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2024年2月 8日 (木)

【第821回】「新しい学び方」小坂 英洋 (情報)

 令和5年度から遊学館高等学校では、生徒1人に1台の学習用タブレット端末を使用しています。使用している端末は、Chromebook(クロームブック)です。金沢市の小中学校でも利用しているものと同等ですから、生徒にも扱いやすいものだと思います。
 また、Google Workspace(グーグルワークスペース)を利用し、生徒と保護者にGメールアドレスを発行しています。これにより、生徒や保護者へ、学校からの一斉連絡や、欠席・遅刻などの連絡を行っています。
 私は、これらICTに関わる運用を担っています。今回の教員ブログではこれらICT端末の導入や教育DXの導入により、生徒に新しい学び方が生まれていることをレポートします。
 今から5年前、遊学館高等学校では全ての教室にプロジェクターを導入しました。これまでの「黒板とチョーク」による授業から「見やすく、わかりやすい」授業が始まります。導入当初は、先生方の利用はそれほど多くはありませんでしたが、現在では多くの先生方が「わかりやすい教材」を提示しながら授業を行っています。そして、今年度からのタブレット端末の導入は、これまでの学習をさらに充実したものにしています。

202402081_2 タブレット端末に導入しているアプリの1つに「ClassPad.net(クラスパッド・ドット・ネット、以下ClassPad)」があります。馴染みのない名称ですが「カシオ電子辞書EX-Word(エクスワード)」といえばわかる方が多いかもしれません。高校の勉強には辞書を多く使用します。紙の辞書は重く実用的ではないため、電子辞書の利用を奨励していましたが、高価なこともあり所持率が低下していました。最近はインターネットで何でも調べることができますが、インターネットの情報はすべて正しいとは言えません。つまり、辞書で調べることは知識の増強に最適なのです。この電子辞書をクラウドで利用できるようにしたものが「ClassPad」です。利用料金もハードの電子辞書に比べ割安です。そしてWebアプリのため動作端末を選びません。つまり、Chromebookだけではなくケータイ(Android、iOS)やパソコン(Windows、MacOS)などブラウザと通信環境があればどこでも辞書が使えます。 「ClassPad」にはさらに便利な機能があります。「ノート機能」と「数学機能」です。「数学機能」はスペースの都合上、詳しく述べませんが、「ノート機能」について紹介します。
 高校で生徒端末を利用している学校で導入が多いのがノートアプリです。「ClassPad」にはノートアプリが標準で備わっています。私はこの機能を使って授業を行っていますので、一例を紹介します。
 授業で大切なことは、生徒が授業内容をしっかり理解できることです。そのために教員は、板書を工夫したり、教科書に線を引いたり、プロジェクターに資料を投影したりしてわかりやすい授業の工夫をしています。そして生徒は、わかりやすく示される各種資料を自分なりにノートにまとめ、知識の蓄えとしています。

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 私も同様に、わかりやすさを目指して板書の工夫などをしていますが、ノート機能を利用することでもっと生徒にわかりやすくできないかを考え、次のようにしました。
(1)授業前に授業内容を送信する。
(2)ノート提出は端末で行う。
(3)プリントは紙で配布し解答は配信する。
 ノート機能を利用することで、スムーズなやり取りができ、かつ記録も残るため、生徒のモチベーションアップにも繋がっています。「新しい学び方」の第1歩が始まったのを実感しながら、授業改善を行っていこうと思っています。頑張れ生徒たち、頑張れ先生!

