吉川 幹大 (公民)

2017年11月23日 (木)

【第505回】 「将来に繋がる日常生活」

 11月4日、第96回全国高校サッカー選手権大会石川県大会決勝が行われました。得点をすることもできず、失点もされることなく、試合時間残り2分となり、先制点を奪われました。
 相手チームの実力、残された時間を考えると追いつくのは難しい状況でした。アディショナルタイム2分も加えられましたが残り30秒もない状況で選手は諦めることなく同点を信じて得点を奪いに行き、同点にすることができました。残念ながら延長戦の後半に失点をして全国選手権初出場の夢は絶たれました。前回大会は、準決勝でPK戦までもつれ込み、決めれば勝ちのところから敗れ、相手チームは全国大会初出場を決めました。
 試合に敗れて、いつも頭をよぎるのが高校時代の恩師の言葉です。「やるべきことをやっていないから勝てない」試合を振り返ると、やるべきことがやはりできていないのです。やってきたつもり、できると思っていたというプレーになってしまっている。選手に対して、もっと徹底して伝えていかなければならないと改めて指導力不足と感じました。力尽きるまで戦ってくれた3年生に感謝と、これからの将来にこの悔しさを生かしてほしいことと、1、2年生には、来年優勝するために、この悔しさを忘れずに取り組んで欲しいです。
 選手に常日頃から伝えていることがあるのですが、われわれが目指している大観衆での舞台でのベンチワーク(監督の指示)は、伝わらないに等しい。だから、ピッチにいる選手で決断しなければならないことが数多くある。だからこそ、ピッチにいる自分で、自分たちで解決する習慣をつけなければならないと。だからこそ、この敗戦で改めて強く感じたことは、指導者として本当に難しいと感じていることなのですが、教えることも大切にしながらも、その先に自分自身でできるようになる人間(問題解決できる人間)になってもらえるような日常を選手と過ごしていかなければならないと改めて痛感しました。
 最後に、これもある年の年賀状においての恩師の言葉ですが「悔しいが行動の原動力」を胸に秘め、来年こそは全国大会出場を決めます。

2016年7月14日 (木)

【第434回】 成長著しい心強い若者たち

 サッカー部では、4月に新入部員を43名むかえて、これまでの部員としては過去最高の106名となりました。チームとしてインターハイ、選手権大会において日本一になることが最大の目標で活動しています。しかしながら、106名が一緒に練習することは非常に難しいことですし、そうは言っても公式戦に出場、不出場の差は出てくることは避けられないですが、遊学館の門を叩いてくれた選手にはできる限り充実した3年間を過ごしてもらいたいと思っております。
 そんな思いを現実にするために今年からチームを4つに分けて活動しています。4名の指導者がそれぞれのチームに責任をもって指導にあたり、監督の私が全体を把握していく。
 各チーム(指導者間も含めて)が積極的に交流することで全体のチームワークも損なわないように努めています。まだまだ、たくさんの課題があるのは事実ですが、チームを分けて4ヶ月が過ぎて成長できたこともたくさんあります。
 その中で、気づけたことは、各指導者が担当する選手と真剣に向き合いどんどん責任感の強い人間になっていくことと、それに比例して選手が成長していることです。
 普段から、全体の方向性がぶれないように報告・連絡・相談は怠らず、毎週指導者ミーティングを指導者間で行っていることで、各担当チームは監督の指示待ちではなく、それぞれの担当指導者が現場において状況に応じて決断をして行動する姿は頼もしい限りです。
 人は任せることで責任や、やりがいを持ち、さらに努力する。指導者の成長が選手の成長につながり、それがチームの成績に反映されることを改めて再認識できる機会となりました。

 指導者3名のみなさん、インターハイ予選のような悔しい思いを選手にさせるわけにはいきません。

 選手の輝いた姿を全国選手権の舞台で見られるように、たくさんのパワーを注入してください!!

 選手のさらなる成長に期待して、夏の暑さに負けない情熱を出して指導に当たっていきましょう!!

