2024年5月 9日 (木)

【第834回】「年をとるとかわるもの」S. K. (養護)

 ゴールデンウィークも終わり、さて仕事を頑張ろうと意気込んでみてはみるが、頭の中はまだ休日の出来事を思い返してしまう。しかし、学校で生徒の顔をみるとしっかりしなくてはともう一度自分の頭をたたき起こす。
 今年から、本校に就任し1カ月がたとうとしているが未だに学生時代の気持ちから抜け出せていないように感じる。というのも、自分は本校の卒業生であり、今でも担任の先生や教科担任の先生に学生時代と変わらずお世話になっているからである。卒業してから、10年以上たっているにも関わらず、先生方の顔をみるとまるで昔に戻ったような感覚となる。しかし、昔と違うのは木材の校舎で古臭かった売店は新しくなり、狭かった音楽室は広くきれいで、吹奏楽部時代に掲げていた「NOMUSIC、NOLIFE」はなくなっており、毎年書き換えられている。また、知らない先生方もいたりしてやっぱり自分はもう生徒じゃないんだなと感じることも多い。年をとると色々変わってくる、学生時代は派手な子に憧れたり、少し悪いことをしてみたり、先生に声をかけられることが煩わしかったり・・・。今では、派手よりもしっかりとした大人になりたいし、悪いことをするよりも褒められる人でありたい、時には誰かに叱られたくなることもある。学校に来ると思い出される感情が、年をとっただけなのに今とは全く違うものだと感じさせられる。
 よく「怒られているうちが花」と言われるが今となっては全くその通りである。大人になると怒られることが随分少なくなる。会社を遅刻しすぎるとクビになるし、大きな失敗をしても怒られるわけではなく、自分で反省して頑張るしかない。社会にでると身だしなみについて言われることはないが、社会での評価は下がってしまう。学校では、スカートが短い、化粧をしてはいけないなど言われることを煩く感じていたが、大人になってみると愛情のこもった声掛けだと思える。学生時代、怖かった先生と同じ目線になってみてみると、自分の子どもに叱っているような愛情を感じる。
「怒られているうちが花」卒業した学校で就任したのだから、生徒の気持ちも理解しながら時には厳しい養護教諭になりたいと思う。

20240509

2024年5月 2日 (木)

【第833回】「登山」S. Y. (理科)

 最近、近くの山に登ることがあった。登山は久しぶりで、白山や富士山、大山など今まで様々な山に登ってきた。今回は獅子吼高原を登ってきた。1時間程度で登れる手軽な山である。ゴンドラで上がることも出来るため、頂上にはカジュアルな服装の家族連れも多くいた。
 登り始めていつも感じることは、なぜ登ろうとしてしまったのかという後悔の念。辛い、しんどい、のどが渇いた、楽しくない、まだか、など負の感情が溢れてくる。そのうち、どうしたら楽に登れるのかを考えるようになる。歩幅は小さく、段差は一気に登らず、スモールステップで。そのうち、登りだけでなく、降りも出てくると、少し得した気分になる。ただ、降りばかりだと、それはそれで足に負担がくる。そうして森林がなくなり、開けてくると、遠くに日本海やパラグライダーを楽しむ人の姿が見えて来る。よくもあの小さい一歩が、ここまでの高さになったものだと感心する。
 勉強や部活、人生など、様々なものと登山がリンクする。苦しいとき、辛いとき、楽なとき、清々しいとき。結局、平坦な道が一番いいのである。昨日と同じ今日が一番いいのである。

20240502_3
 スカイ獅子吼 | 【公式】白山市鶴来の観光情報サイト-ご加護のある街つるぎ (shoko.or.jp)

2024年4月25日 (木)

【第832回】「もうすぐ」S. M. (数学)

もうすぐゴールデンウィーク。
皆さん、ゴールデンウィークの予定はありますか?

