2024年9月26日 (木)

【第854回】「ing 伝統継承」福田 圭一 (保健体育)

 暑さが和らいで来ましたが、寒暖差が激しいので体調には十分に注意して過ごしていきましょう。

 少し前になりますが、学園長加藤晃先生がお亡くなりになり、お別れの会が7月29日に行われました。午後からだったのですが、私は係りがあり午前中から会場であるホテルへ行き準備をしました。会には多くの方々の参列があり、今は遊学館を離れてお仕事をされている方や同僚だった先輩の先生方、卒業生、そして晃先生と係わった多くの方がこられました。先生の経歴や功績を振り返りながら、私も金城学園の職員として約半分の時間を過ごさせていただいた者として、『学園の為に何が出来るのか、微力ながらにも先生方、生徒たちと協力し研鑽をつみ成長したい』と考える一日となりました。

『教育とはしている事である』晃先生ありがとうございました。

2024年9月19日 (木)

【第853回】「私立中学校の入試問題を解いてみた」深代 真一 (数学)

 今年の8月、特別進学コースの成績上位者と京都特別合宿を実施した。宿舎の近くに中学受験塾がたくさんあることに気づいた。そして、書店の入試対策コーナーに行くと、壁一面私立中学校の過去問題集が置いてあった。石川県では見られない光景だった。
 首都圏の小学校6年生のうち約5人に1人が中学受験をするというデータがあるように、小学生から塾に通い受験に備えることが珍しいことではない。昨今の大学入試改革、私立大学の定員厳格化によって難関大学への進学が年々難しくなっており、エスカレーター式に大学進学できそうな大学付属中学校の倍率が上がっているという話も納得できる。
 私は、私立中学校の本当の魅力は探究学習や高大接続にあると考えている。中高6年間の先取り学習により生まれた時間的余裕を活用して、大学レベルの探究活動を行っている学校がたくさんある。先日金沢大学を会場に実施された探究活動の発表会では、国際交流事業や化学実験など大学生がしているような活動がたくさんあり、とても衝撃を受けたことを今でも覚えている。特に、数学分野の発表は大学レベルといってもいいくらいレベルの高いものであり、大学の授業を聞いているような感覚になった。
 さて、石川県の状況はどうだろうか。なかなか中学受験が盛んとは言い難い。そして一部を除き、探究活動が進んでいないように感じる。しかし、石川県ほど探究活動に適した環境はなかなか無いと考えている。金沢には兼六園をはじめとした観光資源が豊富にあり、それをテーマに歴史を学ぶだけでなく、インバウンドを対象に国際交流なども研究することができる。また、海、川、山がコンパクトな距離にまとまっているため、自然環境についての探究活動もできる。そして、石川県には大学がたくさんあり、各分野の専門家がたくさんいるため、専門家へのアプローチが比較的しやすいはずです。つまり、探究活動の環境では都市部に負けていない。あとは、それをどう生かしていくかである。今後、石川県の探究活動をいかに発展させていくのかを考えていきたい。

2024年9月12日 (木)

【第852回】「備えあれば憂いなし」H. Y. (英語)

 日本は地震や台風などの大きな災害だけでなく、このところの「令和の米騒動」も起きており、ニュースを見て備蓄を進められているご家庭も多いのではないでしょうか。これからというかたにおすすめのサイトを見つけましたのでご紹介します。もう済んだ、という方も確認のために覗いてみてください。

 ● 東京備蓄ナビ (東京都)
   https://www.bichiku.metro.tokyo.lg.jp/

 このサイトでは3つの質問(家族の性別・年代別構成、ペット有無、戸建てか集合住宅か)に答えることで各家庭に合わせた備蓄品目と必要量の一覧を作成してくれるだけでなく、その品目の詳細説明と購入できるECサイトへのリンクも提供してくれます。スマートフォンからも簡単に操作できてECサイトからの商品の調達までスムーズに行えます。品目は多岐に渡り、食品等、衛生用品、生活用品、女性用品、ペットに必要な備蓄に分かれて表示されます。以下は「大人1人家族+ペットなし、集合住宅」の条件で7日分の必要な品目の抜粋です。

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 災害の規模や内容により、さらに必要となるものや役に立たないものもあるでしょう。日数も1週間どころか数か月となるかもしれませんが、このサイトの出力を1つの目安として、できるところから少しずつ整備したいと思います。今日、改めてこのリストを眺めてため息。まだまだです。痛い出費とはなりますが、「備えあれば憂いなし」。

2024年9月 5日 (木)

【第851回】「5年ぶりの観戦」H. H. (芸術)