2022年12月 8日 (木)

【第760回】「インターアクト海外研修」小坂 英洋 (情報)

 私が顧問を務めるインターアクト部は、1986年に設立され、今年で36年を迎えました。これまで多くの生徒がインターアクトの活動に関わり、たくさんの実績を残してきました。今回のブログでは、インターアクト部の活動について紹介します。
 インターアクトクラブは、ロータリークラブの支援を受け設立される、地元でのボランティア活動や海外の青少年との交流を通じて視野を広げ、国際感覚を養う青少年のためのクラブです。
 スポンサークラブは、金沢ロータリークラブです。インターアクトクラブは石川県に12団体あり、設立順に、金沢商業高校、小松工業高校、小松商業高校、鵬学園高校、加賀中央、飯田高校、遊学館高校、金沢高校、金沢龍谷高校、小松大谷高校、小松明峰高校、寺井高校です。さらに、石川県と富山県で国際ロータリー第2610地区とまとめられており、石川・富山で18のインターアクトクラブがあります。また、高校を卒業した若者が加入するローターアクトクラブという団体もあります。
 活動内容は学校や地域によって様々ですが、本校では学校周辺の清掃活動や募金活動、福祉施設のイベント参加、金沢市が主催するイベントのボランティア、点字や手話の学習などを行っています。
 このように、インターアクトは地域の役に立つ活動を柱として行っていますが、もう1つの柱である、国際理解のイベントは、コロナ禍により長く延期となっていました。
 インターアクト海外研修は、海外の青少年との交流を通して、視野・活動の幅を広げる目的で、国際ロータリー第2610地区が主催し、石川・富山のインターアクター(インターアクトクラブ員のことです)を海外に派遣する研修です。渡航先は隔年でオーストラリア、台湾となっており、コロナ禍前にオーストラリア研修旅行が延期となり、現在に至ります。
 そして、いよいよこのイベントが再開の日を迎えることとなり、本校からも2名の生徒が参加を予定しています。私は長らくこの研修旅行を引率してきました。
 オーストラリア研修の概要を示します。この研修は7日間の日程で、うち4日間はホームステイとなります。オーストラリアの観光はもちろん、現地の青少年との交流時間も設定されており、短い時間ですが、友情を育むことができます。
 海外研修の前には、4回の事前研修を通して、打ち合わせや交流会について企画し準備をします。そしていよいよオーストラリアへ、多少のホームシックはありますが、生徒たちは毎日を奮闘します。クリアしなければならないのは言葉の壁です。英語は毎日勉強しているようで、実際には使えないことがほとんどです。特にオーストラリアの英語は訛があるため、苦労しながらお互いの意思を通じ合わせ、ホームステイが終わる頃には昔からの知り合い、友達、家族のような関係になることができます。
 学生時代の海外経験は、人生観が変わることもあります。過去には自分の進路に大きく影響した生徒もいました。このように、海外研修は青春時代の貴重な経験をもたらすとても素晴らしい経験です。コロナ禍の状態にもよりますが、実現してほしいと心から願っています。
 インターアクト部に興味を持った中学生のみなさん、一緒に活動をしてみませんか。お待ちしています。

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2021年3月 4日 (木)

【第670回】 「準備」小坂 英洋 (情報)

 令和3年3月1日(月)、第25回卒業証書授与式が挙行されました。
 コロナ禍での2回目の卒業式でした。前回(令和2年度、私は3年学年主任でした・・・)は、こんな世の中になるとは思いもせず、何もかもが中止ムードの中、慌ただしく行った感がありましたが、今回は、しっかりと準備をし、簡易的ながら最大限の式ができたのではないかと思います。私も音響の係として3年生を送り出すことができました。
 私はインターアクト部の顧問を担っています。インターアクト部は、ロータリークラブの提唱を受けた、地域奉仕と国際交流を柱とするクラブです。毎年、募金活動や地域の福祉施設のお手伝い、海外研修への参加など、多くの活動を行っています。
 しかし今年度は、インターアクトの活動が全くと言っていいほどできませんでした。ボランティアにせよ、国際交流にせよ、相手が存在することで成り立つことが多く、活動を自粛または中止せざるを得ませんでした。
 それでも、インターアクトの生徒たちは「自分たちに今何ができるか」を考え、準備をしていたことに感心しました。3年生は、部員を増やし、部活動を活性化するために尽力してくれました。この3年生が、本日卒業しました。コロナ禍で、悔いの残る高校生活だったかもしれませんが、これからの彼女たちの前途を祝したいと思います。
 インターアクト部だけでなく、遊学館の3年生は、様々な準備をしていたにもかかわらず、体育祭や学園祭、修学旅行などが次々と中止や代替・縮小となり、残念な思いが残ったかも知れません。しかしこの準備は、無駄なことではなかったのです。
 「努力は人を裏切らない」という言葉がありますが、私は「準備は人を裏切らない」という言葉にして、心に持っています。
 人生には、残念なことや悔しいことは、成功したことや嬉しいことよりも多いかもしれません。しかし、これらの残念な経験は、それまで自分が行ってきた準備や努力が次に活かされることの「サイン」なのです。
 卒業生のみなさん、みなさんがこれまで遊学館高等学校で行ってきた、勉強や部活動、先生や友人との交流は、これからの人生で経験することの「準備」でした。遊学館の3年間で準備してきたことは、絶対に無駄ではなかったと、いずれ思うこととなるでしょう。臆することなかれ、何でも挑戦してください。失敗したっていい。次は必ず成功します。
 そして、成功の暁には、遊学館に報告しに来てください。もちろん、失敗して慰めてほしい時も来てくださいね。先生方一同、待っています。
 卒業おめでとう。