2015年3月 5日 (木)

【第368回】 「二十七名の本気の三年間に感謝」

 2番:

君のスピード、身体の強さを生かしきれなかった。それを生かせればプロの世界でも通用する力を持っていたと思うので、大学でもう一回勝負してほしかった。しかし、マイペースで何事にも取り組むのも君の良さなのかもしれないので、欲深く生きていくよりも、今の自分らしさを続けていってください。

 4番:

この学年で一番成長した人物であり、今だに一番未熟。三年間高校生活を続けてきたことが奇跡である。だからこそ目標に対して、取り組むことの重要性は実感できたと思うので、あとはこの伸びしろのある自分自身をどれだけコントロールできるか?さらに成長した姿を期待しています。

12番:

チームの柱。チームの心臓。そう呼ぶにふさわしい人間、選手に成長しました。プロを目指して欲しかったのが本音ですが、自分で決めた人生。その信念は、どの分野でも通用すると思います。
だからこそ、何事も中途半端なことのないように。迷いや苦しみがあれば高校生活の自分を思い出しなさい。すべて乗り越えられます。

16番:

応援してくれる周囲の人たちのために明確な形で恩返ししなさい。プロになることは最低限。日本代表になることこそが、最高の恩返し。最も可能性のある環境、素質で新しい生活ができるのだから、その気持ちを常に忘れることなく生きていくように。自分の夢はみんなの夢。

18番:

怪我で苦しんだ高校サッカーではあるが、大事な場面でチームに貢献することもできた。君も満足していないと思うし、私ももっとできるし、伸びると思います。だからこそ、大学での四年間は才能開花のために自分との戦いに挑んでください。

23番:

三年間、チームも分かれていた影響で、なかなか声をかける機会がなかったが、よくここまできたというのが実感です。個性が強い学年においてマイペースで控えめな性格は、大変なことが多かっただろうが、ここまで続けてきたことが大きな成果。この我慢強さを生かすために、自分でないとできないことを周りに理解してもらえるように取り組んでいってください。必ず認められる日が来ます。

26番:

人生、山あり谷ありとはまさに君のことだ。何も知らない土地でも平気でやっていけたのは、サッカーを愛する情熱は誰にも負けないから。サッカー以外がイマイチです。このサッカーに対する姿勢を自分の人生のいろいろな場面で生かせたらすごい人間になるでしょう。まずはサッカーで成功しなさい。そして、弟に負けない兄でいてください。

27番:

君のまっすぐな姿勢は本当にすばらしかった。だからこそ、やるならどんな状況であろうと徹底してやって、自分で違和感があれば、少し自分の考えを客観的に観る柔軟な心が欲しかった。それでも、後輩が引き継いで欲しいリーダーシップは存分に出せたのではないかと思います。苦手な人と接することが苦にならなければさらにスケールアップすると思います。

29番:

君の無尽蔵のスタミナを生かすことができなかった。周りに気づいてもらうまでもいかなかった。しかし、大学でもう一度、勝負するなら是非、周りの人たちに気づいてもらい、チームになくてはならない存在となれるように。期待しています。

30番:

大学のグラウンドにお父さんと一緒に練習参加しに来た時のことを今でも忘れません。高校サッカーの三年間はなかなかチャンスには恵まれなかったが、君のサッカーに対しての情熱は充分に伝わりました。もっと自分を出して、人とぶつかり、悔しい思いや自分ができるという経験をしてください。そうすれば、今の自分よりも、もっと自分らしくスケールの大きな人になれます。

33番:

新潟の高校でお母さんと一緒に見学に来てから、あっという間の三年間でした。サッカーセンスもあり、いろいろなポジションで柔軟にこなせる才能を持っていました。賢い人間、選手であったので、性格的には大学でサッカーの勝負をするとは意外でした。やはり、内に秘めた情熱があるのでしょう。高校での悔しい気持ちを是非、大学で晴らしてください。

34番:

気分屋で臆病者。でもサッカーをこよなく愛していることは誰もが認めています。だから、サッカーで勝負してみろと周囲は期待してしまうのだが、本人はそんな気ではないんだろうな?
しかし、そのサッカー愛はどこかで生かして欲しい。本人がその気になるまで気楽に待っていることにします。夢中になれる長所を生かしていくように。

37番:

積み上げた経験は確実に自分のものにしていく、そんな印象を受けます。本人には失礼だが、もしかしたら誰よりも期待できるかもしれない。何をするにも本当に地味ですが、着実に自分を成長させている。目立って活躍している人を見て、うらやましがることがないように。君には継続できるという長所があるのだから。

38番:

一見おとなしいそうだが、内に秘めた強い信念は入学当時から気づいていました。もっと君を生かしきれなかったかなと思っています。しかし、意志の固さは誰にも負けることはないので、それを生かすために人に伝える力をつけること、自分を生かしてくれるパートナーをみつけること。期待しています。

39番:

この学年の中でも時折みせる潜在能力の高さは常に気になっていました。ただ、性格的には周囲とのバランスを重視しながら全体を考え、行動していくタイプだったような気がします。だからこそ、もう少し、わがままでいい気がします。時には迷惑をかけるかもしれないし、落ち込むかもしれないが、そのチャレンジをすることで、自分の可能性が広がると思うので勇気を持ってやってみましょう。

40番:

君の強烈な左足を生かしてあげることができなかった。そして、君も生かすことができなかったのでは?しかし、君の取り組んできた高校サッカーは間違いではありません。それを証明するために大学でチャレンジするのだと思います。大学サッカーでの活躍で、チャンスを与えられなかった私をもっと後悔させてください。

43番:

どれだけがんばっても認めてくれないというのは間違い。ちゃんと見てましたよ。プリンスリーグ(新潟工業戦)の大怪我からインターハイ予選に間に合わせようと治療、リハビリに取り組む姿は三年間で一番美しいし、すばらしかった。あの姿勢に最後まで期待していました。チャンスを与えられなかった私を、大学四年間の成長で後悔させてください。

49番:

「君しかキャプテンはいない」入学当時からずっとそう思っていました。君は必ず周りが気づけないことに気づき、よい影響力を与えられる人です。今は少し自分に自信がないようですが、君にしか出来ない気づき、信念はこれからの人生に必ず生かされるので、自分を信じて生きていくように。必ず成功します。

55番:

何かと周りに心配をかける三年間でしたね。ただ、そのたびに自分を支えてくれている人の気持ちを知ることができたのではないかと思います。人はそんなに強い生き物ではありません。だからこそ、たくさんの人に支えてもらった分、たくさんの人を支える人になってください。

58番:

おそらく、潜在能力はこの学年でトップクラスです。特に右足のキックは大きな将来性を感じます。ただ、もう十八歳です。これといった潜在能力だけでは、通用しません。自分を自分自身で生かすことができるようになったら、とんでもない可能性が拓けるような気がします。

60番:

周囲に同化して、自分の力も発揮できるタイプ。だからこそ、チームに必要な存在の一人になれましたね。しかし、裏を返せば環境に左右されやすいとも言える。これから、自分の環境をどうつくるかで、自分の人生が決まりますよ。楽しみです。

64番:

地味だが、チームになくてはならない人材とは君のことのようだ。チームメイトの誰もが必要と口を揃えたという事実が物語っている。自分でも、周りにも気づかれにくい細かいところまで丁寧に取り組んできた証であろう。平凡を続けると非凡になることを君は今後もたくさんの人たちに示していってください。

66番:

やはり君は天才なのかもしれない。でも世の中で生きていく以上、感覚だけでは人との摩擦は絶えず起こる。幸いにも、この高校生活で君は本気で叱ってくれる仲間を手に入れ、この先においても自分を必要としてくれる人がいる。そのことを忘れなければ、君の天才ぶりも生きてくるだろう。人生、必要とされ続けてください。

69番:

