2015年8月18日 (火)

【第390回】 夏の余韻...刑部 純至 (国語)

毎年思うことですが、
      「夏は暑い。」
夏はどこにいっても暑くて、日焼けはするし、寝苦しいし、海水浴は楽しいけど、サメがいるし・・・。それならショッピングだとショッピングセンターへ行くと逆に寒くて体調を崩してしまったり。
もう夏という季節はいらないのでは?と思うところではありますが、
      「夏は熱い。」
変えるとちょっと魅力的な季節になります。私は「暑さ」は苦手ですが「熱さ」は大好き!

今年は、硬式野球部、男女卓球部、女子駅伝競走部が全国大会に出場。他の部活動も次は自分たちだと日々汗を流しています。また、特進クラスを始め、夏休みも学校で、自宅で、勉学に奮闘している生徒たちも多くいます。その中で私が見てきた生徒たちの奮闘をご紹介したいと思います。

2年生の特進クラスは夏合宿を山中温泉で行っていました。とても良い環境の中で決まった日程のもと取り組んでいました。私は夕食ごろを見計らい、どんな感じでやってるんだろうとブーンと車を走らせお邪魔させていただきました。
いつもと違う環境と自然の開放感なんかも混じって生徒たちはのびのびと取り組んでいるようにみえました。
「え?刑部先生なんでおるん?」とか(学校で言われたらなんか自信なくしちゃいますね)「こんにちは」を連呼したりとか(「返事は1回!」のごとくつっこみたくなりました)
なんと私の顔を見るだけで大笑いする子もいたりして・・・。素敵な子たちなのだけれど、本当に大丈夫かー?なんて思ったりもしたのですが、そこはさすがの特進クラス!メリハリがきくんですね~。勉強タイムになったとたんに、「先生バイバイ!」「先生ありがとうございました」といって奥の部屋へ向かっていきます。(今の今まで楽しく話してたのに・・・)外の窓から中をみるとさっきとは違った顔をする生徒たち。その表情は「真剣な大人小人」といった感じ。学校では見れない顔をみた気がしてとってもいい気持ちで帰ることができました。生徒の皆お疲れ様!これからまだまだ頑張っていくよ~!!引率・指導の先生方もお疲れ様でした。生徒を見つめる先生方の目をみて、ちょっとほっこりしました。

そして、引率で一緒に応援させてもらった硬式野球部の甲子園大会。
二回戦、熊本県代表 九州学院高等学校 三回戦、神奈川県代表 東海大相模高等学校

2試合とも様々な感情が沸き起こるものとなりました。
ただ一つの白球という勝利を掴もうと一生懸命プレーする選手たち。
少しでも力になろうと力の限り声を出すベンチの選手たち。
ベンチには入れなかったけれども、気持ちを一つに喉がどれだけ潰れても声を出し続けるスタンドの選手たち。
魂のこもった吹奏楽部の演奏。
それを後押しするかのように声を出す生徒たち。卒業生。保護者の皆さん。ファンの人たち。

掴んだときの喜び。掴まれたときの悔しさ・・・。

ちょっとだけ関わっている私でさえこんなたくさんの感情をもらえるとは。
やっぱりいいですね~。高校球児。
硬式野球部の皆さん、本当にお疲れ様。感動をありがとう。

   この日々を自信にして、

       3年生は次なる世界へ。

           1・2年生は新たなる道をつくるために。

ちょ~~~~っとだけ休息の後...おし!プレイボ~~~~ル!

2015年8月 6日 (木)

【第389回】 あがくK. R. (地歴・公民)

「あがく」とは、活路を見出そうと必死になって努力すること。
一般的には、かっこ悪い、みっともない、情けない・・・きっとマイナスなイメージを持つ人が多いかと思います。

