2021年3月11日 (木)

【第671回】 「やってみよう!」牛腸 尋史 (英語)

 今年度の遊学講座で「野外活動」という講座を開講しました。昨年までは、受験に関係する講座に長年携わってきたので、「やったことのないことに挑戦しよう」と考え、この講座の開講に至りました。

 コンセプトは3つ。
 ①失敗してもいいから何でもやってみよう
 ②仲間と協力して作り上げる喜びを共有しよう
 ③卒業後の人生をより豊かにできるように視野を広げよう

 薪割や燻製器の制作から始まり、テント設営、デイキャンプ、野外料理などのキャンプに関係する活動を体験しました。その他にも、屋内雪合戦やペタング、スカットボールなど、おそらく1度もやったことのないスポーツにも取り組んできました。
 薪で火を起こすためのフェザースティックづくりに苦労したり、校外活動で道に迷ったりするなどのトラブルもありましたが、無事に1年の活動を終えることができました。何よりもうれしかったのは、様々な活動を経験する中で11人の生徒が学年やクラスを超えて笑顔で協力する姿を見れたことです。料理がうまくできた時やゲームに勝った時には歓声を上げ、うまくいかないことを協力と工夫でクリアしていく様子を見て、私自身も「この講座を開講してよかった」と思うことができました。これからも、「やってみよう」精神で新しい活動に挑戦していきたいと思います。

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2021年3月 4日 (木)

【第670回】 「準備」小坂 英洋 (情報)

 令和3年3月1日(月)、第25回卒業証書授与式が挙行されました。
 コロナ禍での2回目の卒業式でした。前回(令和2年度、私は3年学年主任でした・・・)は、こんな世の中になるとは思いもせず、何もかもが中止ムードの中、慌ただしく行った感がありましたが、今回は、しっかりと準備をし、簡易的ながら最大限の式ができたのではないかと思います。私も音響の係として3年生を送り出すことができました。
 私はインターアクト部の顧問を担っています。インターアクト部は、ロータリークラブの提唱を受けた、地域奉仕と国際交流を柱とするクラブです。毎年、募金活動や地域の福祉施設のお手伝い、海外研修への参加など、多くの活動を行っています。
 しかし今年度は、インターアクトの活動が全くと言っていいほどできませんでした。ボランティアにせよ、国際交流にせよ、相手が存在することで成り立つことが多く、活動を自粛または中止せざるを得ませんでした。
 それでも、インターアクトの生徒たちは「自分たちに今何ができるか」を考え、準備をしていたことに感心しました。3年生は、部員を増やし、部活動を活性化するために尽力してくれました。この3年生が、本日卒業しました。コロナ禍で、悔いの残る高校生活だったかもしれませんが、これからの彼女たちの前途を祝したいと思います。
 インターアクト部だけでなく、遊学館の3年生は、様々な準備をしていたにもかかわらず、体育祭や学園祭、修学旅行などが次々と中止や代替・縮小となり、残念な思いが残ったかも知れません。しかしこの準備は、無駄なことではなかったのです。
 「努力は人を裏切らない」という言葉がありますが、私は「準備は人を裏切らない」という言葉にして、心に持っています。
 人生には、残念なことや悔しいことは、成功したことや嬉しいことよりも多いかもしれません。しかし、これらの残念な経験は、それまで自分が行ってきた準備や努力が次に活かされることの「サイン」なのです。
 卒業生のみなさん、みなさんがこれまで遊学館高等学校で行ってきた、勉強や部活動、先生や友人との交流は、これからの人生で経験することの「準備」でした。遊学館の3年間で準備してきたことは、絶対に無駄ではなかったと、いずれ思うこととなるでしょう。臆することなかれ、何でも挑戦してください。失敗したっていい。次は必ず成功します。
 そして、成功の暁には、遊学館に報告しに来てください。もちろん、失敗して慰めてほしい時も来てくださいね。先生方一同、待っています。
 卒業おめでとう。

2021年2月25日 (木)

【第669回】 「初めての冬」K. R. (地歴・公民)

2020年8月22日、錦町に人工芝のサッカーグラウンドが完成し、「竣工式」が行われた。
「自分たちの専用グラウンドができとことに常に感謝を忘れず、行動で表現していこう」
と選手たちに伝えた。
「感謝を表現する」とは、試合結果やチームの練習前後のグラウンド清掃だけでなく、各々が学校生活でも感謝を表現していこう、とも伝えた。

約4か月後、錦町グラウンドは初めての冬を迎えた。
この冬、石川県内の天気予報は「雪」マークが多かった。
人工芝は地面の熱が伝わりづらいため雪が溶けにくく、また雪掻きをすればするほど、芝の痛みが早いとも聞く。

「初めての冬」に備えて、100mのブルーシートを10枚購入し、敷いてみることにした。水を撒いたり、ブルーシートの上を雪掻きしたり…。
「警戒レベルの寒波到来」というフレーズがニュースで流れるたびに、サッカー部のスタッフは朝、昼、夜と時間帯を決めて、手作りのホースで水を撒いたり、ブルーシートを引きなおすためにグラウンドへ向かった。

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ブルーシートをはがすと、綺麗な人工芝が見える。
初めての冬を乗り越えた錦町グラウンド。
あの大雪を乗り越えたグラウンドが逞しくも思えた。
雪の中、選手たちも私自身も「感謝」忘れずに一生懸命に練習に励み、
この錦町グラウンドのように、どんな苦難も乗り越えて強く逞しく戦っていきたい。