君がいなければ、こんな良いチームになることはなかっただろう。個人的には誰よりも我慢の三年間であっただろうに、くよくよすることなく、自分と向き合う姿勢は頭が下がる。人を幸せにする力を持っているので、どんなことがあろうと、今の自分らしさは崩さずにいってください。

88番:

高校サッカーにおいて、なかなかチャンスがない中で、諦めず大学でもサッカーにチャレンジする姿勢に、「必ず花を咲かせなさい!!」と心からエールを送ります。君のひたむきなプレーは必ず生かされるときが来るので、諦めず取り組んでいってください。誰かが必ず見ています。

89番:

27番と一緒に職員室のカウンターでコーチを信頼し、自分たちの取り組みに自信を持って取り組んでいることを、本気の目をして訴えかけていたのは今でも焼きついています。その成果が九月二十一日のチームが一つになった試合だと思います。この自信をこれからも忘れずに。

98番:

県外出身者が多く、取り組むことの中での厳しい要求を怯むことなくやり通せたのは、金沢の中体連選手でもこれだけ出来るということを示してくれました。これは後輩にも勇気を与えてくれたと思います。おそらく、自分では気づいていない良い意味での鈍感力を大切にしていけば、必ず大成すると思います。

 

 何があろうと、ここまで続けてこれたのは、君たちが本気で狙っていたからです。人は口で言ったり、ある程度の逃げ道があるところまでは、夢を語って本気を装います。しかし、自分の力ではコントロールできない状況になるときがあります。その分岐点でやるほうを選択するのか、やらないほうを選択するかで自分の成長が決まります。この分岐点を諦めることなく、ことごとく乗り越え、君たちは成長してきました。その姿勢にこの三年間、何度も心を打たれました。その思いを感じるたびに君たちと頂点に行きたい、君たちの晴れ姿を見たいと思っていました。その目標を達成できず、残念でなりません。改めて、指導者としての未熟さを感じました。この気持ちは一生消えることがないでしょう。
 しかし、これまで巣立った選手、そして君たちの思いを背負い、頼りなかった後輩たちがこの冬、大きな成長をしてくれました。後輩たちが、今年、必ず目標を達成して恩返ししてくれますので、君たちも次のステージでがんばってください。
 最後に、これまで携わってきた人、何より身近で支えてくれた親御さんも含めて一つになれたことが、三年間の成功だということを忘れずに。 本気で向き合えた三年間をありがとう。

2013年10月17日 (木)

【第302回】 目に見えないことの重要性

リンカーンは「すべての人を一時的にだますことはできるし、一部の人をいつまでもだましておくこともできる。しかしすべての人をいつまでもだまし続けることはできない」と言っている。だますということは良くありませんが、どうしても人間は周りの人たちから評価されたいがために過大な表現をしてしまうことがあります。しかし、この過大な表現をするということは決して悪いことではないと思います。重要なのはこの過大な表現をしたあとの行動です。相手に対して期待を持たせるような発言をしておきながら期待はずれであれば、これはだますということになるでしょう。これが期待通り、期待以上のことであればたくさんの人が評価してくれることは間違いありません。過大な表現を大きな目標という言葉に置き換えて、それに対して誠意ある進化をとり続けていれば、たくさんに人に受け入れられるはずです。

 変化に富んだ世の中に対して、私も含めてその場その場をしのいでいくことに精一杯で、どうしても自分をよく見せたいと思いがちですが、失敗は避けられないけれどもやると決めたことにとことん励んでいくことが必要なのではないでしょうか?中学生に「遊学館にいけば自分を成長させてくれる」、保護者の方に「子供を預けるなら遊学館」、卒業生に「高校を選ぶのなら遊学館」、サッカー少年に「サッカーで日本一を目指すなら遊学館」、そして世間の皆様に「遊学館を応援しよう」そんな遊学館を目指していきたいです。我々の気づかないところで世間の皆様に声をかけていただき、気にしていただいていることに感謝しつつ、その期待に答えるだけの進化を遂げていきたいと思います。そのためにも普段の目にはつきにくい即効性のないことも地道に積み重ねて習慣化し、すばらしい人間集団を作り上げていくことに努めていきます。

