2013年5月 9日 (木)

【第278回】 ジンクスに挑戦中川 光雄 (保健体育)

 今年、新入部員40名(女子マネージャー含む)を迎えスタートした我が野球部の話です。

 先日から春の北信越地区高等学校野球石川県大会が始まりました。わが野球部は、初戦から準々決勝まで、すべての試合において7回コールド勝ちで、北信越大会の出場権を獲得しました。試合内容は、石川県初の日本一を目指すチームとしては、まだまだ物足りない試合ばかりですが、例年以上に選手達は結果にこだわっています。私を含めた先生方の考えは、この大会を夏の甲子園に向けて、チームの課題を明確にするための大会であり、優勝だけが目的ではないと位置付けています。選手たちは、先生方の考えを理解したうえで、優勝にこだわっています。ここまで結果に、それも優勝にこだわっている理由は何故なのか、主将をはじめ3年生達に話を聞いてみました。するとこんな答えが返ってきました。

 『春の石川県大会を制すると夏の石川県大会を制することが出来ない。過去10年そのことが続いている。高校生のなかではジンクスになっている。このジンクスを打ち破って甲子園出場、県初の全国制覇に挑戦したい。』

 なかなか頼もしい答えが返ってきました。私達指導者が設定する目標よりも、このように自分達で決めた目標の方がはるかにモチベーション高く練習し、結果がついてくるものです。
 ちなみにもうひとつ『3年生の引退試合に負けた代は甲子園に行けない』というジンクスがあるそうです。だから3年生のサポートメンバーは引退試合も勝ちにこだわるみたいです。毎年恒例になりましたが、今年も6月18日(火)石川県立野球場でチームのサポート役に回った3年生の試合が行われます。

 野球部のモットーは『感謝・挑戦』です。ぜひそれぞれに自分たちが決めた目標に挑戦し、結果を期待したいです。

2013年5月 2日 (木)

【第277回】 巴里の日本人寺山 いずみ (養護)

 少し前の話になりますが、年末から新年にかけて、パリに行って来ました。今回の旅行の目的は二つ。

 一つは、オランジェリー美術館に、きものを着てモネの図柄の西陣の帯を締めて行き、モネの睡蓮の前で写真を撮ること。なのに・・・残念ことにオランジェリー美術館は写真撮影禁止(4年前は写真が撮れたのに・・・)になっていて、達成することは出来ませんでした。でも、美術館で一緒になった外人のカップルが、帯をとても褒めてくれました。睡蓮の絵画と西陣織の睡蓮を堪能してくれたようでした。

 二つ目の目的は、きものを着てオペラ座に行くことです。パリにはオペラ座が二つあります。言わずと知られたガルニエと新オペラ座とも言われるオペラ バスティーユです。それぞれ2回、計4回通いました。バレエ・オペラは素晴らしく、とても楽しみました。

 さて、きものの効果は??? 絶大でした。バスティーユではクリスマスツリーの前で、写真を取られたり、家族写真の中に入ったり。また、「ジャパン・レディー」と、囁かれたりしました。
 ガルニエでは、売店で「ありがとう」と日本語で挨拶され、休憩のときには、素敵なマダムが近づいて来て「あなたは美しいです」と2回繰り返し去っていきました。一番の出来事は、『シンデレラ』のオペラの時です。舞台横の小部屋のような9席を仕切った3列の一番後ろの席で、舞台が半分しか見えません。残念に思っていたら、一つ前の席のムッシュが、「マダム、この席にどうぞ。私はいつでも来られますから」(フランス語も英語も分からないので、推測ですが)と、席を代わってくれました。まぁ~うれしい。舞台が見えます。確かに・・・チケット代もほぼ3倍ですから。「メルシィー」を連発する私でした。一張羅を着て挑んだ甲斐がありました。
 オペラ座の建物はすばらしく、舞台も最高で、敬意を示した和装で行って良かったです。パリの人々も敬意を持って受け入れてくれるのだと、実感しました。

 オペラ座以外でも、きもの効果は絶大です。ガルニエ近くのブランドショップでは、「何か、お手伝いしましょうか?」「着物で来店した方は初めてで、うれしいです。」と、悠長な日本語でフランスの店員さんが声をかけてくれます。高級食品店でお買い物も、○○さん~と日本人の店員さんを呼んでくれます。地下鉄の駅では、ナイスガイが「いいねぇ~」とジェスチャーしてくれます。街や地下鉄で注目されながら、おもしろかったことは、みんな、目線が頭から順に下を見ていくのですが、足元のお草履で、ピタッと止まることです。「この人、なんでこんなビーチサンダルなの?」と。思っているに違いありません。着物は知っているけど・・・草履は?

