2016年7月14日 (木)

【第434回】 成長著しい心強い若者たちY. M. (地歴・公民)

 サッカー部では、4月に新入部員を43名むかえて、これまでの部員としては過去最高の106名となりました。チームとしてインターハイ、選手権大会において日本一になることが最大の目標で活動しています。しかしながら、106名が一緒に練習することは非常に難しいことですし、そうは言っても公式戦に出場、不出場の差は出てくることは避けられないですが、遊学館の門を叩いてくれた選手にはできる限り充実した3年間を過ごしてもらいたいと思っております。
 そんな思いを現実にするために今年からチームを4つに分けて活動しています。4名の指導者がそれぞれのチームに責任をもって指導にあたり、監督の私が全体を把握していく。
 各チーム(指導者間も含めて)が積極的に交流することで全体のチームワークも損なわないように努めています。まだまだ、たくさんの課題があるのは事実ですが、チームを分けて4ヶ月が過ぎて成長できたこともたくさんあります。
 その中で、気づけたことは、各指導者が担当する選手と真剣に向き合いどんどん責任感の強い人間になっていくことと、それに比例して選手が成長していることです。
 普段から、全体の方向性がぶれないように報告・連絡・相談は怠らず、毎週指導者ミーティングを指導者間で行っていることで、各担当チームは監督の指示待ちではなく、それぞれの担当指導者が現場において状況に応じて決断をして行動する姿は頼もしい限りです。
 人は任せることで責任や、やりがいを持ち、さらに努力する。指導者の成長が選手の成長につながり、それがチームの成績に反映されることを改めて再認識できる機会となりました。

 指導者3名のみなさん、インターハイ予選のような悔しい思いを選手にさせるわけにはいきません。

 選手の輝いた姿を全国選手権の舞台で見られるように、たくさんのパワーを注入してください!!

 選手のさらなる成長に期待して、夏の暑さに負けない情熱を出して指導に当たっていきましょう!!

2016年7月 7日 (木)

【第433回】 今年も熱い夏が...山本 雅弘 (保健体育)

 夏の甲子園大会予選(第98回全国高等学校野球選手権石川大会)の組み合わせ抽選会が7月8日に津幡町文化会館シグナスであります。
 昨年は決勝で金沢高校と対戦し、石川県高校野球史に残るハイレベルな戦いを1対0で制して甲子園大会(第97回高等学校野球選手権大会)に出場することができました。その甲子園大会では2回戦で熊本県代表の強豪九州学院に5対3で勝ち、3回戦は優勝校の神奈川県代表の東海大相模と戦いました。東海大相模とは同じメンバーで2回対戦していて引き分けと1点差の敗戦と力の差のない戦いでしたが、甲子園では11対2の大差で負けてしまいました。この大差は東海大相模のチーム力がアップしたのはもちろんですが、甲子園の大観衆のプレッシャーの中で普段どおりにプレーすることの難しさを強く感じました。
 今年のチームは昨年の秋の大会で初戦負け、春の大会は準決勝で逆転負けと結果が出ていません。しかし、春の大会の負けた悔しさを忘れず日々の練習に打ち込んできた結果、投手を含む守備力が著しく成長しただけでなく攻撃力もアップして、これまで対戦して一度も勝ったことのない強豪校にも大量点で勝つチームに育ってきました。
 遊学館野球部は16回目の夏の甲子園大会予選になります。これまで15回のうち決勝に11回進出し6回優勝しています。残された大会までのわずかな期間ですが、身体的にも精神的にもレベルアップをはかり、万全な準備をして大会を迎えたいと思っています。また、昨年の甲子園経験者が4名いることで大観衆のプレッシャーの中でも普段どおりにプレーできることも確信しています。
 夏の甲子園大会予選の開会式が14日、遊学館の初戦は18日県立球場です。今年も大観衆の球場で応援団を先頭に吹奏楽やバトン部のすばらしいリードでの全校応援、その中で選手たちが最高のプレーで躍動し、2年連続甲子園出場を果たしてくれることを願っています。

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2016年6月30日 (木)

【第432回】 ≪ 遊学講座 ≫Y. H. (英語)

今年で遊学講座は25年を迎えました。

 私にとって遊学講座はとても思い入れのある講座です。今まで学んできたバレエを今度は生徒に教える機会を与えてもらい、貴重な経験をさせてもらいました。 英語とバレエが教えられる環境にいたいと思っていた私にとって、遊学館高校でのこの講座の出会いはとても大切なものとなっております。

 遊学講座とは、自分が受講したいものを50余りの講座から選択でき、自ら積極的に学ぶことができる講座です。通常授業の勉強以外で自己の能力を伸ばすことができる有意義な機会だと思います。

 その遊学講座が今年から少しリニューアルをし、街なかキャンパスとして北国文化センターのプロの講師から習うことができる機会が設けられました。例えば、『英会話』『フラダンス』『アカペラ』『空手』『ダンス』などの講座があります。

