【第612回】 「日本一のバトン部といふこと」T. Y. (国語)
今年度からバトントワリング部の顧問に就任しました。
1977年から始まる歴史ある部活動の顧問となることは、大変光栄なことであり、それと同時に大変重たいものだなと感じております。
日本一に何度も輝いているこのチームに、自分のような素人に何ができるのだろうと毎日考えていました。どんな競技なのか、どんなスケジュールで動いているのかもわかりませんでしたが、最初に自分のチーム作りの核を決めなければ何もできないと思いました。この核を決めてしまえば、何か起こった時にはこの核に基づけばよいと考えました。
「選手 ファースト、コーチ セカンド、保護者 サード」
ここに顧問のポジションは入っていません。顧問はすべての下で、責任をとる立場であればよいと考えたのです。
部活動の顧問というと、一番上に立っている、先頭で指揮をとり引っ張っていると思われる方が多いと思いますが、チームマネジメントを勉強されている方ならそれが間違っているとお判りでしょう。決して甘やかしているわけではありません、むしろチームにとっては本質的に厳しいことをしていると思います。
そして、私がこの方法をとることができるのは、日本一のコーチ陣がいてくださるからできることです。
昨年度、全国大会でグランプリをとり、今年度見事遊学バトン初の二連覇を達成しました。
ここに私の力は全く関係ありません。上に記した選手、コーチ、保護者の皆様の賜物です。
今年度ももう少しで終わりますが、私はまだ何もできていません。何もできていないというのは、私でなければできないことを何もできていません。つまりは、誰でもできることを、ただやっただけです。
日本一のチームに見合う、顧問が私でなければならないという高みを目指して精進していきたいと思います。