2019年5月16日 (木)

【第579回】 「最近思うこと」Y. M. (地歴・公民)

私がよく行くコーヒーショップでの出来事です。
厨房や店員さんが待機する場所に近い席に座りました。おそらく食器を片付けているのでしょうか。
とにかく食器を片付ける音がうるさいです。
帰られたお客さんの話をしています。私はとても不快な思いになりました。
お客さんの席が近くにあるのなら、もう少し静かに食器を置いてもらえないだろうか。
店員さんが話すお客さんのことを本人が聞いたらどう思うか考えて欲しい。
この状況に遭遇したら、不快な思いをするのは私だけではないのではと、思いました。
お店に対してのクレームでもなく、この店員さんに何かものを申したいというわけでもなく、いろいろなことを考えさせられる瞬間でした。

 最近、多くのマスコミが取り上げている「バイトテロ」。ある外食チェーン店では、全国で一斉に臨時休業して社員研修を行いました。
 アメリカにおいても大手コーヒーチェーン店でお客さんに対しての人種差別とも受け取れるような扱いで全米の8000店近く約17万人の従業員が一時休業し、社員研修を行った事例があります。
 高等学校において生徒を迎え入れ、3年間生徒を指導する教員という立場の私としては決して人事だとは思えない事案ばかりです。
 訪れたお店の店員さんを指導するわけにも行かないですし、世の中の問題を解決できるわけでもありません。
 学校において起こる数々の事案を解決し、より多くの生徒が過ごしやすい環境を作り出すことこそ私がしなければならないことです。
 バス乗車や自転車を運転する際のマナーの悪さ、SNSなどによる人間関係の問題、校則違反を指導されるよりも、その後の立ち振る舞いの悪さでの指導など、毎日のようにいろいろなことが起こり繰り返されます。
 世の中で起こっていることも、我々の学校で起こっていることも当事者からすれば、こんなに事が大きくなるとは思わなかったというのが本音だと思います。

自分のしていることがエスカレートするとどうなるか。
自分が発した言葉を相手がどう受け止めるか。

 ほんの少しだけ行動を起こす前に考える力があれば防げることがたくさんあると思います。
 今年度1年生は総合探究、2年生は総合学習で論語を学ぶ時間があります。仁(思いやり)、徳(人としての正しい行い)。まずはこのあたりから生徒と一緒に学び、大人の我々も襟を正して生活していきたいと思います。
 生徒が遊学館を巣立ってから世の中で少しでも必要とされる人材となれるよう、「考えたことを教えるのではなく、より自分で考え実行できる術」を教えられるように努めていきたいと思います。

2019年5月 9日 (木)

【第578回】 新元号に変わって山本 護嗣 (地歴・公民)

A

 初の10連休となった今年のGW半ばの4月30日に明仁上皇が退位され、翌日の5月1日に新たに徳仁天皇が即位された。それに伴い今までの「平成」の時代が終わり、新たに「令和」の時代が始まった。

 新たな元号である「令和」は、日本最古の和歌集である万葉集の「梅花の歌」の一文から来ている。万葉集には、天皇、貴族、防人、農民など幅広い身分の人が詠んだ歌が集められており、このことから「令和」には、「一人一人の国民が明日への希望と共に、それぞれの花を大きく咲かせることの出来る時代になってほしい」との思いが込められている。

 この元号に込められた思いのように、今はまだつぼみである遊学館の生徒たちも、希望に満ち溢れた新しい時代を自ら切り開き大成し、大きな花を咲かせてくれることを願っている。

2019年5月 2日 (木)

【第577回】 「知識」を蓄えようY. M. (国語)

 金沢市の東側に見える山々の中で、どれが医王山という山か分かりますか?細かく言うと白ハゲとか奥医王とかいうピークもあります。目をさらに南に転じると、富山県境の山々、たとえば、猿ケ山、大門山、大笠山などのわりあい高い山も見えます。天気のいい日は、この時期だと真っ白な白山も見ることができますね。
 登山の経験をして山の知識が増えると、それまで単なる「山」としか見えていなかったいつもの風景も、個性のある魅力的な眺めに変わります。知識によってものの見え方が変わり、より深く見えるのです。多くの人が通り過ぎる単なる雑踏も、その中に知人を発見すると、とたんに自分にとって意味のある場所に一変するのと同じです。

