2018年10月18日 (木)

【第550回】 「節目」T. T. (理科)

 今回のブログで先生ブログが550回目の節目を向かえるということで、何を書いたら良いものかといろいろ悩みました。ブログも節目ということで、私もテーマを「節目」として書いてみることにしました。
 私が人生の大きな節目だなと初めに感じたのは“成人式”の時でした。いろいろなものに守られていた状況から一転、ありとあらゆることをすべて自分で責任を持たなければならなくなり、特に何がということはないのですがその状況に恐怖を感じたことを今でも覚えています。それと同時に今まで守りながらそこまで育ててくれた親への感謝も大きく感じたのも覚えています。高校生である遊学生の皆さんは、親の存在を今はわずらわしいと感じることもあるかもしれませんが、たくさん気にかけてくれたり、心配してくれながら育ててくれていることに感謝し、些細なことからでも良いので親孝行してあげてください。感謝は決して忘れてはいけません。1人では生きてはいけないのだから。
 私の次の節目は社会人になった時。ここでは自分でお金を稼いで生活していくことの大変さを学びました。それと同時に自分のやりたいことにチャレンジしたり、趣味にさらに深くのめり込んだりとやれることの幅も広がりました。学生が終わったら楽しいことなんてほとんどないんだろうなと思っていましたが、できることが増えたことで嫌なことばかりじゃない!そう実感しました。
 最近では、身近で同級生であったり、先輩であったり、結婚の話をよく耳にするようになりました。自分と歳の近い人たちが結婚していくと、もうそういう節目の歳になってきたのかぁと改めて年齢を重ねていることに気づかされます。
 そんな中、自分もこれから訪れるであろう様々な人生の節目に向けて貯金を始めることを決心し、今年の11月から計画的に貯めていくことを自分自身の中で誓いました。先をしっかり見据えて行動することは、人生の節目を迎える上でとても大切なことだと私は思っています。遊学生の皆さんもこれから自分に訪れる“節目”に向けて、今自分にできることを精一杯してください。ここでの選択がその先の自分自身の人生を大きく左右することを忘れないでください。そして有意義な人生を楽しんでください!!

2018年10月11日 (木)

【第549回】 遊学生、前へ!辻元 友視 (英語)

 夏休みの終わりに白山登山に行ってきました。石川県に生まれて30年余り、恥ずかしくもこれまで白山に登ったことはありませんでしたが、同僚の先生に誘われて登りに行ってきました。登山自体あまり好きではなかったのですが、登ってみると意外と気持ち良いもので、話も弾んでスイスイと登ることができました。それも初めの40分間だけでしたが…。私が思っていた以上に道は険しく、普段の自分のトレーニング不足や準備不足を呪いました。他の先生から叱咤激励を頂きながら登り続け、頂上まであとわずかという休憩所にたどり着きました。そのころには足はもうパンパンで、目の前に頂上が見えているにもかかわらず、愚かにももう帰りましょうと言い出す始末でした。他の先生の説得(?)もあり、再び頂上を目指すことになったのですが、疲労の色は濃く、数歩歩いたら20秒休憩の繰り返しでした。
 しかし、ふと後ろを振り返って見て気づいたのは、どれだけゆっくりでも確実に頂上には近づいているということでした。それは当たり前のことなのですが、人間というものはやるかやらないかを感情で判断することが多いように思います。山頂へは無事たどり着くことができましたが、山頂に登ってみて、「今まで登ること(行動すること)すらしなかったことがたくさんあるな。」としみじみ感じました。
 そこで高校生の若い皆さんに伝えたい。勉強でも部活でも恋愛でも何でも、「踏み出さないと始まらない。」そして「前へ進めば必ずたどり着く」ということです。このようなことはわかっているつもりだったのですが、私自身登山をしてみて感じることができました。高い山(目標)であればあるほど踏み出さないこと(行動しないこと)ってたくさんあります。皆さんにはどれだけその山が高かろうが、勇気をもって一歩一歩前へ進んでほしいと思います。がんばれ遊学生!

301011山頂手前の休憩所

2018年10月 4日 (木)

【第548回】 「恩師」T. M. (英語)

 7月下旬、金城大学のテニスコートで私はそのことを知らされました。どこかで覚悟していたような、それでも信じられないそんな感覚がしました。自分にとって大事な人が亡くなりました。

 滝本先生は私が教員を目指すきっかけをくれた先生のそのまた先生でした。とにかく元気で明るく前向きで一度話し出したら止まらなくなる人でした。そんな先生との一番の思い出は亡くなる2ヶ月ほど前にした大喧嘩です。

 きっかけは些細なことでしたが、そこから授業や英語に関する話になり、お互いに引かず言いたいことを言い合いました。大人になってあんなに本気で言い合ったのは今までなかったかもしれません。しかしその言葉一つ一つは先生から自分への叱咤激励であり、そのとき言われた言葉は今でも忘れることができません。「そんなこともわからないの」「あなたがやらないで誰がやるの」ストレートで重い言葉でした。そのときは私もむきになっていましたが、後になってそこまで自分に対して言ってくれる存在がいるということは幸せなことだと感じました。

 葬儀の際、部活で応援してもらっていた生徒、遅くまで残って英語を教えてもらっていた生徒、いつもは少し突っ張っているけど本当は素直で優しい生徒、みんな泣いていました。その中に予備校時代に私を担当していた先生(滝本先生の教え子であり私にとっての先生)もいました。二人で先生の思い出を話しているときに「滝本先生は君のことをかわいがっていたと思うよ、だってあの人は興味ない人や期待していない人にはそんなこと言わないから」と言われ、生徒がいるので我慢していましたが、その言葉でいろんなことを思い出し、涙が止まりませんでした。もっと休むように強く言っておけば、もっと話を聞いてあげていれば、いろんなことを考えましたが、それでもきっとあの人は元気でいる自分を証明したくて教壇に立っていたと思います。

