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2011年7月21日 (木)

【第191回】ハーフマラソン完走記中村 裕行 (地歴・公民)

 職権乱用と怒られそうですが、今週のコラムを担当させていただきます。


 私事ですが、7月17日(日)、長野県小布施町で行われた「第9回 小布施見にマラソン」に出場し、何とか完走することができました。メタボ対策や50歳記念として、ハーフマラソン出場を決めたのが約1年前、この大会にエントリーしたのが約半年前ですから、ようやく夢が半分叶ったかなという感じです(やはり目標はフルマラソンです)。

初レースの感想は、まさに「苦あれば楽あり」といった感じです。30℃を超える猛暑、参加者8000名の人波、普段とは違うアップダウンなど苦しい面もありましたが、その一方で、沿道の声援、生演奏、給水・給食(スポーツドリンクだけでなく、地点によっては現地特産のリンゴジュース、各種フルーツ、塩分摂取のための野沢菜、ゴール付近にはワインまであり)は大きな支え・励ましになりました。レース前の1週間は、疲れ・ストレス・プレッシャーなどにより体調も最悪で、体調管理の難しさや食事の大切さも学びました。

もともと走ることは好きでしたが、私にとって「走る意味」とは、格好良く言えば「自分と向き合う場をつくる」ことです。長時間走っていると、自分の事、家族の事、仕事の事など、実に様々な事が頭に浮かんできます。そして、走っているうちに不思議と、考えがまとまったり、悩みが解消されたり、新しい発想が思い浮かんだりするものです(常にノートを持ち歩き、走り終わったら忘れないうちにメモします)。加えて、汗を流す爽快感や走った後の達成感は、何事にも代え難い貴重な財産です。

 さて、遊学館の受験生諸君、高校生活最後の夏休みが始まりました。

人生はよくマラソンにたとえられますが、受験までの道のりも似ていると思います。受験までの距離(たとえばセンター試験までの時間)は誰しも一緒ですが、人によってその距離感は違います。まず、目指すべきゴールを設定し、そこまでの道筋やペース配分などを考えねばなりません。次に、必要なグッズ(君たちはランニングシューズでなく、参考書や問題集)をそろえて勉強方法を定め、あとはトレーニング(勉強)あるのみです。ペース良く進む時もあれば、「何で、こんな辛い事をしなければならないんだろう」とくじけそうな時もあるでしょう。しかし、辛い時こそ、自分に向き合う好機ととらえ、目標に対する強い意識を再確認し、目標達成後の充実した日々を思い描いてください。ちなみに、私はこの文章をレース前に少し書いています。皆さんも、理想の合格体験記を先に少し書き、それに現実の姿を近付けていくのも良いかと思います。単調に見える道のりも、工夫や仕掛けで見え方が変わってくるかもしれません。

夏休みが終わった時、皆さんはどんな調子で、どのあたりを走っているのでしょうか?
皆さんの頑張りに期待しています。私も、次の目標に向かって頑張ります。

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