2019年12月26日 (木)

【第608回】 「思い立ったが吉日」S. M. (数学)

師走のこの時期、
何かに駆り立てられるように、思いついたことをやってみたいと思うことがある。

数年前は、くす玉を作りたいと思った。大きなくす玉を作りたい。
どうやって作るのかを調べ、家にあったバランスボールを使って作ることにした。

製作期間は約三か月。バランスボールの半分に紙を貼っていく。
何度も重ねて貼り、出来たと思ったら重すぎた。。。
材料を再検討し、最初から作り直す。
2つ作って合わせると完成。
少し形が歪んでいたが、満足!期限にも間に合った。

何か思いついたときは、早めに取り掛かろう。
思わぬことが起きてもやり直せるから。
よりよく考えることができるから。

さて、今年もあとわずか。
何かやってみたいことはないだろうか。
やりたいと思っても、足踏みをしていることはないだろうか。
気持ちを整理し、新年と共に一歩を踏み出そう!

今年もお世話に
なりました。
よいお年を!!
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2019年12月19日 (木)

【第607回】 「勉強と睡眠」S. J. (地歴・公民)


 先日、県外に研修に行った際、東京大学教授の先生が「脳から見た学習」というテーマでお話をしてくださいました。

 実に興味深く、ためになるお話でした。多くの学習方法をお話してくださいましたが、特に心に残ったものは、「勉強した後には寝る」ということです。脳は睡眠時に、情報の整理をして、必要な情報を蓄えていくので、勉強をした後は、睡眠をとるのがよいとのことでした。ですから、夜、勉強をした後に何時間もスマホやゲームをせず、すぐに寝たほうが記憶の定着にはいいのです。昼に勉強した後でも、昼寝をすれば効果があるし、ねむれなくても、部屋を暗くして横になったり、ボーっとするだけでもいいそうです。とにかく、脳を使ったら、情報を整理する時間をもつことが大事ということ。今、獲得した情報は大切な情報であると脳にわからせることが大事なのです。

 東北大学の研究結果でも、2時間以上勉強したとしても、そのあとにスマホを使用する時間が長ければ長いほど、成績が大きく落ちていくという研究結果が発表されていました。スマホやゲームで得た新しい情報が、その前にした勉強の情報をかき消してしまうのかもしれません。

 ところで、以前にテレビでアンケート結果を放送していましたが、東京大学に合格した女子大生が受験生の時にした勉強法で、一番多かったのは「リビングで勉強する」でした。家族が見ている前で勉強をして、スマホなどの誘惑に打ち勝つということなのでしょう。やはり、現代の受験生にとって一番の大敵はスマホなのでしょうね。

 そのほかにも「よい表情、よい姿勢」で勉強すること。脳も脱水症状になると機能が低下するので「こまめに水分をとる」ことなど様々な方法をお話ししていただきました。

 最後に自分の経験からもやっぱりと思ったことは「のぞましい困難」つまり学習はツライほうが深く定着する、ということでした。自分が大学受験の時に必死に勉強したことは今でも頭に残っていることが多いです。受験生の時はつらかったけれども、その後の大学生活はとても楽しいものでした。

 中学3年生のみなさん、今はとても大変な時期でしょうけれども、勉強をしたら睡眠をとり、すてきな高校生活を思い描いて、がんばってください!!

2019年12月 5日 (木)

【第606回】 『ありがとう』S. Y. (保健体育)

 私にとって初めての高校サッカー選手権大会は、延長PKで鵬学園高校に敗戦し幕を閉じた。サッカー部の顧問になり、監督が代わり新チームになって1年目での挑戦。
PK戦が行われる中ベンチでは全選手、全スタッフが肩を組みピッチ内の選手に声をかけながらコートを見つめていた。
 この張りつめた緊張感の中、周りを見てみると全員が「笑顔」なのだ。
 この会場にいる選手、スタッフ、応援してくださる皆様、すべての人がこのPKを楽しんでいるように見えた。

 必ず試合終了の笛が鳴るころには、勝敗は決まってしまう。
 結果、私たちは負けた。
「悔しい」「もっとなにかできたのでは」いろんな気持ちが心をよぎる中、
選手たちは抱き合いながら「最高だったな ほんとありがとう」と。

 私はサッカーに携わって21年目になる。
 この瞬間をいつまでも忘れることはできない。

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2019年11月28日 (木)

【第605回】 「ホーム」S. R. (国語)

