【第625回】 「4年目の遊学」中村 裕行 (地歴・公民)
私事ですが、3月に通信制大学院の修士課程を終えることができました。
通信制ということで、インターネットを活用した学習システムを通してレポートの添削指導などを受けます。最初の1年は、このシステムすらよく理解できず、ペースもつかめなかったため、ほとんど無駄に過ごしてしまいました。しかし、東京の大学キャンパスで行われたスクーリングは、久しぶりの学生気分を味わえたり、違う職業の方々や現役の大学生とも交流できたり、とても新鮮で有意義な時間となって、学習も軌道に乗り始めました。中でも、同じ先生に修士論文の指導を受けるゼミ友4人の皆さんとは、LINEのグループで連絡を取り合い、現状報告や情報交換を重ねました。うち1人はトルコにお住まいの方だったので、SNSに不慣れな私は、海外と気軽に連絡が取れることに改めて感動しました。
この3年間、特に最後の1年は2万字以上で修士論文をまとめねばならず、特進の受験生に負けないくらい家庭学習を重ねました。この3年間の学びは、まさに異郷での学び、異次元・異空間の学び、遊学の学びでした。さらに、4月からは研究生として研究を続けることとなりました。これからも自らが学び続けることにより、生徒達に学ぶ姿勢や学ぶ喜びを伝えていければと思います。学びは成長につながり、世界も広がります。感染症対策で通常の授業が行えない今こそ、様々な形での学び、主体的に学ぶ姿勢が問われています。学びは、教室や学校の外にもたくさんあります。遊学館の生徒達には、今だからこそできる学びを積み重ねてほしいと思っています。
* このホームページ上の「遊学生徒会だより」に、生徒会役員の高井さんがオンライン授業についてふれた文章を寄せています。たいへん興味深く読みました。
<4月17日(金)第2学館屋上から…世の騒ぎを忘れるような清々しい朝です。 まさか、「沈黙の春」(本来は環境破壊による生態系の異変を 警告した本の書名)がこのような形で人間社会に訪れるとは…> |