2012年7月13日 (金)

【第238回】 「洋食屋Y」

 私はこの会社に勤めて16年の月日が流れた。そのあいだは「洋食屋Y」のカツカレーに支えてもらった。大柄な身体の私にとってこのカツカレーの量は少し物足りない。たまに大盛りにして午後の仕事の活力にする時があった。このカレーはだいたい週2回ペースで食べていた。だから、いつも同じものを食べているとたまには違ったものを食べたくなる。目玉焼き付きカレー、カレースパゲティ、メンチカツカレー、カツ丼(和風のカツ丼ではありません)、そして年に数回頼む1、000円を超えるランチなど何だかんだで、定休日の木曜日以外は「洋食屋Y」に電話をして出前で持ってきてもらう。結婚するまで寮で生活していた時は寮の部屋まで出前をしてもらったこともある。そう考えると私の胃袋を支えてくれる大切なお店である。いや、お店であった。実は2年前にこの店のご主人が体調を崩され閉店することとなったのである。

 カレーがおいしかったことは確かなこと。しかし、もう「洋食屋Y」に出前を頼むことができなくなった今、気付いたことはご主人の人柄である。看板娘ならぬ“看板おやじ”とでも表現すればいいのでしょうか?出前一つを何回も受けてお店と私の職場を行ったり来たりしても嫌な態度1つ見せない笑顔、真冬の雪が降る時期で靴下も履かず素足と草履(ぞうり)で出前をすること、雨の日は決まって紫色のレインコートを着ること、大量のお釣りが準備されているパンパンに膨れ上がった小銭入れ、愛車のスーパーカブ(バイク)で出前の途中で私に気付けば笑顔で手を振ってくれるなどすべてが“おやじの味(特徴)”である。大変失礼な言い方をしてしまうが、どこにでもいそうな昼食を頼む洋食屋の店主である。しかし、その立ち振る舞いに飾らない自然体の人間性と、簡単そうでわかっていても実践できない仕事をするプロとしての姿勢を感じました。自分のペースを崩さず自分らしく生きていくということ、大きな成果を常に期待しすぎず、わずかなことも大切にして地道に積み上げていく習慣は店主そのものです。

 どうしたら利益を上げるかということと、おいしいものをつくりお客さんに喜んでもらうことはお店を繁盛させるための方向性は変わらないと思います。しかし、心の持ちようで行動も変わるのではないかと思います。人に喜んでもらえる、人に感動を与える仕事が私の目指すところです。教師となって初年度で掲げた学校に影響力の人間になることという方向性を見失わず“看板先生”を目指していきます。

 最後に私を成長させてくれた「洋食屋Y」の方々へ

  おいしいカレーをありがとう

  お疲れさまでした

2010年9月22日 (水)

【第151回】スイッチ、どれだけ持っていますか?

 みなさんは生活の中でスイッチを持っていますか?
生活のスイッチの切り替えを私は大切にしたいと思っていますが、これがなかなかうまくいきません。
私が生活の中で意識しているスイッチをいくつか挙げてみます。

   普段のスイッチ
    朝(家から職場へ)
    放課後(教師から指導者へ)
    部活動終了後(指導者から父親、夫へ)

   家庭生活のスイッチ
    月に1度のペースで宝達山の頂上への水汲み。
    (土日に家庭サービスのない中でのコミュニケーションの場)

   1人のスイッチ
    朝の出勤前、部活終了後の出来る限りで、家の小さな庭の水撒き。
    (朝は今日1日をどう生きていくか、夕方は1日の振り返る貴重な時間。)

 上記のスイッチだけでなく他にもたくさんありますが、
生活のバランスを崩さないようにするために切り替えは意識しています。
しかし、人の心は皆さんもご存じの通り一つです。
どの場面でも心が安定しているとは限りません。
それをいかに崩さず継続して行動していくことが大変かは、だれもが経験していることと思います。

