2025年4月10日 (木)

【第882回】「挑戦」江向 陸 (数学)

 昨年、私は数学検定1級に合格しました。
 数学検定1級は、大学レベルの数学の知識が求められる試験で、合格率は10%程度と言われる、とても難易度の高いものです。もともと私は数学が好きで、「もっと力をつけたい」と、ちょっとした挑戦の気持ちで受験を決意しました。
 久しぶりに「受験生」として机に向かう時間は、新鮮で楽しいものでした。まずは書店に足を運び、自分に合いそうなテキストを何冊か選びました。その後、自分なりにスケジュールを立て、放課後や週末の時間を活用して、コツコツと問題演習に取り組みました。
 しかし、出題される問題はどれも難しく、最初はまったく歯が立ちませんでした。「何をどう考えればいいのかすら分からない」と感じる問題もあれば、「何分かければ解けきれるかな」と思うほどのボリュームに圧倒されることもありました。改めて大学数学のレベルの高さを実感したとともに、「高校3年生のときの受験も大変だったな」と、懐かしい気持ちにもなりました。
 実を言うと、最初の受験では不合格という結果に終わりました。「高校数学はきちんとできているし、大丈夫だろう」と、どこかで気を抜いていた自分がいたのかもしれません。不合格の文字を見たときは、やはり悔しさがこみ上げてきました。しかし、その悔しさが逆に原動力となり、「次こそは合格してやる」と気持ちを切り替え、再挑戦を決意しました。
 2回目の受験では、1回目以上にしっかりと勉強に取り組みました。理解が曖昧だった分野は基礎から見直し、過去問も繰り返し解いていく中で、少しずつ自信がついていきました。その結果、2回目の試験ではほぼ満点という、自分でも驚くような成果を収めることができました。
 皆さんもなにか自分で課題を作って挑戦してみましょう!

2025年4月 3日 (木)

【第881回】「覚悟」植木 大 (保健体育)

先月、全国高等学校選抜卓球大会が岡山県で開催されました。男子卓球部は学校対抗戦にて第5位入賞という結果で終わりました。昨年のインターハイ2位メンバーが卒業し、新メンバーで挑む試合でしたので不安でした。なぜなら、昨年12月の北信越大会では23年ぶりに敗戦し優勝を逃してしまいましたし、1年生主体のメンバーであるため、経験値も少なく精神的にも不安定なチームでした。その中での5位入賞は素晴らしいといえますが、準々決勝が勝てる内容でしたので悔いが残る試合となりました。
後日、ミーティングでいくつかの質問をしました。「なぜ準々決勝後に誰も泣いていなかったのか?」「昨年のインターハイ決勝後は誰もが涙し、次こそは日本一を掴むと決意したのでは・・・」
なにも泣けばいいとは思っていません。しかしながら、生徒たちの表情は満足した顔をしていましたし、有頂天になっているように思えたのです。勝負の世界は、勝つことからも負けることからも学ぶことが多々あります。人間は現状に満足した時点で努力をしなくなり、学ぶことを忘れてしまいます。日本一への覚悟が無くなってしまうのです。

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インターハイまで約4か月、日本一への覚悟はできているのか!毎日が自己ベストを更新する努力が出来るのか!これから毎日、どのような時間を過ごすかが問われている。その問いにどう応えるかが勝利の明暗を分ける。
新入生も入学してきた。今年の夏も暑く(熱く)なりそうだ。勝利の女神は遊学館に微笑むだろうか。

2025年3月27日 (木)

【第880回】「どんなときも全力ならば」清水 汐音 (国語)

 みなさんこんにちは。国語の授業を担当した清水です。今日は先生としてではなく、この学校を卒業したひとりの先輩として、最後にみなさんに伝えたいことがあります。少し長くなるかもしれませんが、聞いてくれると嬉しいです。

 私が伝えたいことは、もっともっと目の前のことに全力になったほうが楽しいよということです。

 私が教師になったのは、この学校で過ごした3年間が本当に楽しくてすばらしいものだったからです。120点の高校生活でした。そんなすばらしい時間を過ごせたことには理由があります。
 1つ目は、いつでも全力だったからです。日本一になるために、毎日必死に練習しました。クラスが大好きだったので、クラスで過ごす時間はおもいっきり楽しんだし、勉強も絶対にクラスで1番になるんだと強く決め、眠いのを我慢して勉強しました。
 もうひとつは、素敵な先生がたくさんいてくださったからです。たくさんの愛情を注いでくれた担任の先生、いつもおもしろい話をしてくれた教科担任の先生。いつだって一生懸命授業をしてくれた先生、部活がんばれよと声をかけてくれた先生。本当にたくさんの先生方のおかげで今の私があります。

 みなさん、まわりを見てください。実は私がお世話になった先生方は、まだたくさんこの学校にいます。だから、どんな高校生活になるかはみなさん次第なのです。
 理由なんて何でもいいです。甲子園に行きたい、日本一になりたい、100点とりたい。欠席しないぞ、赤点とらないぞ。お母さんに褒められたい、あの子にかっこいいと思ってほしい。どんな理由でもいいから、勉強も部活も、もっともっと全力でやってみてください。そうすれば、毎日が変わります。みなさんが手にする思い出も、卒業式のときに見える景色も変わります。遊学館にきてよかったと、心から思えるはずです。

