【第492回】 「続けることで楽しくなる」深代 真一 (数学)
私は【受験勉強】はとても得意だった。テストで点は取れるし、模試の成績もばっちり。今思うが、頭が良かったわけではない。【受験勉強】が得意だっただけ。勉強自体は嫌いではないが、好きではない。では、なぜ勉強を続けたのか。
高校時代の私にとって、受験勉強はツール、手段でしかなかった。地元は田舎で、山しかない。この状況から抜け出すには、大学に進学すればいい。そのために受験勉強をしていた。本当の目的は地元を抜け出すためだった。これは、本来の勉強・研究の楽しさに気付く前の話。大学に入ってから、1日中数学の研究をした。不思議なことに、最初わからなくてつまらないことが、毎日見ているうちに、勝手にわかるようになってくるのだ。
今、高校生の君たちも、もしかしたら勉強が楽しくないと感じているかもしれない。「学校は勉強する場所」という【当たり前】に負けて勉強しているのかもしれない。そんな人は、何か【理由】をつけることをオススメする。
現実的に、進学のため、就職のためでもいい。勉強できないから就職は間違い。就職した後、雇われ続けるためには頭の回転が重要。そのためにも勉強できなくてはいけない。
また、友達に勉強を教えるためとか、友達と一緒に勉強するためとか、なんでもいい。
実は、何事も、量を積み重ねることで、勝手に力が付き、楽しくなってくる。
最初は楽しくないかもしれないが、続ければきっと楽しくなる瞬間がくる。たくさんの大人が体感しているから真実だろう。少しずつでも勉強し続ければ、間違いなく楽しくなる。
最初はつまらなくてもいい。それでも少しずつでいいから、勉強していこう。
きっと、いままでにない楽しさに出会えると、確信をもって断言しよう。