 私は今、その講座の巡回を担当しています。最初は、「生徒たちの先生方に対する態度や言葉遣いなどは大丈夫だろうか」と心配ばかりしていましたが、そのようなことは心配無用でした。さすがプロの先生、生徒たちはその雰囲気にのみ込まれ、楽しそうに真剣な態度で受講しているではないですか。みんなの表情がイキイキとしていてとても感動しました。1つのことに、集中して一生懸命に行うことができる時間の大切さを改めに実感しました。

 人は目標がないとどうしても心が弾まず、無意味に怠けた時を過ごしてしまいます。 しかし、一旦目指すものが見つかれば、努力ができ大きな力が働くと思います。

 「遊学講座が生徒たちにとっても大切な出会いの一つになり、それがきっかけに何か目標を持ち、積極的に学べるものが見つかればいいな~」と思っています。

 それぞれの講座の作品が発表されるのを楽しみにしています。生徒たちのキラキラ輝いた充実した表情を見るのが楽しみですね。

2016年6月23日 (木)

【第431回】 性格Y. H. (数学)

自分の性格を一言で言うのであれば、皆さんはどのような言葉を選びますか。

私は、ありきたりな言葉ですが、
「負けず嫌い」
と答えると思います。

とにかく、負けるということが大嫌いです。しかし、今までずっと勝ち続けてきたわけでもありません。何度も負けを経験してきました。その経験の中で、今でも思い出し、自分を奮い立たせ、前を向かせてくれる経験があります。

それは、高校3年生の大学受験において、前期試験が不合格だったことです。この出来事は、私のそれまでの人生の中で、最大の負けでした。今まで努力してきたことが全て無駄だったと、自分を責め、そして、落ち込みました。しかし、そんなときでも自分の「負けず嫌い」という性格は、自分を動かしてくれるのです。後期試験に向けて、努力を始めたのです。今まで、勉強しかしていませんでしたが、後期試験には面接があり、その練習にそのとき初めてとりかかりました。担任の先生は、厳しい先生だったので、練習の度に泣かされました。結果は、合格。これ以上の喜びはないと思うくらい嬉しかったことを覚えています。

人は、生きていく中で様々な困難と向き合わなければなりません。他人と助け合いながら解決していく困難もあります。しかし、ときには1人で戦わなければならないときもあります。そんなとき、自分の性格が自分を動かしてくれ、結果を導いてくれるのではないでしょうか。私にとっては、「負けず嫌い」の性格がこうして、ここまで導いてくれたのではないかと思います。

皆さんも自分と向き合い、自分を動かしてくれる性格を見つけてみてください。きっと将来、皆さんと共に戦ってくれる、強い味方になってくれると思います。

2016年6月16日 (木)

【第430回】 人生の選択肢Y. T. (国語)

 「人生は選択の連続である」シェイクスピアが残した格言である。これにあやかって23歳の若造が、人生を語るに値しないかもしれない。だが、たった23年の人生でも多くの選択肢に悩まされてきたような気がする。
 遊学館に来てから早二年。生徒たちの姿を見て、私が当時高校時代に味わった究極の選択を思い出した。

 高校二年の夏。進路に向けて考え始めた時だった。当時の私は美術を専攻していて、将来もこの方面で仕事がしたいと考えていた。そのために、美術系の専門資格の取得や素描や絵画などの技術を磨くことに力を入れていた。
 研鑽していた矢先に、暗雲が立ち込める事態が発生する。来年度の時間割を決める際に進路の先生から「どうしても国公立に行きたいのなら美術は諦めなさい。」という衝撃の一言が放たれる。その理由は学校のカリキュラム上の問題から生じたもので仕方がないことと分かった。それでも、私は冷静だった。国公立は行けなくとも私立の美術系大学なら進学できるかもしれないと望みを繋ごうとしていた。しかし、現実はそう甘くなかった。両親に説得した際に猛反発を受けた。美術で生計を立てられる人は少なく、一人前になるまでに何年もかかる。そういう生活より、安定した生活が出来る仕事に就きなさい。その両親の言葉に納得してしまっている自分がいた。さらに、当時の家計は火の車で県外の私立大学に進学することは経済的に厳しいと察していた。だから余計に、どうしても美術の道に進みたいという思いを伝えられなかった自分を叱責した。そして、現実と向き合い苦渋の決断で美術の道から外れた人生を歩むことを決めた。

 選択は大いに人を悩ませる。私は悩まされたうちの一人であるからこそ気付いたことがある。それは、もう一方の道の先に、素晴らしいものが待っていたことだ。

 私はこの道で良かったと思えることがある。それは、遊学生との出会いである。教員になった今でも、自分はこの仕事に向いていないのだろうかと悩み、落ち込む時がある。そんな時は、昨年度の卒業生がくれた手紙や寄せ書きを見るようにしている。そこには、私が生徒と共に歩んできた一年間の証が刻まれている。激励の言葉や感謝の言葉が並べられ、その奥に成長した生徒に感動した出来事が鮮明に蘇る。この時に、生徒たちの力になれるように必死に頑張ってきてよかったと心の底から思える。

 この感動は、美術の道では味わえなかったかもしれないと思うと、この道もなかなか味わい深い。むしろ、この道が好きだ。だから、私は今日もこの道を行く。