「NHKのプロフェッショナル」この番組を視聴することが私の楽しみの一つです。料理人、ホテルのコンシェルジュ、羽田空港の清掃員…職種は多岐にわたり自分の知らない世界、変わった職業も知ることができます。
 その中でも、一番私が印象に残っているのは「俳優 渡辺 謙」です。55歳にしてブロードウェーへの挑戦です。数々の映画やドラマに出演してハリウッドデビューしているにも関わらず「俳優」を突きつめて、いまだあがいているのです。
 渡辺 謙さんが挑む「王様」の役は、かつてユリ・ブリンナーさんという俳優が演じ、伝説として語り継がれています。既に役の印象が定着してしまっている中の挑戦です。 稽古では同じシーンを何度もやり直し、そのたび新しくアレンジを施して役の心情を表す方法を模索し、「試しては捨てる」を繰り返す日々です。そんな苦しい中にいても俳優として毎日を迎えれる日々を渡辺 謙さんは大切にしています。
 部屋の壁には、受験生のように英語の和訳を書いた紙が貼られており、寝ても稽古の音楽やセリフが頭の中をまわっていたそうです。
 そんな中、本番初日を迎え見事、スタンディングオベーションで幕を閉じ、メディアでは「ユリ・ブリンナーさんの影を脱し愉快で威厳ある王様を自分のものにしている」と好評価を得ました。更には、アメリカ演劇界最高の栄誉とされるトミー賞の主演男優賞にノミネートされました。
 それでも、まだ自分は未完成と話す渡辺 謙さんはさらにあがき続けるのです。
 「あがく」という言葉への印象は変わりましたか?冒頭のマイナスなイメージから前向きで自分自身を成長させるプラスなイメージに変わりませんでしたか?
 皆さんは、何か突きつめて毎日考え、あがいているものはありますか?
 部活で勝利に向けてあがいたり、今出されている夏休みの課題にあがいているのかもしれません。もしくは、将来への夢を見つけるためにあがくということも。
 あがくということは、それだけ頑張っている証拠だと思います。
 遊学生のみんなも学校を卒業して、いつかは社会人となります。就職した最初は与えられてた課題・任務をただこなすだけになるかもしれません。でも、ただこなすだけではなくて与えられた以上の結果を出せるように考えて努めることも必要です。
 どんな仕事に対しても、プライドを持ってできる人こそがプロフェッショナルだと思います。私自身もまだまだ「未完成の人間」として常にあがいていきたいと思います。

2015年7月30日 (木)

【第388回】 人との出会いK. T. (地歴・公民)

 私は今年で23歳になりますが、この23年の間に多くの人との出会いがあり、その出会いの中で多くを学び成長してきました。人との出会い無しに今の自分はありません。現在、社会人・教員1年目として教壇に立たせていただいていますが、先生方との出会い、生徒との出会いの中で、自分が少しずつ成長してきているように感じます。という言葉をよく耳にしますが、まさにその通りであると、この23年間、身をもって経験しています。

 私は、小学校2年生の頃から現在までサッカーを続けていますが、このサッカー人生の中で特に多くの人との出会いがありました。ここでできたつながりは、大きな財産であり、今でも多くの方とお会いし、刺激を受ける機会があります。唐突ですが、ひとつここで最近の出来事について書いていきます。先日、小学校の選抜チーム、中学・高校を共に過ごした友人と錦町のサッカーグラウンドでたまたま会う機会がありました。彼はサッカー選手としてではなく、一人の社会人としてサッカーグラウンドに現れました。私は部活動の傍ら、彼の仕事ぶりを見ていたのですが、これまでのイメージとは異なる友人の姿を見て大きな刺激を受けることになりました。サッカーという競技がきっかけで知り合い、サッカーを離れた今も友人として、彼とのつながりがあります。彼だけではなく、サッカーという競技をきっかけに多くの方々と知り合い、今でもつながりを持っています。また、サッカーだけではなくいろいろな場所でいろいろな方とのつながりを持つことが出来ました。

 今回、例に出した話だけではなく、私は人との出会い、つながりから大きな刺激をもらっています。“人は人によって人になる”“人は人によって磨かれる”という言葉を先にも書きましたが、これからも多くの出会いがあると思います。その出会い、人との縁、つながりをこれからも私は大切にしていきたい。そしていつかは、河二に会えてよかったと言われるような人になれるよう、努力していきたいと思います。

2015年7月16日 (木)

【第387回】 分かれ道川北 将人 (主事)

 人生には多くの分かれ道があります。
 例えば、あの時他の全てを捨てて、1つのことをがんばり抜く決心と努力をしたから、今、充実した日々を過ごしている。といった大きな分かれ道もあれば、メリハリのない日々を何となく過ごしていたら、行き詰まってしまった。といった小さな分かれ道の連続の場合もあると思います。
 私もこれまで多くの分かれ道の選択をしてきました。例えば大学受験では、心身ともに限界近くまで追い込んで努力し、成果を出したからこそ「やればできる」という自分を信じる心を持てるようになりましたし、その後の人生の選択の幅も広がりました。
 だからどの別れ道を選ぶかで、その後の人生は大きく変わると言えます。

 そしてみなさんがこれから迎える大きな分かれ道に進学、就職といったものがあります。この分かれ道はみんなに平等にやって来ます。選択の期日も決まっています。でしたら、その選択の時に向けてしっかりと準備しないといけませんね。

 ではそんな大切な分かれ道の選択ですが、みなさんはどうやって決めますか?
 今の自分の興味や能力から判断して決めますか?それともある程度先のやりたいことを基準にして決めますか?