2019年10月17日 (木)

【第599回】ゲームはスポーツの時代 小坂 英洋 (情報)

 「e(イー)スポーツ」という言葉は、馴染みではないが、どこかで聞いたことがある、という方は多いのではないだろうか。
 広辞苑(第7版)には、まだこの言葉の掲載はないようだが、ウィキペディアにはこうある。

 エレクトロニック・スポーツ(英: electronic sports)は、コンピュータゲーム(ビデオゲーム)をスポーツ・競技として捉える際の名称である。「eSports」、「e-Sports」、「eスポーツ」、「イースポーツ」、「電子競技(でんしきょうぎ)」、「電競(でんきょう)」等と省略した形で主に使われる。

ウィキペディアより

 しょせんゲーム、と思うことなかれ。ゲームは現在、立派な競技(スポーツ)として経済的にも大きな市場を占めているのである。
 2019年7月~8月にかけて、世界中で注目を集めるeスポーツの世界大会が開催された。ゲームタイトルは「フォートナイト」、世界で最もプレイ人口が多いゲームの一つだ。この大会では、高額の賞金も注目された。1位は300万ドル(約3億2600万円)、決勝リーグに出場するだけでも5万ドル(約540万円)だという。

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 遊学館高等学校に、新しい生徒の活動が生まれた。「eスポーツ」である。ゲームを快適にプレイできるパソコン(ゲームPC)を5台導入し、ゲームをするだけではなく、技術を磨き、分析し、チームワークを育てるとともに「大会に出場し、勝利する」ことを目標にする活動である。顧問は私、小坂が務める。かくいう私も、高校時代にはゲームセンターに通い、とあるゲームで得点ランキング全国1位を獲得したことがある。昔と今とでは、ランキングの集計方法も異なるが、全国1位を獲ることができた時の満足感はとても大きかった記憶がある。
 活動は週4回、放課後2時間程度、メンバー内やインターネット上で対戦などを行い、感想や次回の目標設定などを行っている。たかがゲームとあなどるなかれ、インターネットの向こう側にはとてつもない強豪が数多くいる。
 11月には、高校生のeスポーツ大会「全国高校eスポーツ選手権(リーグ・オブ・レジェンド部門)」に2チームが参加する。この参加を通して、ゲームに本気で挑み、喜びや悔しさを味わう中で生徒が成長していくことを望んでいる。
 たかがゲーム、されどゲーム。ゲームばっかりしてちっとも勉強しない。と嘆きのご父兄がいらっしゃるのなら、この活動のように、ゲームを通してチャレンジすることの大切さ、努力の大事さを身につけるのはいかがだろうか。

2018年5月31日 (木)

【第531回】 「国際理解は金沢から」小坂 英洋 (情報)

