【第215回】 「心新たに、お習いことを・・・・」寺山 いずみ (養護)
明けまして おめでとうございます 2012年初のコラム・・・緊張します。
お正月は、きもの・書きぞめ・正月花と日本の美が感じられ、私にとって、楽しい時期です。成人式の振り袖も、華やかでしたね。
新しい年を迎え、今年も自分磨きに頑張ろうと思い、私の習いごとについて、書きたいと思います。
私は習字・お花・着付け・バレエを習っています。今まで、いろいろチャレンジしましたが、バレエ以外は、結局、日本の伝統に帰ってきます。
最初に始めたのは、習字でした。私は、字を書くことが苦手で、これでは、いけない!と思い、就職して間もなく習い始めました。20年を超えるキャリア?です。しかし「字は体を表す」と言われますように、やんちゃ!で、なかなかうまくなりません。習い始めの頃は、筆も持てず、書けるのか?と不安でした。そんな私に先生は「あなたは、線がいいわね。線は人が持って生まれた天性ものだから、うらやましいわっ!」と、上手に褒めてくださり、現在に至ります。
続けていると、ある日突然、気づくことがあります。それまで、何度も先生に注意されていても出来なかったのに・・・「あっ!筆ってこうやって立てるんだー」とか、「この字の線の向きはこっちなんだー」とか。
先生のお手本を真似ても、決して同じにはなりません。他の人たちも、みんな違う字です。隠しても、隠しきれず出てくるのが、「個性」なのだと、感じました。
そして、いかに、この個性を隠し、コントロールできるか!が、課題です。つまり、大げさですが、自分との戦いです。習字を書きながら、日常の生活も一緒だな~と、思います。自分の感情をどのように、コントロールするか?いつまで、たっても、「出来た!」と思えないから、今も続けています。今年は、きれいな「かな」の線が書けるようになりたいです。かなは、日本の文字ですから。
今、一番はまっているのは、着付けです。自分で着られればいいなぁ~と、軽い気持ちで始めたのですが、6年たちました。その間に、章道流の講師となり、後は、師範代のみです。お振袖の着付けもするようになりました。
きものの世界も深く、きもののTPOや染織の産地、制作工程、色柄や帯の織り方、半衿や伊達えりの付け方まで、幅広く知識が必要です。
今や、きものは日本の文化、民族衣装と言われますが、ほんの100年ぐらい前は、普段着だったのに・・・、日本人は、どこから文化を捨てたのでしょうか?世界で、自分の国の民族衣装を着るのにお金を出す人は、いるのでしょうか?自分できものが着られると、とても楽しく、心豊かになります。日本人でよかったなぁ~と、感じます。
母から子、子から孫へと伝えられるはずの文化。金城から遊学館へと続いて行く歴史のようです。微力ながら私も、伝えて行きたいと日々思っています。
長く続けられる、趣味はいいものです。たくさんの出会いがあり、仲間も出来ます。人生の素晴らしい先輩にも会えます。今年、あなたも何か始めてみませんか?