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2023年12月 7日 (木)

【第812回】「みんなの頑張るを応援する学校=遊学館」尾谷 力 (地歴・公民)

思いもよらず、昨年に続いて3年生の担任を任せていただきました。

この時期は志望動機をまとめたり面接練習をしたりと、進路の決定に向けて充実した毎日を送っています。

そんな時に嬉しいことがいくつかありました。

一つは、卒業生がわざわざ訪ねて来てくれたことです。

併設の短大に進学した卒業生は体調を崩しやすい面があり少し心配していましたが、短大の説明会の手伝いで高校に来た際に、わざわざ教室まで訪ねて来て、「毎日が楽しく充実している」と最高の笑顔で報告してくれました。
また、地元の老舗和菓子屋さんに就職した卒業生は、(先生は)「続かんと思っとったやろ」などと冗談を言いつつも、駅構内の売り場で頑張っていると報告してくれました。

目標を達成して理想の進路に進んだ生徒、
心ならずも目の前の毎日に頑張る生徒、色々だと思います。
それでも、「頑張っています」と聞くと、心から嬉しく思います。

もう一つは、部活動の顧問をしていた時に指導した卒業生が全国大会に挑戦したと報告を受けたことです。

大会前には教育実習もあり、今年は思うようにトレーニングを積むことができなかったと、苦しい胸の内を打ち明けてくれました。
それでも、現実を的確に把握し適切に対応できるよう成長した彼女の全力を尽く姿に、私自身目の前の生徒に精一杯向き合いたいと考えるきっかけをもらいました。


さて、皆さんは自分の将来をどのように思い描きますか?

私の経験からすると、
目標に向かって頑張ろうと思った時に嫌になるようなことが起こったり、
自分も同じことしてるのに自分以上に評価される子を見ると頑張るのがアホらしくなったり、の連続だったような気がします。

だからと言って、自分をやめるわけにはいきません。

それなら、与えられた環境の中で精一杯挑戦してみませんか?

すると意外なところから突破口が開けたり、思わぬ助けが入ったりするものです。


慌ただしくも、いつもと変わらない放課後。

受験先から届き始めました合格通知に喜びを噛み締めつつ書くこの文章を打つキボードにもついつい力が入ります。

ふと顔を上げると、校舎の中には全国大会に挑戦する吹奏楽部の元気の良い音楽に混じって、放課後補習を案内する放送が流れています。
校庭では全国大会優勝目指すバトントワリング部の部員が早くも集団演技を始めました。
今年は男女の駅伝競走部が揃って都大路を走ります。

2022年7月14日 (木)

【第738回】「教師生活32年、こんな経験したことがない。」尾谷 力 (地歴・公民)

「教員ブログ」、今回は地歴公民科の尾谷 力が担当です。

皆さんは「ど根性カエル」というアニメを知ってますか。私が小学生の時に放送されたアニメなので知らない方も多いと思いますが、その後再放送やリメイク版、ドラマで実写化もされた人気のアニメです。

ストーリーは、主人公のひろし(中学生)が転んだ際に胸で潰してしまったカエルが「ど根性」でひろしのTシャツに貼り付いて、平面ガエル「ピョン吉」としてTシャツの中で生き延びて、仲間達と繰り広げるドタバタを描いたものです。

そのアニメの登場人物に町田先生という白髪混じりの歴史の先生がいます。ひろしたちの巻き起こすトラブルに、この町田先生が号泣しながら「教師生活25年、こんな経験したことがない。」と嘆くシーンが度々登場します。


前置きが長くなりましたが、私は先日生徒会主催の「千里浜清掃ボランティア」に声をかけていただき、教師生活32年目にして初めて「ボランティア」に参加してきました。

作業予定の海岸に到着したのは10時前。海水浴やバーベキューを楽しむグループや家族連れがちらほら見える中、いよいよ作業開始です。

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暑い中での作業はきつく大変でしたが、参加した生徒たちは指示を受けるまでもなく積極的にゴミを拾ってまわり、僅か2時間で相当な量のゴミを拾い集めることができました。

終わってみるとあっという間で、部活動とは一味違った充実した時間を過ごすことができました。ど根性ガエルの町田先生ではありませんが、「教員先生32年、こんな経験したことない。」といったところです。

その上でこういった生徒会活動でも頑張る生徒たちの存在を改めて再認識できた、貴重な1日となりました。

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遊学館高校というと「部活動」というイメージが強いかもしれません。しかし遊学館の実態は部活動だけではありません。

