2009年7月22日 (水)

【第95回】収穫の喜び中村 裕行 (地歴・公民)

 「本校グラウンド(金沢市錦町)に隣接した土地を購入したので、実習園として利用しないか?」という話が、自主講座(土曜日に年間24回開かれる選択講座)担当の私に持ちかけられたのは今年初めだったと思います。

土いじりに無縁の私は戸惑うばかりでしたが、快く協力を引き受けてくださった近隣の農家に何度か足を運び、「菜園づくり」という新しい講座が誕生しました。

 「農業実習」ではきついイメージがあるため、「菜園づくり」と名付けたわけですが、果たして生徒が集まるのか不安でした。

ところが、フタを開けてみると、20名もの生徒が希望してきたのです
(1年生:男子2名・女子6名、2年生:女子7名、3年生:男子2名・女子3名)。

当初の流れから、私も引率として参加することになり、「菜園づくり」講座がスタートしました。

 文字通り、土おこし、畝づくりから始めたわけですが、私を含め生徒達は、シャベルや桑といった農具を持ったことすら、ほとんどありません。協力農家の指導のもと、まさに見よう見まねの実習となりました。

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実習の様子

菜園らしきものが出来上がると、ジャガイモ、サトイモ、枝豆、サツマイモの種まき・苗付けをしました。地表に芽が出て伸び始めると、これまでの労働が目に見える形で報われるようになったため、生徒達の間にも活気が出てきました。

ただ、それ以上に雑草達も伸び始め、日差しも強くなる中で、汗だくになっての除草作業などが続きました。

 そして、先日7月18日の土曜日午後、初めての収穫となりました。
この日は午前に終業式が行われ、午後から夏休みスタートとなったわけですが、
「菜園づくり」の受講生徒達は、畑に集まってくれました。

次々と掘り起こされるジャガイモに驚き・歓声をあげながら、ジャガイモの山はどんどん大きくなり、最終的には20kg入りの肥料袋10袋分ほどになりました。

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収穫の喜び

収穫されたジャガイモは、生徒達の各家庭へ持ち帰られた他、オレンジハウス(学生寮)や教職員にも分けられ、ここ数日は「ジャガバターにして食べたら美味しかった!」、

「うちはカレーライス!」、「うちはコロッケ!」、
とジャガイモ話に花が咲いています。(学生寮では味噌汁に入るそうです!)

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学生寮に届けられたジャガイモ

 この「菜園づくり」の講座を通して、生徒達は普段の教室では学べないことをたくさん得たと思います。不思議なもので、最近は私も通りすがりの畑や、「地産地消」という言葉に、目をとられるようになりました。

こつこつと作物を育てる経験が、各自の成長にもつながってくれればと願っています。

2009年7月 8日 (水)

【第93回】遊学館高等学校女子バスケットボールN. H. (保健体育)

Viewimg3  ピィーッ!試合終了を告げる笛が鳴った。
55-58。わずか3点差で2009年度全国高校総体石川県予選が終わった。

対戦相手は、ベスト8である金沢学院東高校。本校より運動能力の高いチームで、中学時代ジュニアオールスターに選ばれた選手が数人所属する強豪校である。一昨年100点差、昨年20点差、そして今年は勝利を確信し、満を持して臨んだが、勝負はそんなに甘くはなかった。生徒たちは試合開始から相手を圧倒する展開を見せ、プレッシャーを感じさせない素晴らしい戦い方をしてくれた。残り47秒まで、優位に進めたが、最後の“詰め”が甘かった。

 私は遊学館高等学校に奉職して、27年目になります。女子校から男女共学になると同時に男子を強化しようとしたところ時代の移り変わりというか流れというか女子に好素材が集まりはじめ、ここ数年、女子校時代になかった有望な生徒が、入学してくれるようになりました。私は、“能力の高い優秀な生徒が集まれば、チームが強くなり、勝つのは当然だ”と思っていましたが、そうではなく“指導者が明確なスタンスと確固たる信念を持ち指導すれば自ずと結果が伴ってくる”と感じました。人間とは不思議なもので、好結果が出ると次もまた“頑張ろう”と意欲的になるものです。