 私が顧問をしているサッカー部の部員は毎日ノートを書いています。
内容はその日の振り返りです。

 起床、消灯時間、年間目標、期間目標、個人目標、
3食の食事、間食、サッカー、日常生活、指導者へのメッセージ。
これを毎日書いています。
具体的に振り返る選手ほど勉強、部活動ともに大きな成長が見られます。

また、毎週月曜日には1週間の振り返りノートを書いています。自分自身の1週間は果たしてどうだっただろうかを確認することで、次の1週間をどのように実行すべきかが明確になります。どの場面で何を目的に取り組んでいかなければならないかの状況判断力、目標が明確になるので取り組む時の集中力、やりたいことだけではなく、必要なことへの取り組みは我慢強さが、ノートを記入することで身に付いてきています。サッカーをする時間、勉強する時間、遊ぶ時間それぞれを大切にしていく。

ただ日本一を目指している以上、サッカーの時間を最重要としながらも、それ以外の行動をいかに計画的に有効に使用するかがノートを記入する最大の目的。流れが読めてくれば、目標が明確であれば、何より自分自身を理解できれば気持ちや行動にブレがなくなり人として磨かれていく。部員も少しずつスイッチの入れ方が分かってきたようです。

 約1ヶ月後に始まる高校サッカーの集大成である全国高等学校サッカー選手権。
われわれ遊学館高等学校サッカー部は大会が迫ろうと、そして開幕してもサッカーだけに依存せず生活のスイッチを変わらず切り替えて生活していき、全国大会で大暴れします。

2009年11月18日 (水)

【第109回】情熱の勝利!!オリンピック開催地

 2016年のオリンピック開催地はどこに決まったかご存じでしょうか?
残念ながら東京は落選してしまい、ブラジルのリオデジャネイロに決まりました。そのニュースを聞いて、ふと昔のことを思い出してしまいました。

今から15年前、私はブラジルのサンパウロという大都市から500キロぐらい離れた小さな町にいました。日本で出会ったサッカーのブラジル人コーチからもっと多くのことを学びたいと思い、ブラジル行きを決めました。自費で行くとはいえ大学在籍中ということもあり両親は反対というよりも戸惑っていましたが、1年で必ず日本に戻ってくるという約束で両親に許してもらいました。

 本来の目的はサッカー。しかし、それ以外の多くのことをブラジルという国で学ぶことができました。

 何がすごいって、国民が一生懸命なことをもっているということです。私の印象では必ずしも働くことに対しては一生懸命ではないような気がしましたが…。

 1994年にその地に降り立ったのですが、この一年はブラジル国内でいろいろなことがありました。F1レーサーのアイルトン・セナがレース中に事故死をしました。その時はすべてのテレビ番組がアイルトン・セナの葬儀を放送し、町の店も臨時休業、サッカーのプロチームも確か3日ぐらい練習が休みになりました。全国民が悲しんでいました。

 そうかと思えば7月にはアメリカで開催されたサッカーのワールドカップでブラジル代表は優勝して歓喜に包まれました。私がいた小さな町でも夜中までクラクションを鳴らし、荷台に乗っている少年がブラジル国旗を振りまわしながら走っている車を何台も見かけました。

 年が明けると1月には新聞の1面に戦後の焼け野原のような光景の写真が掲載された記事がありました。なんと現在の日本の様子と書かれていたのでびっくりしました。
阪神淡路大震災です。この時、私の仲間たちは自分の家族を心配するかのように気遣ってくれました。

そして2月になるとみなさんもご存じだとは思いますが、カーニバルがあります。特に上記で触れたリオデジャネイロは世界中から観客が集まってきます。カーニバルは大都市で開催されるだけでなく、各都市、町ごとで規模はまちまちですが行われています。この期間は特に国民の休日でもないのですが、当たり前のように仕事を休んで大盛り上がりです。

 ブラジルは発展途上国で日本人が当たり前と思っている生活もできない人たちがたくさんいます。仕事がない人、仕事がないから食べることにも不自由し、そんな状況から生き残るために罪を犯したりと、非常に不安定な生活を強いられている人たちがたくさんいます。

