【第332回】 家庭科授業の近況S. N. (英語)
今年度より、家庭科の授業が従来に比べ、色々と変化が見られます。特に、2年生の授業が一新しました。1年生の時から、生徒たちからのたっての希望の調理実習が、今学期、第一回目を実施することができました。調理実習に先駆けて、準備として、先に、エプロン作りを取り入れました。これまでの経験から、生徒たちに、調理実習前に、準備するように伝えても、なかなか全員そろって持参することが難しく、頭を悩ませていました。そこで、これは、全員にエプロンを作らせてから実施した方が良いと思い、エプロン制作に取りかかりました。
教材として、ほとんど縫製済みのもので、首ひものボタン付けと、裾のまつり縫いだけのものにしました。1時間くらいで出来上がるだろうと思ったら、意外や時間のかかること。縫い始めの、「玉結び」からできない生徒、ボタンの穴に糸を通すのも、ボタンと布の間に糸を堅く巻いてしっかりつけることや、糸の始末に「玉止め」をすることなど、できない生徒が大勢いることに、正直、驚きと困惑しました。裾を三つ折りに織り上げ、まつり縫いをする段階では、三つ折りから、「どうすればいいですか?」の質問が、あちらこちらから聞こえ、先生の体がいくつあっても足りない状況でした。まつり縫いに至っては、本当に今まで、小学校や、中学校で実際に習ってきたのかなあ~と疑いたくなる有様でした。縫い方を班ごとに見せて回ると、魔法を見ているような目で、生徒達が、針と糸の行方を追っているのを不思議に思いました。やり直した生徒も中にはいましたが、全員何とか、居残りをしながらも完成させることができました。
そして、やっと、調理実習に臨めました。今回は、「きじ(鶏肉)焼き丼」と「わかめと豆腐の味噌汁」を作りました。1時間で作るために、先生側での準備の方が大変です。事前に調味料を合わせておいたり、材料を並べたり、ご飯を班ごとに分量に分けておくなどです。前もって、実習のお知らせのプリントを配り、班ごとに担当を決めさせ、手順良くできるようにしておきました。それでも、実際は、てんやわんやで、時間ぎりぎり、食べるのがゆっくりで、片付け時間がなくなり、大慌ての様子でした。次の授業に遅れる生徒を出してしまったクラスもあり、反省しきりです。ともあれ、まず、「おいしかった」「お腹一杯になった」という声や、「こんな調理実習がしたかった」と言ってくれる生徒がいて、まずまず、今回は良かったのではと胸を撫で下ろしているところです。
今年度4月より新任の谷中先生ともども、今後とも、保護者の皆様、先生方、ご協力のほどよろしくお願いいたします。