私のゴールデンウィークの予定は田植えです。体力面ではきついですが、気持ちはのんびりゆったりとした日を過ごします。天気のいい日に、畦に座り空を眺めて休憩する時間は格別です。長い長靴を履いて、田んぼの中を歩く。足を揃えるとバランスを崩して大変!深いところは足が抜けなくて大変!泥が飛んで汚れた服を見ながら、もう少し上手に歩けないかと思っているのですが…。遊びに行きたくて駄々をこねたこともありますが、今はのんびり楽しんでいます。

田植えの他に、タケノコ掘りに出かけることもあります。少し顔を出したタケノコを探しながら、落ち葉や小枝が積もっている坂を上り下りします。なかなか見つけることができず立ち止まったときに、「足元にあるよ」と言われたりすることもありますが、自分で探して掘り起こせたときはうれしく楽しいものです。

さて、中間テストもゴールデンウィークが過ぎれば“もうすぐ”です。連休は、あっという間に過ぎ去ります。少しでも今まで習ったことを復習する時間を作り、解らないところを見つけて質問できるようにしましょう。

2024年4月18日 (木)

【第831回】「100年後にも桜の花が咲きますように part.2」S. J. (地歴・公民)

20240418_2
遊学館高等学校の3階の教室から見える桜です。

2010年の教員ブログに< 100年後にも桜の花が咲きますように >という内容の
ブログを書きました。
要約すると「100年後には日本の太平洋側では桜が咲かないかもしれない。」
100年後といってもピンと来ないかもしれませんが、自分の孫の時代にはそうなってしまうかもしれないと考えると、そう遠くはない話に思えます。
原因は地球温暖化です。
気温が上昇すると冬が寒くならない。
そうすると桜が冬という季節を感じなくなるので咲かなくなるそうです。
桜は冬の寒さに耐えてこそ、春の暖かさを感じて花を咲かせるのです。
というブログでした。

先日、ニュースを見ていると、次のようなことを言っていました。
冬の気温が高いために、同じ桜の枝でも、早く咲いて早く散る花と、遅く咲いて遅く散る桜があり、満開にならずに、だらだらと咲いて散っていく地域も出てきている。
数十年後には九州から東北まで桜が一斉に咲く可能性も出てきた。
とのことでした。

日本では少子高齢化も政府の予想をはるかに超えたスピードで進んでいます。
温暖化もわれわれの予想を超えたスピードで進んでいるのかもしれません。

自分たちの孫の代、それ以降も美しい桜が見れますように
今、自分たちができることを考えていきたいと思います。

2024年4月11日 (木)

【第830回】「できないことがある悔しさが原動力になる」清水 汐音 (国語)

「アナザースカイ」
日本テレビ系列で、毎週土曜日に放送していて、ゲストの人生観や仕事観に触れることができる番組です。

私はたまにこの番組を見ます。
3月16日の「アナザースカイ」は、田中みな実さんでバルセロナでした。
私は大学生の頃から田中みな実さんのファンで、「これは絶対に見なければ!!」と思い、テレビの前に座りました。
その番組の中で田中みな実さんは、このようなことを言っていました。

   できないことがある悔しさが原動力になる

私は、この言葉が私の心にある、形が定まっていなかった感情に、はっきりとした形をもたらしてくれたように感じました。

私は他の先輩の先生方に比べれば、十分にできないことばかりです。そして今年初めてクラス担任をすることになり、きっとこの一年でたくさん悔しい気持ちを味わうような気がしています。それでも私は、今年度が終わる3月31日の自分に会うのが楽しみです。悔しい思いをした分、自分は努力するだろうし、そしてその努力した分、また一歩なりたい自分に近づくことができるから。
私はどんなときも、何歳になっても、心のときめきに従って、自分が成長できる道を選んでいきたいと思っています。その先で苦しい思いをすることがあるとしても、果敢に挑戦したいし、いつだって自分の人生にわくわくしていたいです。

4月になり、新しい学年での学校生活が始まりました。勉強でも、部活でも、去年とは違うことが求められ、できないことに出会うかもしれません。悔しい思いをするかもしれません。でも、それをマイナスには捉えないでほしい。そう思っています。
その悔しさは、きっとチャンスだから。投げ出さず、最後まで自分に向き合って、挑戦し続けてください。その分、成長できるし、強くなれるから。

どんな一年になるのか、とっても楽しみです。
一年間、よろしくお願いします。