【第426回】 教育実習M. Y. (保健体育)
6月6日(月)から2~4週間にわたって本校でも教育実習が6名の学生によって行われる。教育実習とは、教員になるための免許状を取得するために必要な実習のことである。私自身も20数年前、母校で教育実習を受けて教員に対する思いをより強めることとなった。
今回の実習に私が顧問をしている男子駅伝競走部の卒業生が来ることになった。彼は、金沢市の出身で中学校時代は決して県のトップクラスの選手ではなかった。1年生の頃は練習も十分にこなせなかったし、寝坊で朝練習に遅刻してくることも多かった。しかし、誰よりも自分が強くなりたいという気持ちを持っていた生徒であった。その後、力をつけエースとして、また主将としてチームを引っ張り、全国高校駅伝にも出場させてくれた。
さらに大学に進学し、1年生で箱根駅伝の山下り6区を走り、チームに貢献してくれた。箱根駅伝を1年生で走るということは非常に難しく、これは来年、再来年と走ってくれるという期待を抱かせてくれた。しかし、この2年間は怪我で走る事ができずに苦しい思いをする結果となった。それでもどんなに苦しくても諦めることなく厳しいリハビリを耐えてきた。この走れなかった2年間は彼を成長させてくれたに違いない。
そんな彼が教育実習に来るのは本当に楽しみである。先日の打ち合わせの際も職員室で多くの先生方に声をかけてもらっていた。実習中は大学で学んだことを本校の生徒、そして駅伝競走部の後輩たちにもぜひ伝えてもらいたいと思っている。