2019年8月17日 (土)

【第592回】 「山の天気と仲間の力」尾谷 力 (地歴・公民)

 お互いの顧問が大学の先輩後輩という仲で、三年ほど前から東北の駅伝強豪校と合宿をご一緒させてもらっている。

 その間に後輩が指導するチームが全国駅伝で優勝し、私のチームの子たちも大いに刺激を受けるその合宿への参加を楽しみにしている。


 ところで我々のチームも東京のチームから合同合宿を申し込まれ、先日3泊4日の日程を終えた。

 前述の合宿で知り合い、ぜひにという事で、夏の間我々がホームグランドにしている日和田高原で行った。

 ここは金沢からは移動時間も比較的短い上に標高も高く合宿を行うには最高のロケーションなのだが、東京からは5時間近くもかかるそうで、せっかくならと練習メニューだけでなく食事面や生活面も工夫して実施した。

 残念だった事は、一番大切な練習の時に運悪く大雨となってしまったことだ。

 山の天気は変わりやすいと言うが、急変した上に気温もさらに下がり、ゲリラ豪雨を連想させる雨あしと相まってメニューの実施も危ぶまれた。

 しかし選手たちの熱い思いが伝わったのか雷も避けてくれて予定通りの練習を終えることができ、今年もどうにか接待役の責任を果たすことができたと胸をなでおろしている。


 

 さて夏休みも半ばを終え、我々のチームが最も大切にしている駅伝シーズンがやって来る。

 その中で選手を取り巻く状況は様々に変化していく。

 思いもよらない状況や、悪状況に一人ででも対応できることは大切である。しかし現実はなかなかそうは行かない。

 そんな時に問題を乗り越える方法があるとするならば、それは寝食を共にする仲間の存在ではないだろうか。

 大切なレースまであと2ヶ月余り。残された時間で選手一人一人を鍛えると同時に、何があっても崩れないチーム力も高めていきたい。


 そして今年こそは、いつも気を遣ってくれる後輩に、「挑戦させてもらうぞ」と言えるチームをつくる。

 

201908151雨の中、頑張る一年生たち。

201908152大東文化大学第一高等学校の選手たちと。

2019年8月 8日 (木)

【第591回】 「響~ひびき~」O. M. (国語)

 知人の娘さんが好きで紹介してもらったのですが、まさか自分がこんなにドはまりするとは思ってもみませんでした。『響 (ひびき)』ご存じでしょうか。漫画『響 〜小説家になる方法〜』は柳本光晴さんの作品で『ビッグコミックスペリオール』にて、2014年から連載され、コミック発行部数は200万部を突破し、マンガ大賞2017大賞を受賞。2018年9月14日『響 -HIBIKI-』のタイトルで実写映画化されています。そして、映画化において監督自身が主人公、「鮎喰(あくい)響」はこの女優さんしか思いつかなかったという、平手友梨奈さん。もちろん「欅坂46」のセンターのあの人ですよね。
 物語の内容については、ネットやらで調べてもらえばすぐわかると思うので、あえてここでは書きませんが、本当に地味な漫画であり、地味な映画でした。もちろん映画も借りてきて観ました。しかも3回観ました。
 何がこんなに引っかかるんだろう・・ 実はそれが最も引っかかるところで、自分が興味を覚えたモノや関心を持ったモノは、昔から大抵その理由は自分なりに分析できてきたと思います。そして、その要領でなぜこの漫画と映画に心引かれるのかを解明しようとするんだけれども、答えが見つかりそうになると、その先に霧がかかったようにぼんやりと見えなくなる。でも、それは決して嫌な感覚ではなくて、ましてや大人だから15歳の女子高生が小説家になる話しなんかわかるわけないか、とか、今時の若い奴の感覚なんか年老いたオヤジにはわからんよなぁ、とかいう自分や相手を蔑んだ感想でもなく、ただ単純にこのお話がわかりたいという素直な欲求だけが働いているのが自分でも不思議に思えて楽しくなってきます。
 夏休みはいつもとは違って、特別な時間軸が回っていると思います。そんな時こそ、ちょっとスマホを置いて、映画を観て、漫画を読んで、小説を読んで、何かにこだわりを持って季節の移ろいを感じるのもいいかなと思います。きっとそのうち台風が来て秋風が吹く頃、夏に思い悩んだことの答えがすっと心をよぎるのを楽しみにして・・

20190808

2019年8月 1日 (木)

【第590回】 「心に残る言葉」宇多 颯 (地歴公民)

私の心に残っているセリフは、漫画「バンビーノ」での1コマです。

博多にある小さな料理屋でバイトに勤しむ主人公。
大学生にしては料理の腕が凄く、客からも店長からも認められた料理人でした。
料理屋の店長が主人公にヘルプを頼んだ東京にあるお店「六本木バッカナーレ」での物語です。

そんな主人公が、そのお店で正社員として働くことになったのですが、
最初に任された場所が「キッチン」ではなく「ホール」つまりウェイターでした。

求めた仕事場ではない事にふてくされ、不満ばかり言ってしまう主人公
その事に対して、常連客の1人が言った一言

「今、懸命になれない奴が・・・・・・
     将来なんざ語ってんじゃないよ!!」

この一言で主人公は気合いを入れ直し、また1つ成長していきます。

私にとって
「果たして今、全力を尽くしているのか?」 と自問する一言です。



あなたには心に残っている言葉・セリフはありますか?

2019年7月25日 (木)

【第589回】 「見守りたい」植木 大 (保健体育)

 6月から男子卓球部と有志の先生方で、小学校児童の登校を見守るボランティアを始めた。朝7:30~8:05までだが、毎朝実施している。最近では小学生とも顔見知りになり、ハイタッチをしてくれる。
 尊敬するのは、20年前からボランティアをしているお年寄りの方々である。一緒に交差点にたっている方は86歳、その他の皆さんも84歳や70歳代になる。雨の日も雪の日も、毎日小学生のために立ち続けている。「すごいですね」と声をかけたところ、「いいや、わしらは子どもにパワーをもらっている。あの挨拶と笑顔を見ていると元気が出るんや!」と言われた。ボランティアの方々に触れて、地域への愛と人間の大きさを感じた。
 私は卓球部員に常日頃から「人間力」が勝敗を分けると話している。だからこそ、部員には、色々なことを感じてほしいし、今卓球が出来ることに感謝し、ボランティアを通して「人間力」が成長することを見守りたい。

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2019年7月18日 (木)

【第588回】 「継続は力なり」I. I. (国語)

 野球で、背番号51番といえば、誰しもがすぐ思い浮かぶ選手は、イチローです。
 メジャーリーガーで天才バッター、レーザービームと称される、外野からの矢のような送球で、守備でも超一流で、彼の天才ぶりがうかがえます。
 まさに、生きた偉人です。

 彼の名言のひとつに
「努力した結果、何かができるようになる人のことを、天才というのなら、僕はそうだと思う」
という言葉があります。
 自分は初めから天才ではないけれども、できる限りの努力を積み重ねてきて、結果をつかんできたのだという、自信にあふれた言葉です。
 「継続は力なり」はもちろんのこと、継続それ自体によって自信が得られることも教えてくれるのがイチローです。

 誰しもが、イチローになることができるわけではありません。でも、誰しもが、イチローと同じだけの努力をすることはできると思います。

 なにかを志している皆さん、その夢に向かって、ひたむきに努力してみましょう。そして、その努力を「継続」させましょう。