 「人の成長に間近で関われる仕事」それが教員という仕事だと私は思っています。そして私も含め、多くの人が滝本先生に成長させられていたのだと思います。葬儀の後、予備校の先生から連絡があり、当時の資料や教材がすべて送られてきました。そして「超えてもらわないと困る」と言われました。正直、プレッシャーはありますが、少しずつ自分も誰かに影響を与えられるような存在になりたいです。

 先生のご冥福を祈っております。

※この先生ブログを書いている日に、京都大学の名誉教授の本庶佑(ほんじょ たすく)さんがガン治療の研究でノーベル医学・生理学賞を受賞しました。もっと早くにこの技術が普及していれば、生きている時代が違ったらと、たられば話をしても仕方がないのですが、一人でも多くの人がやりたいことができずに終わることがないように願っています。

2018年9月27日 (木)

【第547回】 「1年目」T. M. (数学、情報)

 私は、中学1年~大学4年までの10年間を、陸上の長距離を専門にして部活動を続けてきました。高校の3年間は遊学館高校男子駅伝部に所属し、厳しい練習に耐えながら日々練習に励みました。これまでは、指導を受けながら日々走り続けていましたが、今年の4月から走る者を指導する指導者に立場が変わりました。

 指導者の立場になってからは、様々な出来事に対して日々悩みが尽きません。走っていた10年間は、ほとんど自分の身体や精神と戦うことが多かったように思います。しかし、指導者となり、選手を走らせ、記録及び人間性を向上させるには、自分自身が走っている頃には考えられなかった苦労があるのだと痛感しています。なかなか人を導くというものは、思い通りに行かないことも実感しています。その中でいかに、選手の様子を見ながら臨機応変に指示を出していくかが、重要になってきます。生徒も指導者も、日々悩みながら目の前に立ちはだかった壁に果敢に挑みます。

 しかし、苦労ばかりを話題にあげましたが、それだけではありません。それは、選手がこれまでの自分を超えた時です。駅伝部は、春と秋に積極的に遠征に行き、それぞれの選手が自己記録更新に挑戦します。特に秋~冬にかけては、駅伝をチーム一丸となって、自分としても、チームとしても記録に挑戦していきます。もちろん屋外スポーツのため気象条件によっては厳しい条件化の中走らなければならないこともあります。その中でも今までの自分の限界に挑戦し、それを超えたときは、選手もそうですが、指導者としても何事にも変えがたい喜びがあるのです。特に走り終わり、限界を超えた選手の清々しい顔は、指導者にとって格別な褒美だと思っています。その裏には厳しい練習に取り組み、日々練習に励む姿を知っているからこそ、より一層喜びも膨らむのではないでしょうか。

 様々な苦労や葛藤の中で、楽しさや喜びを感じることは今後の人生にとって大きな財産になると思います。まだ指導者として1年目の経験が浅い私ですが、10年間の経験を活かして、選手を成長させてあげられるよう、そして様々な感情を共に分かち合えるように、日々精進していきたいと思います。

2018年9月20日 (木)

【第546回】 「自分の心を守ること」T. E. (国語)

 前に先生ブログを書いたのはいつだったかな、とホームぺージを見直すと去年の春でした。
うーむ、私が遊学館に来てあっという間に1年と半年が過ぎたんだとしみじみ感じています。
思い返してみると、この1年半の間に私は随分大きな変化がありました。
 みなさんはここ1年半の間に「あ~変わったなあ」と思うことはありましたか?

 ちなみに、私が一番大きな変化だと感じているのは「自分の心との付き合い方」です。
キッカケはたまたま本屋で見つけた一冊のカウンセラー本でした。今回は、子どもの頃から悶々と考え込んで落ち込むことが多かった自分が、ハッとさせられた、生き方が変わった本を紹介します。

さて、それがこの本!
「いつも誰かに振り回される」が一瞬で変わる方法  著者:大嶋信頼

 みなさんは怒りや不安を感じたとき、それをどう対処するのでしょう。
 相手の言動に過剰に反応してしまったり、漠然とした不安にモヤモヤする…そんな時は少なくありません。なぜかずっと考えてしまい気が付いたらこんな時間。周りから「気にしなくてもいいよ」と言われても、なかなかそれを自分の心に言い聞かせられない!自分の心ってどうコントロールすればいいの~!なんて経験が、みなさんにもあるのではないでしょうか?
 この本は、怒りや不安を作り出す心の仕組みをわかりやすく解説し、根本的に解決しちゃおう!という本です。どこから読んでも問題なし。文面も堅苦しくなく、なにより見やすい!
「えっ!不安の原因ってそんな場所にあったの!?」と目から鱗の内容ばかりでした。

 自分の心と向き合うってむずかしそう。カウンセラー本って自分には関係ないかも…と思う人もいるかもしれません。実際、私もそうでした。しかし、普段私達が何気なく感じていた不安の仕組みがわかるだけで、自分が思っている以上に心は軽くなりますよ。

 感情をコントロールするというのは、決して気持ちを押し込めることではありません。自分自身の本音と向き合って、冷静に受け止めることです。そしてそれは、心を守ることに繋がります。
「もうダメだ」、心が悲鳴を上げる前に自分でその声に気が付けられるといいですよね。

興味があったら、ぜひ一度本屋で探してみてください!