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2021年2月18日 (木)

【第668回】 「ランドセルを知らない子どもたち」K. M. (英語)

 みなさんは「ランリック」というものを知っていますか?知っているあなたは京都府あるいは滋賀県出身の人でしょう。あるいはかなりのカバン通?
 そうです。これはカバンの一種です。ではどのようなカバンでしょうか。名前を見て何となく想像がつきませんか?正解は「ランドセル+リュック=ランリック」です。ちなみに「ランリック」は商標登録された商品名で、私たちは「ランリュック」と呼んでいました。
 去年私の息子が小学校に入学しました。入学前にランドセルを買うことになり、お店に行ってまず値段にびっくり!そして実際に手にしてみてその重さにびっくり!噂には聞いていたけれど、こんな重たいものをこんな小さな子どもに持たせるなんて!!「ランリュック」なら軽くて安いのになあと、思わず「ランリュック」を思い出しました。あの頃はあんなに嫌だった「ランリュック」だったのに…。
 実は京都府内の多くの人がランドセルを使ったことがありません。その代わりに「ランリュック」なるものを使っていました。それが学校指定のカバンだったのです。「ランリュック」は阪神タイガースカラーの柔らかい素材でできたリュックサックです。確かに軽くて使いやすいのですが、ダサい。とにかくダサい。テレビドラマなどに出てくる小学生が背負っているツヤツヤのランドセルがとてもうらやましかった。なんで私たちはこんな変なカバンなんだろう。そもそもランドセルは本当に実在しているのだろうか。実在しているならなぜ私たちは使えないのだろうか。6年間もやもやしながら「ランリュック」を使っていました。
 大人になり、誰かと話している時に「ランリュック」は全国でも京都府と滋賀県でしか使われていないことを知り衝撃を受けました。あんなダサいカバンを使っていたのはやはり私たちだけだったのか、と。

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 そして、いよいよ自分がわが子のために通学用のカバンを買う番になり、「ランリュック」の素晴らしさに気づかされました。安くて軽い、その上丈夫。なぜこのような良品が全国に広まらないのか。とはいえ、他の子とはまるで違うカバンをわが子に強要するのもいかがなものかと思い、本人の意向を尊重して、結局はランドセルを購入しました。ちょっとしょんぼり。
 調べてみると、今ではちょっとおしゃれなタイプも売っている様子。しかもここ最近は埼玉県や福岡県などでも採用している小学校があるのだとか。
 いつも身近にあって便利だけど、なんだかぱっとしなくて好きになれないもの。そこにあるのが当たり前すぎて、ありがたみを感じられなくなったもの。皆さんの周りにもそういうもの、ありませんか。子どものころの私にとって「ランリュック」はまさにそのようなものでした。
 若い子たちと話していると、石川県は田舎だから嫌だ、方言がダサい、という子がいます。私も若いころはそうでした。けれども、自然豊かな石川県だからこそできることや食べられるものがあります。「~まっし」や「~じ」といった金沢弁特有の柔らかな語尾などは心地よい響きです。
 自分にとっては当たり前にそこにあるけれど、何だかカッコ悪いもの。視点を変えて見てみると、その中に「良さ」や「美しさ」「カッコよさ」が潜んでいるかもしれませんよ。そういうものに気がつくと、人生が今よりちょっとおもしろいものになるかもしれませんね。

2021年2月11日 (木)

【第667回】 「コロナ禍の日々」K. Y. (国語)

 旧年度から思い起こすと、3年生が三学期の自宅研修時期に入ってから、金沢での感染がさけばれるようになり、ハレの日であるはずの卒業式まで、簡略化に簡素化を重ねた式典となってしまいました。
 式典での呼名も略されてしまい、感染がおこっては一大事とばかり、式典後のロングホームも縮小して、三年間の日々を語らい合う時間も奪われ、 卒業していく三年生には申し訳ないと思ったものです。
 あれから一年近くが過ぎ去り、現在は二年生の担任をしております。春休みに続く長い休校期間を経て一学期が始まりました。夏休みもお盆近くまでの授業でしたが、それでもある程度の通常授業ができたことで、学校行事はかなり削減されましたが、ほっと一息つけたお盆休みでした。
 そして、お盆明けすぐの二学期始まり。当初の最悪想定されたような再度の休校もなく二学期自体は順調な学校生活を在校生は送れた感じがいたします。全員がマスクをしての教室での日々ですが、授業での真剣な眼差しや、休憩時間や昼休みの笑顔で和らいだ目元は、それぞれの健康状態が順調で学園の中も活気で満ちているように感じられました。
 年もあけて三学期。感染拡大が顕著で、緊急事態宣言も各地で発令され、生徒の眼差しも少し深刻感を増してきました。このあと三学期末試験や卒業式と通常でも緊張感のある日々となるのですが、通常通りの日程で過ごせるのか少し心配です。
 ただ、コロナ禍のこの一年を通して、生徒間の結びつきは強くなり、また互いを思いやる心遣いも細やかになってきているようです。生徒同士の気遣いの繊細さには大人の方が学ばされる日々で、残りの三学期を元気よく活気に満ちた学園生活であるよう期待している今日この頃です。