 初めてのブログということで何を書こうかと考えた時に、自分の専攻である中古文学について、授業で笑った出来事、ラッパーが教えてくれる漢詩の話、大好きな女子バレーボール部の話と、いろいろお伝えしたいことがあったのですが、今回は「ホーム」について書きます。

 私の「ホーム」は、ここです。

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 といっても、どこ?という感じだと思うのですが、ここは「カハク」(国立科学博物館)です。その辺に転がっているものと見分けがつかないような石がたくさん展示してある部屋、大小さまざまなアンモナイトが展示してある部屋など、派手ではないですが何時間でも見ていられるような展示がある博物館です。大学時代はいわゆる「年パス」を買って、何時間もぼーっとしていたこともあるくらい、大好きな場所です。将来のことや人間関係に悩んだ時にここにきて、展示や展示を楽しむ人たちを眺めるのが私のルーティンでした。

 遊学館にきて、卒業生がよく遊びにきていることに驚きました。私自身、卒業してから母校に行こうと思ったことが一度もなく、自分が高校生の時にも卒業生が学校に来ているのも見たことがなかったからです。遊学館に遊びにきてくれる卒業生にとって遊学館は「ホーム」の一つなのだと思います。嬉しいことがあった時や悩んだ時、誰かに話したい時に、あの頃と変わらない場所に、変わらない笑顔で、自分の話を聞いてくれる人がいるというのは、みなさんにとって大きな財産だと思います。

 私も、みなさんにとって、人生の節目節目に、報告したい、会いたいと思ってもらえるような先生になれるよう、日々がんばります。

2019年11月21日 (木)

【第604回】 明るく楽しい校風S. T. (数学)

 遊学館の体験入学改め、オープンスクールに参加したことのある生徒は終わり際のアンケートで、「遊学館にどのような印象をもっていますか?」という質問に回答したはずです。
 毎年、その中で最も多い回答が「明るく楽しい校風」です。

 では、「楽しい」とは一体どういう状態なのでしょうか。他人から与えられるものなのでしょうか。
 中にはそういうものもあるでしょうが、やはり本当に楽しいという状態は自分から求めていかない限りやって来ない気がします。
 私がここ遊学館に赴任した際、新任式で当時の全校生徒に「“楽”をしていては“楽しい”ことはできない」と言った覚えがあります。その考えは今も変わっていません。
 「できない」を「できた」に、「できた」を「できる」に一つ一つ改善して求めていくことで本当に「楽しい」状態は生まれてくると私は思います。
 それを成し遂げるには、これから自分のやろうとすることに向き合って努力するしかない。
 だから楽をしていては楽しくならない。

 私は常にこのブログで「失敗から学ぶ」ということを言い続けています。
 私自身、沢山の失敗をしてきています。多分これからも失敗は起きるでしょう。
 しかし、その失敗に嫌でも向き合ってみると上手くいくことが多いです。
 上手くいけば当然ながら楽しくなる。
 「失敗」や「できない」は克服することで「楽しい」に繋がるスタート地点になるのではないでしょうか。

 余談ですが、私はこの夏にけん玉を始めました。
  Instagramで#kendamaで検索すると85万件以上の投稿があり、そのほとんどが海外からの投稿で、現在世界的に楽しまれています。
 日本の伝統的な木のおもちゃが海外に普及し、新たな可能性を携えて日本に戻ってきたと言えるでしょう。
 投げる、紐を用いて回す、玉を上から突き刺すなどダイナミックなトリックの数々に私は惹かれ、時間のある際に練習しています。
 始めて4ヶ月程経ち、ある程度上達してきましたが、まだまだ多くのトリックは決めることができません。
 しかし、「できない」と向き合って「できた」にするための努力は非常に楽しい。
 そして、「できた」ときの達成感、更に「できる」高揚感と優越感。
 すべて向き合って努力したから得られる自分だけのものです。
 これは勉強でもスポーツでも全てに当てはまることだと思います。
 やれば、やった分だけ楽しくなる。楽して傍観しているだけでは決して楽しいものはうまれない。

 皆さんには「できない」や「失敗」と真正面から向かい合って「明るく楽しい校風」をイメージだけでなく、自ら求め、動いて、心底そう思える高校にして欲しいなと思います。
 私もそれをできる限りサポートしていきたいと思います。

 最後に、けん玉やりたくなった人は声かけてください。貸し出し用もあるので一緒にやりましょう。

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