 現在、1・2年生の新チームになり、11月の新人戦に向け焦点を絞り、練習に励んでいますが、今までのように闇雲に厳しい練習だけすれば良いというものではなく、どうしたら強くて逞しいチームになり、試合をワクワクしながら観戦してもらえるような魅力あるチームになれるか生徒達とともに考えながら目指し、「遊学館高校でバスケットがしたい」と中学生諸君に思われるようなチームを作っていきたいと思います。

 毎年3年生中心の良いチームですが、特に今年の3年生を中心としたチームは、私が指導してきた中でも精神的にも逞しく纏まりのある素晴らしいチームで、結果を残してやれなかったことが唯一の心残りですが、新チームは、素晴らしい3年生のチーム以上に魅力的で素晴らしいチームになると思います。私自身いままでにない楽しみなチームになると確信しております。

 公式戦で好結果が出せるように生徒達と一緒に頑張っていきたいと思います。

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2009年6月24日 (水)

【第91回】第12回体育祭競技の部 赤団優勝!!中川 都 (国語)

Viewimg1_2  6月17日に行われた第12回体育祭で私が担任をする3年7組と1年7組からなる赤団が競技の部優勝という大きな賞を取りました。12回体育祭を経験しましたが、私自身優勝は初めてのことでした。「何か一つでも賞が取れればいいね」と、体育祭に向かって動き出したとき、生徒たちと話しましたが、まさか優勝するとは思ってもいませんでした。

本校の体育祭は縦割りで3年生のクラスの数だけ団ができ、今年は10団になりました。2年生が9クラスなことから、一つの団が2年生のいない1・3年2クラスの団となり、それが赤団で、2年生の出場枠を1・3年生でカバーしなければならず、不利だなと思っていました。応援合戦の応援練習を始めても、1年生は初めてのことであり、全体の盛り上がりには今ひとつ欠け、2年生のいない穴は大きいと感じました。

 体育祭当日100m競争予選から競技がスタート。赤団1年女子がトップではいってきました。男子予選3年生の2人が本選に残りました。その後の競技、借り人競争や三人四脚といったところでも、3年生は息のあったところを見せてくれ、なかなか健闘していました。

 でも、午前の部のハイライトの綱引き、1年生も一緒になって円陣を組み、勇ましく出て行ったはいいが、あっという間にオレンジ団に負けてしまい、一気にテンションが下がってしまい、私も「これは競技の部では入賞はないな。午後からの応援合戦でみんな楽しくできればいい」ぐらいで、午前の部を終わりました。

 午後のプログラム一番の応援合戦。赤団も健闘していましたが、他の団もよく工夫され見せ場も上手でした。その中で黄団の団結力、構成・パフォーマンスは素晴らしく、文句なしの第1位でした。

 そして、午後の部のハイライト、団対抗リレーが始まりました。1年女子からのスタート、速い。順調にバトンをつなげ、結果は第1位!次は男子、生徒たちが口々に男子も1位と言っていましたが、「そんなに欲張らんと」と言っていたのが、まさかの男子もトップでゴールに入ってきて、団対抗リレーは男女1位という快挙!男女合わせて12人のメンバーの力走は素晴らしく、懸命に走る姿、真剣な顔つき、走り終わった後の泣き顔、そのどれもが印象的で、感動しました。

 優勝の原動力となったのは、この団対抗リレーによるところが大きかったのですが、他にも優勝につながること、心に残るシーンがいくつもありました。100m競争予選の走者。3年男子100m本選での真剣勝負。1年女子も100m本選で優勝。三人四脚で息のあった走りであっという間にゴールに入ったり、反対に気持ちが焦るばかりに転倒したり、などなど。一人一人が自分の参加する競技に、精一杯取り組んだことが、優勝につながり、名シーンとして心に残りました。

 勝つことだけにこだわる体育祭なら意味がありませんが、団で協力し合う姿、1年生をリードする3年生の姿、競技に力いっぱい取り組む姿、そういう姿が見られ、今年の体育祭は私の中で素敵な思い出になりました。

 みんなありがとう。
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2009年6月17日 (水)