部活動で活動する生徒たちとともに、

学校の部活動にはない競技で頑張る生徒、
受験の目標を達成しようと頑張る生徒、
生徒会活動で頑張る生徒、

多くの生徒が、さまざまな場面で、いろいろな形で頑張っています。(手前味噌ですが)そんな生徒たちを支え、応援する先生方もたくさんいます。


集めたゴミの山と綺麗になった海岸を眺め、久しぶりに爽やかな汗をかいて心地よくなっていると、ふと部活動の引率で行った夏合宿を思い出しました。


夢に向かって頑張る皆さん。汗がだらだらと流れる夏の勉強や練習、さまざまな活動を楽しんでください。地味で何の変化もない毎日の活動を楽しむことができたら、あなたは夢を叶えることができるはずです。

この原稿を書く放課後のひと時。ボールの弾む音に交じって、野球部の応援に向かう吹奏楽部の練習する音楽が今日も校舎に響いています。

頑張れ、遊学館の仲間たち!

2021年1月21日 (木)

【第664回】 「「掲示板」を掲示します。」尾谷 力 (地歴・公民)

 世界中がコロナ禍の中ではありますが、本格的な受験のシーズンをむかえています。本校でも推薦制入試を終え、月末には一般入試を控えています。受験シーズンだからというわけではありませんが、本校の掲示板を少し紹介し、遊学館をアピールしたいと思います。

 今回は学年会主催のスペースと、併設校である金城大学・短期大学部を案内している金城Cafeというコーナーを紹介します。

 バスケットコート前の3年生のスペースではすでに終了した推薦制入試において国立大学を含め難関大学に合格した生徒が紹介されています。今年度は従来のセンター試験から大学入学共通テストにかわるなど入試制度に変更があった中、早くも素晴らしい結果を収めてくれています。

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3年学年会のスペース


 私が所属する1年学年会のスペースでは、今年の先生方の抱負があげられています。3月末に新入生を迎える準備をする中で学年目標として掲げた「社会で力を発揮し、求められる人」の育成と、重点課題「自主自立・礼儀礼節・自他尊重」を踏まえ、1年生の総仕上げに向けた先生方の決意が語られています。

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1年学年会のスペース(今年の干支、丑年にちなんで、牛のひな型です。)


 第2学館の入り口に設けられた金城大学・短期大学部を紹介する金城Cafeでも、すでに終えた学校長推薦入試を受験し合格した生徒たちの高校卒業後の抱負や目標が飾られています。本校には金城大学コースがあり、入試指導だけでなく大学や短大で学ぶ内容を体験したり、先取りして深める授業があるなど、併設校を生かしたカリキュラムが組まれています。看護師や療法士、福祉士や幼稚園教諭などを目指す場合、本校から金城大学というのもいい選択かもしれません。もちろん、幅広く学び様々な資格試験に挑戦できる短期大学部のビジネス実務学科も短大卒業後の進路選択の幅が広がり、おすすめです。

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金城Cafe(パンフレットなども自由に持ち帰ることができます。)


 これらの掲示板は、在校生の皆さんにとって他の学年会がどんなことに取り組んでいるのかを知る意味で有効です。ましてや今回のような進路関連の情報は、これから受験をむかえる1,2年生の皆さんにとっては刺激を受けるだけでなく励みにもなるはずです。

 さて、最後に本校一般入試を受験する中学生のみなさん。受験会場に入室する前にちょっと足を止めて掲示板に目をむけてみてください。もしかしたら、少し緊張が和らぐかもしれませんよ。

2019年8月17日 (土)

【第592回】 「山の天気と仲間の力」尾谷 力 (地歴・公民)

 お互いの顧問が大学の先輩後輩という仲で、三年ほど前から東北の駅伝強豪校と合宿をご一緒させてもらっている。

 その間に後輩が指導するチームが全国駅伝で優勝し、私のチームの子たちも大いに刺激を受けるその合宿への参加を楽しみにしている。


 ところで我々のチームも東京のチームから合同合宿を申し込まれ、先日3泊4日の日程を終えた。

 前述の合宿で知り合い、ぜひにという事で、夏の間我々がホームグランドにしている日和田高原で行った。

 ここは金沢からは移動時間も比較的短い上に標高も高く合宿を行うには最高のロケーションなのだが、東京からは5時間近くもかかるそうで、せっかくならと練習メニューだけでなく食事面や生活面も工夫して実施した。