 日本の民族衣装で日本人を主張しながらの旅行もいいものです。なぜなら、洋服で歩いていると、「アニョンハセヨ」とか「ニ―ハオ」って声をかけられます。東洋人は、みんな一緒のようです。

 最終日、モンマルトルを散策する私の前方から日本のカップルが・・・・女性は着物です。「なんで?モンマルトルで、き・も・の???」と思う私・・・「そうか~元旦です・・・。やられた!」と思った私でした。日本のお正月!きものですよね。

2013年4月25日 (木)

【第276回】 「心の居場所」Te. Y. (英語)

4月も終わりに近づき、一年生の皆さんも遊学館での生活に少しずつ慣れてきた頃ではないでしょうか。
「すみません、購買ってどこですか?」
「○○教室はどこにあるんでしょうか?」
そんな初々しい質問が、先週まで校舎のあちらこちらから聞こえていました。
後輩にやさしく教える二、三年生の姿を目にし、頼もしい先輩になったものだと嬉しくなりました。
「高校って楽しい!」
そう言って、きゃっきゃっと笑い合う一年生を見ると、こちらまで幸せな気持ちになります。

今年の春に遊学館を卒業し、社会人や大学生になられた皆さんも、新しい生活を楽しんでいますか?
それとも、慣れない仕事やこれまでとは違う忙しさに追われ、辛い思いや寂しい思いをしているでしょうか。
きっと同じように悩んでいる同級生たちもいるでしょう。辛い時は一緒に卒業した仲間に思いを馳せ、
「みんなも頑張っているんだから、私も!」
と、自分を励ましてください。

学校にいると、卒業していった生徒たちのことをふと思い出します。
「県外の大学へ進んだ彼は元気にしているかな。」
「彼女はちゃんと自炊してご飯を食べているかしら。」
「朝は遅刻せずに仕事に行っているかな。」

4月は環境が変わり、ストレスが溜まりやすい月だそうです。
新しい環境は慣れるまでが大変ですが、自然と体も心も順応していくはずです。
時間はかかるかもしれませんが、きっと大丈夫。
ゴールデンウィーク明けにやってくる五月病に負けないよう、皆さん気持ちを強く持って頑張ってくださいね。

卒業生といえば、私の友人に遊学館高校が金城高等学校だった頃の卒業生がいます。
当時リード・バンド部に所属していたという彼女は、
「今でも、定期演奏会のチケットが学校から届くのよ。」
と、嬉しそうに話していました。
彼女のいた、鍵盤ハーモニカやアコーディオンが中心のリード・バンド部は今はもうありませんが、代わりに吹奏楽部(ブラス・バンド)が毎年素晴らしい演奏を聞かせてくれます。

また、姉妹で金城高校出身だという、もうひとりの友人は、
「○○先生はお元気?△△先生は?今度学校に遊びに行くわ!」
と、女子高時代からいらっしゃる先生方の近況を尋ねてきます。
昔の思い出話をする彼女の瞳は、高校生のようにキラキラしています。

いくつになっても、母校は心の居場所。
皆さんも、遊学館高校で素敵な思い出をたくさん作ってください。

2013年4月18日 (木)

【第275回】 『さくら』土谷 悠成 (地歴・公民)

 4月5日(金)、遊学館高校の桜が満開ではありませんが、見ごろを迎えておりました。
しかし、天気予報で、6日・7日の土日は全国的に大荒れの天気になるとのことで、「桜の花も散ってしまうな」と、少々残念な気持ちになりました。

 4月8日(月)、私の想像とは違い、犀川沿いや金沢城周辺、そして遊学館高校の桜はまだまだ力強く咲いておりました。
その日の夜にニュース番組で知ったのですが、桜は満開になるまでは散りにくいそうです。

 4月8日は遊学館高校において、平成25年度の入学式が執り行われました。
今年度は468人の新入生を迎え、その姿は、風雨にも耐え抜いた桜のような力強さ、そして、輝きが感じられました。

 新入生の皆さん。これから歩んでいく高校生活は、楽しいことばかりではないでしょう。多くの悩みや苦しみも、経験していくことになるでしょう。
しかし、その苦難を乗り越え、『遊学』の精神に則り、各方面・各分野において、さくらのような、満開の花を咲かせていきましょう。

 最後に、私が共感した言葉を載せておきます。

「種が芽吹くには土を跳ね返す力が必要である。土は種にとって相当な圧力となるが、土がなければ種は成長できない。」
  『諸葛孔明 人間力を伸ばす7つの教え(中国ビジネス思想の源流を知る)』(著者:姚磊)より

2013年4月11日 (木)

【第274回】 新しい気持ちで頑張りましょう。T. H. (数学)

 新入生の皆様、入学おめでとうございます。中学校と違って学校から遠く、通学だけでも時間がかかる生徒も多いと思います。部活動をする生徒はもっと大変です。環境も変わります。充実した毎日を送るために、早く高校生活に慣れてください。「克己心身を錬れ」といったところでしょうか。

 2、3年生の生徒は高校生活自体には慣れていると思います。しかし毎日の生活は充実していますか。緊張感は欠けていませんか。目標を持って毎日を送っていますか。易きに流れマンネリ化すれば、得るものは少なくなります。この機会によく反省をしてみてください。

 私は今年、3年生の指導に本格的に参入します。1年生から継続して指導してきた生徒が入試を迎えます。生徒と同様に、私も不安と期待が交錯しています。でもここまできたら、生徒と自分を信じで「やるしかない!」 一人でも多くの生徒が目標を達成することができるように、生徒とともに頑張りたいと思います。
 毎日の努力の継続は人間を変革します。充実した生活が送れれば、困難なことに対応できる自信が湧いてきます。お互いに高い目標を持って、逞しい人間になることを目指しましょう。