 実は進学や就職などについての考え方の手順はアメリカで研究され、モデルができあがっています。そしてその選択の手助けをする職業としてキャリアカウンセラーというものがあります。キャリアカウンセリングに興味があった私は2年前にカウンセラーの資格を取得しました。カウンセリングではその人の興味、能力、価値観を明確にしていきます。これらは進学、就職等の選択において重要な判断基準となります。
 なぜ重要なのかというと、仕事は自分の興味、能力、価値観を表現するものであれば充実感を得られます。逆に興味もない、自分の能力や価値観とも合っていない仕事では退屈で無意味なものになってしまいます。だから重要なのです。進学の選択においてもこの3つを明確にすることは大切です。なぜなら進学は就職という目的を達成するための手段ですので、入学が楽だからと適当に進学しては後々大きく後悔することになるからです。進学を考える際はその先の仕事についてもある程度の方向性を見つけ出しておく必要があります。

 人は人生の中で色々な役割を果たします。子ども、親、学生、職業人、趣味を楽しむ人、市民などが代表的です。仕事が人生の全てではありません。他の役割で自分の興味、能力、価値観を満たすこともできます。ですが仕事は人生の大切な役割の1つですし、生きていく上で必ず果たさなければならない役割です。どうせやらなければならない役割なんでしたら、充実している方が良いですね。

 ではみなさんが今後の進路について考える際の手順をお示しします。
 (1)今、進路選択が必要なことを自覚する。
 (2)自分の興味、能力、価値観を明確にする。
 (3)仕事の方向性を特定する。
 (4)選択肢に関する情報を収集して、選択する。
 (5)選択した職業に就くための教育を受ける。

 人は必要性を感じない限り、何か新しい行動をおこそうとはしないと言われています。ですので、なぜ今進路選択をする必要があるのかを自分が置かれている状況や今後の人生の予測から考えてみましょう。

 そして自覚できたら、次はスタートとゴールを明確にする作業です。スタートとは今の自分のことです。ゴールとは将来自分がなりたい職業人としての理想像です。

 自分の興味や価値観について知る方法は色々とありますが、すぐにできる「ライフラインチャート」をオススメします。
 ライフラインチャートとは、以下の図のように自分の過去の出来事に点数をつけて、出来事を線でつないで作成するものです。手順としてはまず自分史を書き出します。内容は印象に残っているものであれば何でも良いです。例えば、成功体験、失敗体験、生活環境の変化、影響を受けた人、本などです。そしてそれぞれの体験に満足感についての点数をつけ、点を線で結びます。次に、出来上がった山や谷のポイントについて、自分はなぜこの時満足感が高かったのか、低かったのかについて理由を見つけ出します。そして高かった時の理由を見比べてみて共通する興味、価値観がないか探します。低い時も同じように行います。このようにして、あなたが持っている興味と価値観を明確にします。  

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 そして仕事を調べる手段としては、WEBサイトの「13歳のハローワーク」や「リクナビ進学」がオススメです。これらのWEBサイトでは色んな仕事の魅力などについて知ることができます。

 以上のことを通してスタートとゴールを明確にできたなら、あとはゴールに向けて努力するだけです。ゴールするために必要な手段を選び、行動しましょう。大学進学が必要なら大学へ、就職して実践的技能を磨く必要があるなら就職しましょう。

 まだまだお伝えしたいことはありますが、すでにかなり長くなってしまっていますので今回はここまでで失礼します。  みなさんが充実した人生を歩まれることを願っています。

2015年7月 9日 (木)

【第386回】 Every Child Has a Beautiful NameK. S. (英語)

 皆さんは自分の名前を気に入っていますか。
 私は小さい頃、「織」の字を書くのがとても難しく、あまり好きではありませんでした。習字の作品の左端に名前を入れる際には、「織」の字がちゃんと収まらないのではないかと、いつもドキドキしながら書いていた記憶があります。
 しかし、ある日、生まれた頃のアルバムを開くと、そこには私の名前の由来が書いてありました。七夕の前日に生まれたので、織姫から一字とったのだと。また、「沙」と「織」のそれぞれの漢字の意味も載せてありました。
 これを見て私は一気に自分の名前が好きになりました。自分の名前にはちゃんと意味が込められていたということが分かり、すごく嬉しかったのです。
 私は名簿を見るのが好きで、先日の期末試験中も皆さんの名前を見て、「Aくんは夏生まれかな」「平仮名の優しい雰囲気がBさんの今の性格を表しているな」「Cさんの名前もかっこいい」なんて、勝手に考えながら試験監督をしていました。とにかく、どれも素敵な名前なのです。
 もしかしたら自分の名前を気に入っていない人もいるかも知れません。でも、必ずその名前には意味や由来があり、名付けた人の気持ちがこもっているのだということを忘れないでほしいと思います。
 次の自分の誕生日に、保護者の方に生まれたときのことや名前の由来を聞いてみてはどうでしょうか。きっと何か素敵なエピソードがあるはずです。