に通じています。私たちの部の基本的なスピリットに「限られた条件の中で工夫をして いつも前向きにベストを尽くす」という信条があります。 ステージ下に1人の小さな女の子がいたら、その子が心から楽しんで笑顔になってくれること、家に帰って「楽しかったよ」とお母さんにお話してくれること、 その日の夜に楽しい夢を見てくれること…そのために遊学館高校バトン部46名がベストな演技をすること、それが私たちの使命です。1年365日、その積み 重ねなのだと思います。

練習の質・努力の質を高めることは、夢の質をも高めることになる。成功への鉄則です。
いろいろな分野で頑張る全国の中高生を応援します!
どこかの街角で私たちをお見かけすることがあれば、ぜひご声援お願いいたします。