 5月22日、遠足の日 。2年生は今までにない遠足を行いました。
 それは「金沢探索」。
 金沢は伝統文化や歴史・芸術で知られる街です。また偉人や文化人も多く排出しています。遊学館高校(金城高校)の創立者である加藤せむもまた、金沢の偉人の一人とされています。金沢の中心部に位置する遊学館高校周辺には、これらを紹介する施設が数多くあり、すべてを訪問ことはできなくても、生徒たちの学び舎の街である金沢について知ることはとても大切なことと思い、この企画を実施しました。
 生徒はグループをつくり、コースを選び、コース内に設定された施設を計画を立ててめぐります。施設までの道のりでの発見、施設での発見、そして友人との親睦などさまざまな経験・体験を持ち帰り、後日レポートにしました。コースに設定した施設は以下の通りです。

① 石川四高記念公園 ・ 金沢能楽美術館 ・ 尾山神社 ・ 足軽記念館
② 金沢市老舗記念館 ・ 前田土佐守家資料館 ・ 室生犀星記念館 ・ にし茶屋街
③ 鈴木大拙館 ・ 金沢くらしの博物館 ・ 石川県歴史博物館
④ 金沢ふるさと偉人館 ・ 金沢市中村記念館 ・ 金沢21世紀美術館
⑤ 加賀本多博物館 ・ 石川県立美術館 ・ 石川県伝統産業工芸館
⑥ 徳田秋声記念館 ・ ひがし茶屋街 ・ 金沢安江金箔工芸館 ・ 金沢文芸館
⑦ 泉鏡花記念館 ・ 金沢蓄音機館 ・ 寺島蔵人邸 ・ 金沢文芸館


 これらの施設のほとんどは、高校生以下が無料となっています。有料区間がある場合でも、事前申し込みをすれば、無料(条件あり)となるのです。
 生徒にとって見れば、普段は(おそらく)立ち入ることのない施設を訪問し、金沢についての知識や教養、そして友人との親睦が深まれば、素晴らしい思い出になるでしょう。
 話は変わりますが、私は今年の3月にオーストラリアでホームステイをして来ました。これは遊学館高校インターアクト部(国際ロータリー2610地区主催)の国際交流プログラムの一環として引率で同行したのでが、夕食などでの会話では「金沢はどんな所?」や「金沢で有名な人は?」「金沢の歴史・文化は?」などの話題が必ず出ます。私は、わからないことはタブレットで調べて答えていたのですが、話の途中で「あなたの知っていることを教えて。No,IPad.」と言われ、大変困った思い出があります。
 レポート作成は、訪問施設の感想に写真やパンフレットなどを交え、さすが2年生という出来栄えで、掲示板は他学年の注目を集めていました。
 国際理解はまず足元から。私たちの街を知ることで、世界が見えてくるかも知れませんね。

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2016年12月29日 (木)

【第458回】 順位小坂 英洋 (情報)

 12月25日(日)、京都で熱い戦いがあった。全国高等学校駅伝競走大会。年の瀬の恒例行事となっているこの大会に、今回は遊学館の男女駅伝競走部がアベックで出場した。私事であるが、私は毎年この大会の応援のため京都に出向くことが家族の恒例行事となっている。しかし残念ながら諸事情により今回は断念し、テレビ中継での観戦となった。テレビの前で都大路に届けとばかりに大声で応援した自分がいたことは言うまでもない。
 テレビでは上位の選手を中心に中継が行われ、遊学館の選手たちも時折顔を見ることができた。最終順位は男子34位、女子36位であった。順位やタイムなどの詳しい情報は高校駅伝情報サイト(http://www.koukouekiden.jp/)を参照していただきたい。
 順位といえば、先日行われた球技大会は白熱した試合の連続だった。我がクラスは男子バレーボールとフットサル競技で優勝、輝かしい成績を残した。何よりも良かったことは、応援や優勝で、クラスが1つになれたことだろう。
 何にでも順位がある。差があり、そこに数字をつければそれが順位となる。しかし、順位の裏に見える、選手の健闘やこれまでの練習の道のりは、決して数字ではかれるものではない。どうしても順位をつけるならば、全員が1位になっても良いのではないだろうか。
 3年生はこれからが受験の本番。これまでの成果が存分に発揮され、全員が1位でゴールできることを願っている。