【第90回】「保健室からの風景」と「在校生の力」寺山 いずみ (養護)

 新校舎も完成し、怒涛の4月・5月が過ぎました。

 昨年は、教室確保のため、保健室は円筒3階の狭い場所に移動し、多々不便ではありました。が…中庭に面した窓からの風景はなかなか良いものでした。季節ごとの花々を見下ろし、第一学館の1階から4階の廊下が一望できました。生徒や先生、職員の方の動きがよく見え、第一学館全体を制覇した気分になれる風景でした。

 今年、保健室は第一学館に戻りました。場所は変わり、トイレの横で手洗い場もあり、とても便利のよい場所です。ただ、4月、保健室の引越しは、なかなか進まず、荷物の移動は4月8日の入学式の後でした。

野球部・バトン部・バスケット部の生徒たちが荷物を円筒3階から1階を通り、第一学館2階の保健室まで運んでくれました。重たいベッドや書籍を力強く運ぶ男子生徒、「これは、何処に置きますか?」「この部品は、ここに入れておきました」と細かい心配りをしてくれる女子生徒。

生徒たちの手際のよい作業で、荷物移動は終了。本当に助かりました。ありがとう。ダンボール箱に囲まれ新学期スタートです。検診をしながら、保健室の片付けもします。目の回る忙しい毎日…。

 そんな4月のある土曜日に「先生、何か手伝いますか?部活紹介まで時間があるので」と、一人の体の大きな男子生徒…。ひたすら、荷物と格闘していた私に神様からの贈り物です。山になっていた空のダンボールをまとめて、何回も往復し捨ててくれました。
ダンボールが片付いてうれしいのはもちろん、思いがけないやさしさに感動し励まされ、無事に4月を乗り越えました。ありがとう。

 そして今、保健室の廊下越しの窓からは、円筒校舎はなくなり、駐輪場になる途中です。県工とその向こうの緑が見えます。去年、一年間円筒校舎で過ごしたので、思い出がいっぱいでき、もう、寂しくはありません。

 おかげさまで、保健室は心地よい空間になりました。
やさしく、力持ちの生徒たちに感謝します。ありがとう。

2009年6月10日 (水)

【第89回】急ぐべからず。及ばざるは過ぎたるより勝れり。竹田 剛 (理科)

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研修旅行で行きました。どこのお城でしょうか?

 世は今、ゲームソフトの影響もあって、戦国武将ブームだそうです。かく言う私の小4の息子も、こと戦国時代の武将や出来事に関しては、もうすでに親の知識量を超え、マニアかと思うくらい非常に詳しくなっています。

 NHKの大河ドラマでいえば、「天地人」の直江兼続、上杉謙信、「風林火山」の武田信玄、山本勘助、「独眼竜政宗」の伊達政宗、片倉小十郎、「真田太平記」の真田昌幸・幸村親子、その他、毛利元就、北条氏康、織田信長、豊臣秀吉、明智光秀、前田利家、石田三成、徳川家康など、枚挙にいとまがありません。そして、多くの戦国武将たちがその生き様を通して、我々に“人生とは”、“歴史とは”といった教訓を与えてくれています。

 私は、これら多くの武将たちが残した言葉の中でも、徳川家康の遺訓とされる、「人の一生は、重荷を負うて遠き道を行くが如し、急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なし、心に望み起らば困窮したるときを思い出すべし。堪忍は無事長久の基、怒りは敵と思え、勝つことばかり知りて、負けることを知らざれば、害その身に至る。己を責めて人を責めるな、及ばざるは過ぎたるより勝れり。」という言葉が好きです。現代を生きていく上で非常に示唆に富んだ言葉だと考えているからです。

 人とは、幾つになっても完成されるということがない生き物のようです。故に、完成された人間を目指し、日々努力していくのが人間の務めだと思います。

 生徒諸君は、今、「勉強」、「勉強」と大変かもわかりませんが、この世に生を受けた以上、誰もが幾つになっても勉強していかなければならないものなのです。その中で、困難に打ち勝ったときに達成感を味わったり、自分なりの楽しみや安らぎを見つけていくことが人生だと思います。