 パリオリンピックに沸いた夏、日本勢の活躍に一喜一憂している最中にも、阪神タイガースが密かに調子を上げてきているのは嬉しかった。春からチケットを予約していて、ようやく取れた京セラドームでの対ヤクルト戦。なんとか3位に喰らい付いていて、ファンとしては見応え充分のまま観戦できる事に安堵した。甲子園とはまた違った雰囲気のホームゲームで、空調が整った中での観戦もまた新鮮だ。席は三塁側の一階の1番奥の席でも、周りは阪神ファンで埋め尽くされている。殆ど空席がなく満席に近い。座席の感覚は甲子園よりも狭い感じがして、肩と肩がぶつかり隣りの熱気が伝わってくる。コロナ禍以来5年ぶりの観戦で、この雰囲気も懐かしく高揚感が増してきた。
 試合はタイガースが全員安打を放ち、先発ピッチャーは最少失点で抑え、順調に7回の攻撃を迎えた。外野の一角のビジター応援席からスワローズの応援歌が流れ始めたその時、隣りの席の男性がゴソゴソと鞄の中から何やら取り出している。ビニール傘を2本。正確には大きい傘1本と、小さい傘が2段に繋がっているもの。思わず二度見して、なんだ?あれ?もしやこの人ヤクルトファンなんだ!と、初めて気がついた。同席している母親らしき人はタイガースのユニフォームを着用していたので、てっきり阪神ファンと思い込んでいた。遠慮がちに取り出した傘は、とても可愛いくて、特に2段に繋がった方は、子供が持って親子で応援できるサイズで、微笑ましい印象。生ビニール傘応援グッズを始めて目にして、思わず見入っていた私に気づいたのか、一緒にどうですか?と。一瞬戸惑ったが思わず手にして応援歌に合わせて傘を振った。後部座席にいた若い男女も(阪神選手の個別応援歌を全部歌えるほどの筋金入りの2人でも)可愛い傘と応援歌に拍手して、その場は和やかな雰囲気になった。相変わらず阪神ファンのヤジは凄いが、こんな一瞬が楽しくて、年に一度の球場での観戦はやめられない。
 今回のオリンピックでも、国を超えて、日本の善戦を応援する地元フランス人の姿が印象的だった。試合では敵同士であっても、相手に敬意を払って、互いを尊重する姿勢は胸を熱くする。

2024年8月29日 (木)

【第850回】「心にズキューン!」N. A. (保健体育)

私の心にズキューンと来た話を4つ聞いてください。

①先日、体育の時間に外に置いてあるバケツが倒れているのを直していると野球部2年生
左利きピッチャーの生徒が手伝ってくれました。ありがとう!と言うと彼は
「もちろんです!野球部なんで!」
と言い私の心の中にズキューンと刺さりました。
部活に所属している事に誇りを持ち胸を張って「〇〇部なので!」と言える生徒に
久しぶりに会いました。こんな生徒が是非増えてほしいです!

②昨年、卒業式の校歌斉唱をいくつかの運動部に歌ってもらいました。
甲子園や全国大会をイメージさせるような大合唱を聞いた時、私の心にズキューーンと刺さりました。エネルギーがエネルギーを呼び、部活動で高めあい、頑張って歌う事を
恥ずかしがっている方が恥ずかしい空気感に包まれていました。このパワーが日頃から発揮されれば学校はどんどん良くなる!そんな感覚にしてくれました。

③体育での体操の時に体育委員が体操をしてくれると思います。女子卓球部の生徒は体操で
「1・2・3・4!」と大きな声で掛け声をかけてくれます。皆さんは「5・6・7・8」と返ってこなかったらどんな気持ちでしょうか。恥ずかしい?つらい?面倒くさい?
女子卓球部の生徒はなんと自分で「5・6・7・8」と掛け声をかけ
私の心にズキューーーンと刺さりました。
全国制覇を狙う子供たちの対応力・頑張る姿に自分自身が学ばせてもらいました。

④サッカー部の3年生でケガをしてしまった生徒がいます。もともとキャプテンをしていた生徒で元気よく挨拶をしてくれ、活発なイメージです。他のサッカー部員は知らないかもしれませんが、その生徒は同じ部員が怒られている場に居合わせると、代わりに部員がすみませんと伝えたり、〇〇がご迷惑をおかけしました。と言っているのを何度も見たことがあります。
その彼の姿を見た時、心にズキューーーーンと刺さりました。
チームのためにプライドを捨て行動できる彼はまさに漢だなと感じます。

 「集団心理」という物があります。
大勢の意見に流されたり、周りがしていないと自分がするのは恥ずかしい・しなくていい、周りがしてるからする・周りと合わせないと恥ずかしいそんな感情になります。
この集団心理は良い方向に働くこともあれば、悪い方向に働くこともある。

嫌な事を書くつもりはないですが悪い方向に働いていることは非常に多くある。
1人ぼっちだとしても正しい選択・行動をすることが出来る。
そんな集団が増えていき、良くない行動をする人が逆に浮いてしまう雰囲気を学校に作っていきたい。そして、お互いを高めあい一生付き合っていく仲間を是非つくってほしいです。

来年もズキューンな教員ブログを書きたいと思っている。
そして、私もズキューンを与えられる教員になっていきたい。
生徒の皆さんありがとう。