2015年8月27日 (木)

【第391回】 熱い夏の便り小坂 英洋 (情報)

 暑い夏が終わろうとしています。今年の夏は「暑い」夏であり、「熱い」夏でもありました。このブログを見ている皆さんも御存知の通り、遊学館高等学校硬式野球部の甲子園出場です。2回戦は見事な逆転勝利、3回戦は残念な結果でしたが、他校が0点に抑えられている中、2点をもぎ取った意味は大きかったのではないかと思います。
 さて、話は変わりますが、2年生は夏休みの宿題として、日本郵便主催の「手紙の書き方」(http://www.schoolpost.jp/)教材を利用した「暑中見舞い」の提出を行いました。
 最近はブログやラインなどで直感的なやりとりが可能なため、はがきに文章を書いて郵便物として出す、ということはほとんどないかもしれません。しかし、社会に出れば、手紙やはがきを出すことはよくあることだと思います。
 実際に私に届いたクラスの生徒からのはがきには、部活で大変だったこと、旅行へ行ったこと、ケガが治ったこと、もちろん、勉強を頑張ったことなど、テキストにならって形式張った文章を書いてある中にも、個々の夏休みの生活が伝わってきます。これは、書いたら瞬時に反映されるラインなどとはまた違った良さがあるのではないでしょうか。
 2年学年会の先生方も、2年生からの「熱い」便りに一喜一憂しながら、2学期の準備をしています。2年生のみんな、ありがとう。2学期もがんばろう!

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2013年8月22日 (木)

【第293回】 「静かに熱き音楽の世界」小坂 英洋 (情報)

8月11日(日)、金沢歌劇座で行われた第54回北陸吹奏楽コンクールに、遊学館高校吹奏楽部の演奏を聴き(応援し)に行ってきました。結果は見事金賞!先に行われた石川県コンクールもそうでしたが、吹奏楽の世界は運動部の試合とはまた違い、「静かな熱戦」が行われていると感じました。

 遊学館高校吹奏楽部の歴史は古く、創部83年にもなります。前身はアコーディオンを中心に編成されたリードバンド部でした。私が金城高校(女子校時代)に奉職した頃はリードバンド部として数々の出演や演奏会を開いていました。アコーディオンの音色は、優しくて暖かい、そんな印象を持っていました。(写真は昭和10年代のもの)

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 金城高校が男女共学の遊学館高校としてスタートした頃、リードバンド部は管楽器など編成を変え、吹奏楽部となりました。吹奏楽部としては今年で17年になるそうです。その吹奏楽部は、今メキメキと成長しています。文化部ではありますが、生徒たちは朝練習、昼練習、放課後の練習とハードな毎日をこなしています。礼儀も正しく、キビキビとした行動はまるで運動部員のようです。テレビで他校の吹奏楽部を特集している番組がありますが、まさに「それ」です。

 コンテスト会場の空気は、静かながら緊張感がこちらにも伝わってくるほど張り詰めています。その中で聴く人々を感動させるような演奏をしてくれた各校の吹奏楽部のみなさん、ありがとうございました。遊学館高校吹奏楽部の北陸大会での結果は、昨年は銀賞。今年は金賞。北陸大会から全国大会へ出場できるのは16校中2校。この狭き門に向かって練習を積み重ねている生徒たちに精一杯のエールを送るため、これからも会場で「静かに熱く」応援をします。

2012年12月 6日 (木)

【第258回】 「タイプ練習は自分のため。地球のため。」小坂 英洋 (情報)