 4月から私は新しい国で頑張ります。もちろん全力で。みなさんも頑張ってください。ありがとうございました。

2025年3月20日 (木)

【第879回】「英語を使って気付いたこと」I. Y. (英語)

今年度1年間、あと少しで終わりますが、充実した1年を過ごすことができました。オープンスクール、学園祭、部活動の合宿・・・自分の成長につながるイベントがたくさんありました。
その中でも特に印象に残っているのが、国際交流の一環で参加したフランスホームステイ体験。

私自身、ヨーロッパは初めてで、海外引率する上での注意点や生徒の動向など心構えしていたのですが、予想外の出来事も起きたりし、私自身も学ぶところがたくさんありました。
フランス語が話せないので、コミュニケーションを取るのに使うのは英語。「フランスは英語を話せても分からないふりをする。英語を使わない。」と言われてましたが、簡単な英語なら話してくれるだろうと思い、パリの駅のコンビニへ。エコバッグを買いたくて、在庫を聞いたら、全く反応してくれない。「何言ってるんだ、このアジア人は」という顔をされましたが、なんとか伝えようと話しし続けてようやく理解してもらい、購入成功。ここで、言語の壁、文化の壁を感じました。

ナンシー市に行ってからは、英語で基本的に問題なく過ごすことができました。
しかし、シジスベール校の担当教員の英語がたまに聞き取りづらいところがありました。訛りもあり、仕方ないかと思っていましたが、何か違和感を感じました。それは、発音の違いでした。ナンシーに来てしばらくは気づかなかったものの、それを思い出して、「言葉の壁」を感じるところがありました。確かに、ナンシーへ行く前にフランス語の挨拶などを練習していた時に、発音しない文字があると言っていたのを思い出しました。日本では当たり前に読んでいた単語も、同じ単語なのにフランスの発音に置き換わると全く別の言葉として聞こえ、とても興味深い感覚を覚えました。

世界共通言語として英語はあるけれど、各国の発音の違いによって、また違った言葉に聞こえたり、各国での母国語(言葉)に対する考え方の違いなど、現地に行ってこそ気付けるいい機会だったと思います。英語を勉強していてよかったと同時に、もっと英語を話したい、使いたい、勉強したいと思いました。

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海外へ行って、英語を通して現地の人との交流や文化を体験する機会を増やしていきたいと思いました!
英語は使うときは難しいと思うかもしれません。ですが、英語を使って会話したり、他国文化に触れるのはとても刺激的です。今後、海外に行きたい、または興味がある生徒は、億劫にならず英語を使っていろんな方と関われる機会を増やして、自分の視野を広げていってほしいです!

2025年3月13日 (木)

【第878回】「石川県高校ダンス連盟(spray)主催 ダンスコンテスト boot up!!」磯部 早紀 (数学)

 石川県高校ダンス連盟の通称は英語でspray、「しぶき」という意味をもちます。北陸の大学ダンス連盟がUP、そして石川県内大学ダンス連盟がWAVE。それぞれの団体と連携していきたいという思いから、波があがる、つまりしぶきという意味をこめました。4月13日(日)には第5回を迎えるダンスコンテストbootup!!は起動するという意味があります。「何らかの動き・働きを起こすこと」。つまり、石川県の高校ダンスシーンがいよいよ動きを起こしていくことを意味します。

  2021年3月31日(金)@金沢市民芸術村   2022年3月31日(水)@金沢市民芸術村
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 石川県の高校ダンスシーンは関東、関西、近畿地方と比べ、かなり遅れているのが現状であり、中学校においては「ダンス」が必修でありながら、県内の中学校にはダンス部がありません。しかし、ダンスに興味がある中高生は年々多くなっています。高校では徐々にダンス部ダンス同好会ができはじめており、県内のダンス部の更なる発展を願い、このダンスコンテストをつくりました。ダンススタジオで習い事としてダンスをすることももちろん素晴らしいことです。しかし、私は高校生の可能性を信じています。同じ年代だからこそ、部活動だからこそ、味わえるものが必ずあると確信しています。ダンススキルに関わらず、大人になり振り返ったときにふと思い出してもらえるような活動にしていきたいと思っています。

  2023年3月25日(土)@石川県立音楽堂交流ホール   2024年3月31日(日)@石川県立音楽堂交流ホール
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 このコンテストの最大の特徴は完コピダンスがあることです。好きなアーティストのマネをして、楽しく踊ることも立派なダンスです。また、第2部では優劣をつけないSHOWCASE形式で、各高校の発表があります。優劣をつけないというのは、競い合うだけの競技ではないダンスという競技だからこそできることです。さらに、エンディングには石川県高校ダンス連盟総勢120名全員で1つの作品を踊ります。4月13日(日)白山市松任文化会館 ピーノのコンテストチケットはダンス連盟に所属する部員から無料でもらえますので、是非見に来てください!

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石川県高校ダンス連盟(spray)代表
遊学館高校ストリートダンス部顧問
磯部 早紀