 しかし、うれしい時、悲しい時に心底表現できる姿は日本人として羨ましさを感じました。
 国民性といったらそれまでですが、不安定な生活の中で、日本人の我々であればそちらのほう(苦しい生活)が気になって夢中になれることがあっても、気持ちが向けられないのではないかと思います。
 大変だけれども苦しい状況だけれども夢や希望を持つことで生きるエネルギーを蓄えて、それが支えとなって未来へ突き進んでいくことが大切だと学びました。

 最初に触れた、オリンピックを開催する予定のリオデジャネイロは治安も悪く、それ以外のこともいろいろな問題を抱えている都市ですが、オリンピック開催の熱意がどの都市よりも感じられたという報道が流された時、ブラジル人の熱意に国際オリンピック委員会も心を動かされたのだなと思いました。

 リオデジャネイロでのオリンピック開催に思うことは、生活が苦しい状況の貧しさはあっても、心が貧しくなることのないブラジル国民のパワーの強さです。
 私も含めて時間に追われて生きている日本人が持っていくことが必要な心ではないでしょうか?

2009年1月28日 (水)

【第73回】再会と原点

 先日、金沢市においてカテゴリーを問わず全国でサッカーを指導されている方が約1000人近く集まりフットボールカンファレンスが行なわれました。この会においての講義は非常にすばらしい内容ばかりでありましたが、私自身が一番心に残ることといえば、その講義とは別のことでした。

 それは、神奈川県でサッカーを始めた中学時代、指導していただいたコーチに20年ぶりに会うことができたことです。

 カンファレンスが始まってから参加者リストに目を通すと身に覚えのある名前が載っていました。携帯電話が普及しているとはいえ連絡先がわからず1000人近くの中から探し出すのは至難の業です。講義間の休憩で見つけ出すことはできず、残されたチャンスは講義後の懇親会です。全国から指導者の方が集まっているので日ごろから親交のある方にご挨拶させていただきながら探すことにしました。

 そして、見つけました!!20年ぶりのコーチです。
昔とは比較にならないほど老けたな-っていう印象です。

 コーチは私が声をかけたときにすぐに気付いてくれました。こういう時って言葉にならないですね。「いやー、久しぶりだねー!!」お互いにその次の言葉がでてきません。普段は中学時代のことなんて思い出せもしないのにコーチの姿を見ていると次々といろいろな思い出がでてきて不思議な感じです。

 この世に生を受けてから35年の月日が流れていく中で一番と言っていいぐらいの衝撃的な再会でした。僅かな時間でしたが近況を報告し、近いうちに連絡をとって再々会を約束して別れました。

 そんな中で考えたことがあります。私が顧問をさせていただいているサッカー部の部員によくこんなことを私は言います。「良いことも良くないことも人の行動すべてが積み重ね。良い方向にも積み重なっていくし、良くないほうにも積み重なっていく。」この積み重ねがいずれ習慣とよばれることになります。この習慣をつくりだすのは人です。そして習慣が人(人格)をつくっていきます。そうやって人は成長していくのではないでしょうか?習慣をつくるのは自分自身と、周囲の人の影響です。

 サッカーを始めてから脳の中に染み付いている言葉が、「物事は必ず答えがあるから、それを探し出すこと。結果が出ないのは、結果までの過程にいるから。諦めずに目指しているうちは必ずその目標に近づく。」です。20年ぶりに再会したコーチの言葉です。

 私の原点がそこにあり、原点には新しいことを身につけた喜びだとか、楽しさがあります。この言葉を今でも忘れることなく思い続けていることができるのはサッカーを始めた時の感動を忘れないからでしょう。思い続けた目標は、選手としては到底そんなレベルも行かずに現役が終わってしまい、指導者としても12年が過ぎました。それでも目標は変わっていません。その変わらない目標こそがサッカーを始めた原点にあります。その目標がなければ、続けることができなかったでしょう。

 今回の再会は目標を見失うことなく生きてこられたこと、これまでサッカーに関わることができたことは原点にコーチの言葉があったからに他ならないことを再認識できました。人の行動すべてがうまくいくなんてありません。だから時には立ち止まることもあります。そこで壁を乗り越える人もいるでしょう。でもみんながその場面は大変な思いをします。うまくいかないことがあったとしても、自分自身がやってみようと思った原点に心が戻ることができれば、進むべき方向が見えてくる気がしませんか?