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 パソコン部とインターアクト部では、毎年11月になると、部活動中にパソコンのタイプ練習を兼ねて、小中学生の作文や詩などの入力を行なっています。なぜ、このような活動をするかというと、このタイプ練習は「自分のため」でもあり、「地球のため」でもあるからなのです。
 タイプ練習の中身とは… 全国の小中学生を対象に、生命の源である「水」に関する意識を高めるため、作文や詩、童話を公募し、コンテストを行う事業「ざぶん賞」(ざぶん賞実行委員会、月尾嘉男委員長=東大名誉教授、http://www.zabun.jp/)にボランティア(入力パートナーといいます)として6年前から協力しています。
 水の豊富な日本では、蛇口をひねれば水が出ることが当たり前です。しかし、世界で水道水を飲むことのできる国は多くはないのです。国土交通省の発表によると、アイスランド、アイルランド、オーストリア、フィンランド、ドイツ、スロベニア、クロアチア、アラブ首長国連邦、モザンビーク、南アフリカ、レソト、ニュージーランド、日本の13ヶ国。東京副都知事(当時)の猪瀬直樹氏らのまとめによると、イギリス、フランス、スイス、スウェーデン、イタリア、デンマーク、ベルギー、アメリカ、シンガポール、スペイン、日本の11ヶ国との発表があります。これらの発表には違いこそあれ、世界200ヶ国ほどの国の中で、わずか20ヶ国あまりです。
 実はこの事実も作文入力がきっかけとなって調べたものです。昨年は200名分の作文を入力し、今年は500名分の入力にチャレンジしています。今年は部活動の生徒ばかりではなく、授業で余った時間に協力してくれる生徒もおり、年内に目処がつきそうです。協力してくれる生徒たちには大変感謝しています。
 生徒たちは、この活動を通して「水」に関する思いや、作文のストーリーに対する思いを感じているようです。いくつか、生徒の感想を書きます。
「(創作童話の)ストーリーがとても面白い。続きが読みたい。」
「小学生なのに、字がとてもきれい。私も字がきれいになりたい。」
「自分も水を大切にしようと思う。」
「私が中学生の時は、こんな立派な作文を書くことはできなかった。」
「タイプ練習になり、キーボードを打つのが早くなった。成長した。」
 タイプ入力の練習にもなり、地球環境、特に生命の源「水」についても知ることができる「ざぶん賞」。
ホームページでは、個人や団体の入力サポーターを広く募集しているようです。興味のある方は、参加してみてはいかがでしょうか。「環境を考える」ことは、決して大きなことではなく、「自分の将来を考える」ことと同じだと思います。子どもたちのために、出来ることがあると思います。私は、この活動を、生徒たちと続けていこうと思います。

2011年8月11日 (木)

【第194回】夏休みの過ごし方小坂 英洋 (情報)

 お盆も近づき、夏休みも残り少なくなってきました。みなさん、残暑お見舞い申し上げます。
さて、夏休みといえば、生徒はもちろん長期の休みとなるわけですが、学校から誰もいなくなるわけではありません。今回のコラムでは、遊学館の夏休みを紹介します。

夏休みのスタートは、7月20日水曜日。その日から、保護者懇談会、いわゆる「通知表渡し」が始まります。私も、1クラスの担任として、懇談会を行いました。成績もさることながら、懇談会では、生徒の将来について、保護者の方の熱心な相談が多くありました。

 また、夏休みはクラブ活動が最も熱心に行われる期間でもあります。大会に参加するクラブ、遠征や合宿を行うクラブ、中にはお盆も返上して練習を行うクラブと、みんな真っ黒に日焼けをして頑張る姿が毎日見られます。

 学校内の改装工事などもこの期間に行われています。登校日には、一部新しくなった校舎に驚く生徒もいることでしょう。
 
 私たち教員は、夏休みといえど、学校でさまざまな業務を行っています。補習などは毎日実施されているため、授業を行っている教員もいます。3年生にとっては、受験シーズンがいよいよ始まるため、受験の準備に学校に登校してくる生徒もいます。特に就職希望者は、この夏が勝負です。担当の先生方も、指導に余念がありません。

 そして、毎日学校へ登校し、夏休みの宿題や、勉強の質問をしに来る生徒も多くいます。そんな生徒には、思わず「ガンバレ!!」と声をかけてしまいます。生徒と教員が学習できるスペース「ラウンジ(下記写真)」はいつも満員です。
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 こんな風に、簡単に夏の遊学館を紹介しました。

生徒諸君!

勉強は遊学館で、宿題は早めに終わらせましょう!!