201905021

 最近、山菜やキノコについての知識が増えて、それまでただ通り過ぎていた山道が、「おいしい」風景に変わってしまいました。道のない藪山も、ナメコやヒラタケ採りの楽しい場所に変わりました。
 「知識」はものを見極め、考え、そして、行動する上での基礎・土台だと思います。基礎が広く大きくしっかりしていれば、大きな建物も建てられます。若い高校生の皆さんが、どんどん知識を吸収し蓄えていけば、より広く深い豊かなものの見方ができ、適切な判断と行動ができるはずです。心豊かに生きていくために多くのことを貪欲に学びとり、たくさん蓄えて、人生の糧にしてほしいと思います。

201905022

 ※ 中段は藪の中で見つけたナメコ、下段は福井県境から見た白山

2019年4月25日 (木)

【第576回】 20日から平成最後の春季大会山本 雅弘 (保健体育)

創部19年目を迎えました
 20日から平成最後の春季大会(第141回北信越高等学校野球石川大会)が始まりました。
 19年前、フェンスに囲まれたグランドでバックネットの工事を横目で見ながら一期生22名が細々と練習を初めていたことを思い出します。
 石川県高等学校野球連盟の加盟が認められたのが平成13年4月12日、春季大会の1回戦が21日でした。大会前の練習試合はもちろん紅白試合も満足に出来ないままの公式試合でした。金沢市民球場で対戦相手が富来高校(平成23年3月閉校)、結果は7ー0(7回コールド)遊学館高校野球部が初戦で初勝利をあげるという大きな一歩を踏み出すことが出来ました。それも、1年生だけで・・・。
 創部当初はバックネットとテントが1つあるだけの環境からスタートしましたが、1期生からの先輩達が県大会や北信越大会、そして甲子園に7回出場するなど輝かしい活躍のおかげで室内練習場、野球場のバックネット裏のスタンドや外野のラバーフェンス等の設備、ピッチングマシンや打撃ゲージ等の備品などが充実してきました。そのおかげで、選手達は不自由なく安全な環境で活動できるようになりました。

201904251

 そして、今年から新車の中型バス(42人乗り)とマイクロバス(29人乗り)が加わり、遠征試合や大会等での移動が快適になります。

201904252

 指導する私を含む遊学館高校野球部員一同、この恵まれた環境の下で野球が出来ることに感謝しなければいけません。
 まもなく「令和」の年号になります。今年は30名の新入部員を迎え、90名を越える部員数(女子マネージャーを含む)になりました。この春季大会を新たなスタートとして遊学館高校野球部の歴史を選手達と共に築いていきたい。

2019年4月18日 (木)

【第575回】 『 新たなる出発 』Y. H. (英語)

 4月、この季節といえばやはり「桜」。
 今年の入学式は桜が新入生を待ち望んでいたかのように、美しく満開に咲き誇っているなかで無事に行われました。それぞれの家族が入学式の看板と桜をバックにして写真を撮っている姿がとても微笑ましく、また身が引き締るおもいでした。

これから新たなる出発が始まるのだと・・・・・

 今年の私のクラスは3-6組、受験生を受け持つことになりました。昨年から受け継ぐことになった生徒、また新たに受け持つ生徒、新しい門出がスタートしました。
 ある日、クラスに行くのがとても楽しみでワクワクしている自分に気が付きました。その理由は、「桜」です。3-6組から眺める「桜」はとても美しく、可憐で私の視野いっぱいに飛び込んできて心を癒してくれます。こんなに美しい「桜」を窓越しから間近に見れるのはわずかな教室だけ、今年は幸運にもその教室に的中しました。クラスの雰囲気は「桜」効果で、なんだか和やかな感じがします。
 先日、生徒が「先生、このクラスでお花見ができるね。」と言ったとき、ふとお花見に行けてない自分に気が付きました。しかし、生徒の言うとおり十分にお花見ができる環境でした。

 そんな中で、これから受験を控えている生徒たちとの個人面談が始まりました。もうすでに希望する進路先が決まっている生徒、まだどうしていいか悩んでいる生徒、さまざまな思いを抱いて真剣に話をしてくれる表情を見ていると、「少しずつ成長しているのだな」と改めて感じました。それと同時に、私はこの生徒たちが自分の希望する進路先に合格できるように最後までサポートしていこうと心を定めることができました。
 これから奮闘する日々が続くと思いますが、この1年間を生徒と笑ったり、泣いたりしながら充実した日々を過ごせるように、大切に出発させたいと思います。
 次、窓から美しい雪景色が見えるときには、みんなで笑顔で合格を喜びたいですね・・・・・

20190418

 金沢の四季の移り変わりの美しさに感動している、今日この頃です。