2019年3月28日 (木)

【第572回】 DiversityM. M. (英語)

 「みんなちがって…?」と声を掛けると、生徒たちからいっせいに「みんないい!」と返ってきました。
 今年度の授業で最後に扱った題材がDiversity(=多様性)だったこともあり、はじめにこの言葉を投げ掛けてみたのです。
 誰もが知っているフレーズでした。
 人間はひとりひとり個性を持ち価値があります。ひとつの基準ですべての価値を決めてしまうのではなく、その違いを性別・国籍・年齢・学力・身体等に関係なく互いに認め尊重し合うことが大切です。
 そうやって各々が個性を発揮しながら多様な人間がともに生活することが、学校やクラス、部活動、家族などさまざまな社会により良い発展をもたらすことでしょう。

 

「わたしと小鳥と鈴と

                         金子みすゞ

 わたしが両手をひろげても お空はちっとも飛べないが
 飛べる小鳥はわたしのように 地面をはやくは走れない

 わたしがからだをゆすっても きれいな音はでないけど
 あの鳴る鈴はわたしのように たくさんなうたは知らないよ

 鈴と 小鳥と それからわたし みんなちがって みんないい」

                        <JULA出版局>

 

 もうすぐ新年度がスタートします。
 新しいクラスであなたの隣に座る人はきっとあなたとは違う素敵な部分をもっているはずです。
 そしてあなたも他の人にはない素敵なものをもっています。
 広い心で他を受け入れ、互いを認め合えば、よりすばらしい一年を過ごせるにちがいありません。

2019年3月21日 (木)

【第571回】 卒業生の活躍 PartⅡM. Y. (保健体育)

 2019年1月2日、本校の卒業生である山本修二(東洋大4)、田中龍誠(東洋大2)がそろって箱根駅伝の往路に出場した。今年の箱根駅伝では、青山学大学、東海大学が優勝候補であり、東洋大学の下馬評は高くなかったが、昨年、往路優勝をしたこともあり密かに東洋大学の往路優勝に期待していた。昨年に続き1区から先頭を走り、2区の山本修二には僅差の1秒差で襷が渡された。その後、激しい先頭争いが繰り広げられ、最後は国士舘大学の留学生に先頭は譲ったが、6秒差の2位で襷を渡した。また5区の田中龍誠は昨年に引き続き山登りへの挑戦となった。今年も、後続との差は詰められはしたが昨年から成長した姿を見せてくれ見事先頭でゴールし、箱根駅伝の往路優勝に貢献してくれた。さらに1月3日、箱根駅伝の復路に田中健祐(東京農業大4)が関東学連選抜チームの一員として7区に出場し、4年生して初めての箱根駅伝を見事走りきってくれた。
 続く2019年3月10日、本校卒業生の山本憲二(マツダ)もびわ湖毎日マラソンにおいて2時間8分42秒の自己べストで、日本人トップの7位に入り9月15日に行われる東京五輪マラソン最終選考レースに向けて勢いをつけるレースを行うことができた。山本憲二は山本修二の兄であり、本校駅伝競走部の1期生である。今回の結果で、彼の目標である東京オリンピックマラソン日本代表に向け1歩も2歩も近づくことができたと思う。是非、目標を達成するために精一杯頑張ってもらいたい。
 昨年に引き続く卒業生の活躍にたくさんの勇気・元気をもらった。自分自身も初心に帰り生徒たちと共に目標に向けて頑張っていきたいと思う。

310321

2019年3月14日 (木)

【第570回】 「終わりと始まり」本 茂通 (地歴・公民、福祉)

この時期は毎年、いろんな思いを振り返りながら卒業生は高校生活を終えていく。

3年生の担任をしていたので、卒業証書授与式の後の最後のホームルームでいろんなことを伝えようと考えていましたが・・・
何も言えなくなってしまい伝えられませんでした。
3-6のみんな ごめん。

私自身も卒業していった生徒たちのことを振り返ってみると
「いいことにも嫌いなことにも向かい合い“全力で生きていく”ってやはりいいものだなあ」
そう感じさせてくれる生徒たちが多くいた。

その中でも私のクラスの生徒たちからは、さらに、
これからも頑張っていこうという気持ちになれる活力をもらった気がした。
ありがとう!

