遊学館の教員として教壇に立ってから,そのすべての期間を特進コースの生徒たちと過ごしてきた。
今年も私は特進コース3年生の担任である。
クラス全員が国公立大学や有名私大など,それぞれの進学目標に向けて,毎日励んでいる。
しかし時々思うことがある。遊学館の特進コースについて,どれだけ知られているのだろうか。
コマーシャル等では,当校の取り組みを伝えきれていないのではないだろうか。
たくさんの中学生の皆さんが,特進コースで学ぶことを目標に,当校を選んでいただきたい。
そう願いながら今回のブログでは,遊学館の特進の様子をお伝えしようと思う。
特進コースは,各学年1クラスのみの,いわゆる「少数精鋭」の学級だ。
人数が少ないために,外からはあまり目立たないのかもしれない。
最初から1クラスに限定しているわけではないので,
高い進学希望の生徒が増えれば,何クラスできてもかまわないと思う。
特進の1日は,朝学習から始まる。
月曜から金曜まで,英語または数学の課題に取り組んでいる。
私は英語担当だが,プリントと音声素材を用意し,速読とリスニングの練習を行っている。
朝の10分間という短い時間だが,毎日続けることで確実に効果が現れている。
英語が苦手な生徒が多かったが,6月の全国模試では,平均の成績が数学にほぼ並んだ。
英検2級や準2級に合格する生徒も増えた。
月,火,木,金の4日間は,7限まで授業がある。
3年生だから,言うまでもなくすべての授業が大学入試に対応したものだ。
生徒は,授業の徹底理解のため,予習をして授業に臨み,集中して授業を受け,
その日のうちに復習をすることを心がけている。
野球やサッカー,剣道,バレーボール,吹奏楽といった部活動をしている生徒もいる。
全国や県レベルの優勝と,志望校合格の両方を果たそうと,頑張っている。
強い意志と,継続力,そして計画性や時間の管理が必要だ。
しかし,やり遂げることが自分の目標に近づくことなのだ。
クラスメートががんばれるよう,声をかけている場面を時々見る。
担任の私や,教科の先生方も応援している。
クラスメートたちは仲がよく,教室の雰囲気は和やかだ。
体育祭などの学校行事ではみんな楽しそうだ。
授業が終われば,次は補習の時間だ。
生徒は学習に関しては気が抜けない。
特進は部活動に例えてみれば,勉強部であると言える
朝学習から補習終了までずっと活動が続く。
その後の自主学習は,自主練と言える。
担任である私は,勉強部の監督かな?
彼らの進路志望や成績の分析,授業やプリントの準備,補習の計画,添削,
学習手帳のチェックなど,ほとんどおしゃべりしたり,休んでいる暇はない。
彼らが進路目標を実現して,目を輝かせて卒業できるように。
そして自分が達成したことが,その後の人生において大きな自信となるように。
毎日そう願いながら,彼らの背中を押しているつもりである。
時の経つのは本当に早いもので,私は企業や他校での勤務を経て遊学館に来たせいもあり,
いつの間にかもう定年後の生き方を考える歳になった。
だが,退職するまでのんびりと過ごしたり,特進の取り組みを緩めるつもりはない。
まだまだ老けるには早い!(笑)
以前勤務していた学校では,2年連続して東大合格者を輩出することができた。
おそらく県内私立高校では,初の快挙だったのではないだろうか。
遊学館特進においても,それに負けないほどの成果を挙げたいと思っている。
もちろん,学校のため,自分のためというより,
生徒一人ひとりの夢を応援する過程において得られる結果だ。
今年はかつて担任をしていた生徒が3人,教育実習生として訪れ,
母校の後輩たちを前に,ぎこちないながらも,努力している姿を見せてくれた。
数年後には,今のクラスの生徒たちの成長ぶりを見るのが楽しみである。