 そんな戻る場所が必ずあるということをたくさんの人たちに伝えていきたいです。(今の私の立場としては遊学生に)失敗をしてもその失敗したところに戻れば正しい道に進むことができます。今、何かを諦めようとしていませんか?うまくいかず苦しんでいませんか?戻るところがあれば問題なし!!人は人にたくさんの影響を与えてもらっていること、そして与えていること。そこから自分がつくられていることを…。振り返ってみるといろいろな人に出会い、そして影響を受けています。皆さんも原点に戻れば何か見えてくるのではないでしょうか?まだ、2009年も始まったばかりです。戻るところを見失わずお互い前に進んでいき、よい1年にしていきましょう!!

2008年4月23日 (水)

【第36回】サウナで始まる私の習慣

 とある公立高校の先生とスポーツクラブのサウナでよくご一緒させていただきます。一緒に身体を動かして汗を流すわけでもなく、時間を合わせてサウナに入るわけでもないのですが、そこでお話できる時間が楽しくてたまりません。そんなある日にその先生が毎朝、門の前に立ち指導をされているということを伺いました。

 朝の忙しい時間に自分にはとてもできないと思っていましたが、ちょうどその話を聞いた頃に小さなことでもいいので何か継続して新しいことを挑戦してみようと思っていたので、生徒の登校時間に私も校門に出てみようと思いました。

 1000人を超える生徒のうち、自分が日常的に関わっているのは担任を持つクラスの生徒、授業に出るクラスの生徒、部活の生徒ぐらいで他の生徒とは廊下ですれ違い様に挨拶を交わすぐらいである。全校生徒というのは難しいかもしれませんが、私も登校してくる生徒と挨拶を交わすことでまた生徒に対して違った見方ができるのではないだろうかと思いました。

 私自身、生徒指導を担当しているので指導ばかりの時間になってしまうという気持ちも持っていましたが…。

 校門に立ち始めてからはや半年以上が経ちます。当初予想していたものとは全く違う感覚でした。

 一番感じていることは登校してくる生徒の変化を日々感じることができることです。服装が乱れている生徒が少しずつきちんとしてくること、挨拶もしなかった生徒が自ら挨拶をしてくること、毎日慌てて登校してくる生徒がわずかながら早く校門を通過してくることなど数えればきりがないほど上げられます。沢山の生徒がわずかながら成長をしていく姿を感じる時間として校門に立つのは毎朝、非常に楽しみです。その僅かな成長を本人に伝えて自分自身の成長を感じてもらえるようにこれから声をかけられたらと思っています。

 この朝の光景は私の幼少時代を思い出します。学校に通う朝、家を出ると近所のおじさん、おばさんに出会い何気ない挨拶、何気ない会話を交わしていきます。時には身なりで注意されたりと…。そのコミュニケーションが気分の乗らない時など「がんばってきなさいよ!!」と背中を押してもらっていたような気がします。

 私は生徒を迎える立場としてではありますが「今日も一日がんばってこい!!」という近所のおじさんオーラを出せるような時間にこの朝の校門指導でできればと思っています。

 気持ちは私がこの学校にいる限り毎日、校門に出たいと思っていますが口で言うほど継続していくことは簡単なことではありませんが、言ったからにはやることと、生徒の成長する姿を楽しみながら朝の時間を過ごしていきたいと思います。

 最後に、このきっかけを与えてくださった「サウナ先生」ありがとうございます。
先生に負けないよう朝の校門指導を務めていきます。

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