いいことにも嫌いだったことにも全力で向かい合ってくれた生徒たちに感謝です。

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2019年3月 7日 (木)

【第569回】 プレイボール向江 大輔 (地歴・公民)

遊学館高校野球部16期生のみんな、卒業おめでとう。

みんなの人生と、この卒業の節目を 「野球」 に例えるならば、
まだ試合前のウォーミングアップが終わったばかりではないでしょうか。

ここから先、いよいよ本番となる永い永い人生の公式戦が始まります。

心で勝て。
初回の入りが大事やぞ。
積極的にいけ。
リードしても勝ったと思うな。
リードされてもあきらめるな。跳ね返せ。
ピンチの後にチャンス有り。
逆にチャンスの後は気を抜くな。
仲間のミスをカバーしてやれ。
状況の確認。
予測しろ。
迷うな。
判断しろ。
…etc。

野球を通じて学んだことを、生き抜く力として応用していく事が大事です。


そして、

感謝。
挑戦。
進化。

ここがみんなの「原点」。

迷った時や悩んだ時は「原点」に戻ることが大事。
これは私が恩師に教わった大事な教訓。みんなにも伝えます。

人生のレギュラーを獲れ!
人生の勝利者になれ!!

プレイボール!!!

310307

2019年2月28日 (木)

【第568回】 幼児教育(美術)に携わって光谷 和子 (芸術)

 私は子どもの頃から図画工作が好きでした。そのまま好きなことをしつこく続けていると美術の先生になっていました。もちろん大人になった今でもモノを作ることが好きで、さらに勉強して扱える材料や技法が増えました。私の専門分野は油絵ですが、銅版画や透明水彩画、ガラス造形や陶芸でオブジェを作ったりもします。どれも楽しいです。そんなある日のこと、創作するのが楽しい・大好きな子ども達の為の居場所を作ろうと思い、子ども達に絵や工作を教えることにしました。15年前のことです。毎回違う技法で平面や立体などの作品を作ることを目標として、1年間に約20通りほどの教材を考えます。それを毎年続けていますので、かなりの数の教材ができました。それと同時に、その教材における子ども達の反応や注意点なども覚えています。そういう現場の反応や経験を、ちょうど幼児教育の美術の授業(3年)を持っていますので、技法と共に伝えていきたいと思います。
 また、数年前にとある園から造形活動の指導の相談がありました。幼児の情操教育(美術)に本格的に取り組みたいとのことです。そこで私は、年少児から始め、年長児で終結するような表現活動の3年計画のプログラムを組みました。3年計画の集大成は最後に油絵を描いて完成です。そのプログラムの結果、とても良い成果が現われました。作品を公的な場所で発表するたびに評判が上がり、先生方も子ども達も自信がつき、活気ある園になりました。そういうことをしていると、他の園からも相談を受けるようになりました。表現活動によるポジティブな効能が目に見えて現れたかな、と思い嬉しく思います。昨年は90人ほどの5歳児が油絵を描きました。「ボクは油絵を描いたことがある」という特別な経験は、5-6歳の人生の中で楽しく脳裏に刻まれ、1つの自信になったと思います。これからの人生も豊かに歩んでほしいと思います。
 ところで、園という場所柄、幼児教育の卒業生と現場で必ず再会します。みんな立派に先生らしくなって担任をもって子ども達を率いてがんばっています。職員向けの技法講習会の中では「あ、これ授業内でやったことあります。懐かしい」とか、「いま4歳児の担任をもっています。この月齢でできる立体的な活動はなんですか?」などそれらしい質問もするなど、彼女たちの成長も感じられ、私にとっては楽しい時間×2となっています。

3102281年中児 モノプリント技法

3102282年長児 油絵技法