【第553回】 『山そして自分の姿は自分で見えない』鳥畠 正明 (理科)
この夏、赤石岳(3121m)と悪沢岳(3141m)を訪れた。南アルプス独特の雄大な山体に山中4日、アプローチに2日を要し、一日の行動は10時間を超えた。体へのダメージも大きく、夏の後半は、ほぼリカバリーに費やされた。結果、様々な身体面の衰えと直面した山行となった。
ただ、この山行を終えて日本の標高ベスト10は全座登頂を果たし、極めて清々しい気持ちになっている。ほぼ半世紀の登山に一区切りがついた。
好きな事を続けて来て、いつの間にか目標が見え、それをクリアする。これははなんと楽しいことか! 継続は楽しみなり。
さて、もう一つ、長く続けているエクササイズがある。まぁ、中高年向けのエアロビクスと言っておこう。なかなか奥が深く、20年たった今でもまだまだ多くの発見がある。特に年に数回東京からおいでになる大先生のレッスンでは、とんでもない体の使い方に毎回目が点になってしまう。
その時にいつも思うのだが、自分の姿勢が自分の思っているのと随分違う。そして、ホンのわずかに修正されるだけで明らかに内面が変わる。
自分のやっていることは、なかなか自分では分からない。師となる人に見てもらって、直してもらう必要がある。コーチやコーチングと言うのは、そう言うことなのだろう。
そして、伸びる秘訣はそのコーチングに、まずは素直に従ってみることだ、と思っている。これはスポーツでも勉強でも同じこと。 あなたは、どうですか?