【第721回】「成長を感じることのできる日常」Y. M. (地歴・公民)
3月1日、私が担任を受け持った40名の生徒が本校を卒業していきました。
卒業式後は、コロナ渦ということもあり、あまり時間をかけずに終わらせようと考えていたので、自分自身がこの40名に一番伝えたいことを頭の中で考えていました。
伝えた言葉は、「とにかく、この日を迎えられてよかった。この日というのは、みんなが卒業式を迎えることができたこと、卒業後のそれぞれの進むべき道が決まっていること。これまでの日常もそのことを常に思い描きながら私はみんなと接していました。毎日のようにいろいろな指導もしてきましたし、時には厳しい要求もしてきました。しかし、振り返ってみると一つ一つが楽しい時間でした。楽しい時間というのは、どのようなことかというと、みんなが成長していく姿を身近で接することが楽しい時間だった。」という内容でした。
3月というのは、卒業式に限らず1年が終わる時期でもあります。4月からの新しい生活を迎える準備の時期でもあります。私は、今年度の1年間を振り返った時に卒業した生徒だけでなく、様々な成長に触れる機会に恵まれました。
朝の見守り活動では、挨拶ができなかった小学生や本校生徒が挨拶をしてくれるようになったこと、これまで挨拶はしてくれていたが、自ら挨拶ができるようになった生徒。学校内においては、指導を何度もされていた生徒が、「最近、あの生徒は授業も集中しているし、顔つきもよくなった」と多くの先生方から声をかけてもらえるようになったこと。同僚の先生方においても、新しい業務を任されて慣れない中でも周りの方と協力して、生徒の学校生活に良い影響をどんどんもたらしてくれたこと。学校でのことだけでなく、子を持つ親として我が子の成長ももちろん感じることができた1年でした。日常の何気ない一つ一つのことに興味関心を持つことと、そのことを振り返った時に、こんなにも変化(成長)を感じとることができるのだと今まで以上に強く感じました。
来年度は、今以上に視野を広げて今年度以上の「成長」に遭遇できるように心がけていきたいです。そして、その成長をただ見届けるだけでなく、相手にも伝えてさらに成長スピードを上げるサポートが少しでもできればいいかなと思います。これからの1年が楽しみです。そして、振り返る1年後も。