【第870回】「選択の多様性」Y. M. (地歴・公民)
選択の多様性は、時に人を不幸にしてしまう。
決断の後は、他と比べず、選んだ時の喜びを大切にし続けることだ。(某新聞より)
今の世の中、誰もが多くの選択肢を持って生きることができる。
それは、自分自身にあった人生の選択ができる非常によい環境でもある。
しかし、上記の言葉のように時に人を不幸にしてしまうことがある。
何故なら、選択肢が多すぎて選べないことと、選んでからも本当にこの選択でよかったかと悩んでしまう場合があるから。
それでは、選んだ方向に迷いや後悔がなく進んでいくためにはどうしたらいいのだろうか?
遊学生のみなさんもこのような思いを抱くことが多々あるだろうし、そういう悩んでいる生徒とたくさん接してきました。
進路のことや、部活動のこと、人間関係など多くの選択肢がある中で決断をしながら日々、生活をしています。そんな時に私自身が思うことは、まず選択肢を一つに絞り込むのではなく、いくつかの選択肢を可能な限り行動に起こしてみること。
進路で悩んでいるのなら、実際にその学校や職場に足を運ぶこと。部活動でうまくいかなかったり、辞めようとか思っているなら、誰かに相談してみて、自分の気持ちを理解してもらったり、つらいところをもうひと踏ん張りしてみるとか。
人間関係で悩んでいるなら思いを相手に伝え、誰かに相談してみること。
どれも行動を起こす前にマイナスな考えが膨らんで諦める生徒が多い気がします。
逆に、行動に起こしてみると思っていたよりもできる自信がつく生徒も多いです。
何事も、行動してみる。行動したら決断をする。決断をしたら続けるタイムリミットを決める。
半年? 1年? 3年? 自分でできそうなリミットを決め、自分に約束をする。
決断をして、覚悟を決めても途中で面倒くさいとか、つらくなることは何にでもある。
そのつらくなった時に、他の選択肢にしておけばよかったとは誰もが思うこと。世の中にたくさんの選択肢があれば致し方ない。
ただ、他の選択肢を選んだとしても、この面倒くさい、つらい感情は必ずやってきます。
ということは、何を選んでもうれしいことも、嫌なこともあるということを受け入れて次に進むことです。
多くの生徒がこの思いで自分の決めたことに取り組んでくれれば、道は開けていくと思います。
新しい年を迎えて、誰もが充実した日々を望むはずです。
遊学生の一人でも多くの生徒が楽しいし、成長していると実感できる一年になるように祈っています。