 残念だった事は、一番大切な練習の時に運悪く大雨となってしまったことだ。

 山の天気は変わりやすいと言うが、急変した上に気温もさらに下がり、ゲリラ豪雨を連想させる雨あしと相まってメニューの実施も危ぶまれた。

 しかし選手たちの熱い思いが伝わったのか雷も避けてくれて予定通りの練習を終えることができ、今年もどうにか接待役の責任を果たすことができたと胸をなでおろしている。


 

 さて夏休みも半ばを終え、我々のチームが最も大切にしている駅伝シーズンがやって来る。

 その中で選手を取り巻く状況は様々に変化していく。

 思いもよらない状況や、悪状況に一人ででも対応できることは大切である。しかし現実はなかなかそうは行かない。

 そんな時に問題を乗り越える方法があるとするならば、それは寝食を共にする仲間の存在ではないだろうか。

 大切なレースまであと2ヶ月余り。残された時間で選手一人一人を鍛えると同時に、何があっても崩れないチーム力も高めていきたい。


 そして今年こそは、いつも気を遣ってくれる後輩に、「挑戦させてもらうぞ」と言えるチームをつくる。

 

201908151雨の中、頑張る一年生たち。

201908152大東文化大学第一高等学校の選手たちと。

2018年3月15日 (木)

【第520回】 『今年度を振り返って』尾谷 力 (地歴・公民)

 平成29年度も残すところ後僅かとなりました。

 私が担当する女子駅伝競走部の活動も3月18日に長野県で開催される駅伝大会を残すのみとなりました。

 3月1日の卒業式では、部員も6名と少なく寂しい年に入部してくれた平床杏実さんと吉田優海さんを送り出しました。
 この年は少数ではありましたが努力が実り、最大の目標である全国高校駅伝大会に石川県代表として出場する権利を得ることができました。
 この結果が転機となって翌年以降たくさんの仲間が集まるチームとなり、現在の活動に結びついたと考えています。

 今年度を振り返ると、

    4月 全日本競歩輪島大会     ジュニア女子10km競歩  優 勝
    7月 全国インターハイ      女子5000m競歩     失 格
   10月 国民体育大会        成年女子5000m競歩    8位
   11月 石川県高校女子駅伝競走大会                2位
   12月 山陽女子ロードレース    登録10km        27位
    1月 皇后杯全国女子駅伝競走大会 石川県チーム7区    区間27位
       一色ハーフマラソン     ハーフマラソン       優 勝
    2月 全日本クロスカントリー   アンダー20 6km    40位

と、うれしい結果も残念なレースもありましたが、1年間事故なくよくがんばったなと思います。

 しかし、なんといっても2秒差で惜敗した県高校女子駅伝競走大会が印象に残ります。ゴール直前まで優勝校と併走していましたが、僅かの差で全国駅伝への出場権を逃すことになりました。

 また、3月7日より卒業した、吉田さんかスイス南部のルガノで行われる、ルガノ トロフィー 2018に参加すべく女子駅伝部としては初めての海外遠征に参加させていただいています。

 今となってはあっという間に過ぎたような1年間ですが、本当に色々なことがありました。その中で時には私自身はもちろん選手のみんなも受け入れがたいこともありました。
 しかし、そんな時こそ「本当の姿が問われている」とみんなで声を掛け合って踏ん張ってきました。そのかいあって、楽しい思い出もたくさん作ることができました。

 特に2秒差での惜敗は、卒業していく二人にも、在校生にとっても、もちろん私にとっても大きな戒めとなっています。

 3月末には県内外から5名の新しい仲間がチームに加わってくれます。新たな仲間を加え、これまでの卒業生が残してくれた戒めを胸に、改めて頑張りたいと思います。

3003151_3寮食でのひとコマ『 今年は南南東 』

 

3003152_2ルガノの街を歩く吉田 優海選手(四月からは国士舘大学体育学部に進学)

2016年10月13日 (木)

【第447回】 『頑張る遊学人』を紹介(その1)尾谷 力 (地歴・公民)

 みなさん、こんにちは。今回は私の身近な所で頑張っている遊学人を二人、紹介したいと思います。

 一人目は私が担任しているK君。
 彼は文系クラスに在籍する三年生。引退するまでは、ある運動部のキャプテンとしても活躍していました。そんなK君。懇談会で「将来は生物関係の研究者になりたい」と相談してきました。いくら理科が得意といっても3年生の夏休みで文系から理系への変更は大きなリスクが伴うことを説明しました。それでもと、強く希望するのでダメだとは言えず、AO入試や推薦入試も併用し、ダメなら文系大学を滑り止めにするという条件で了解しました。そして最初のAO入試をむかえました。年明けの一般入試をにらんだ受験勉強と平行しながらの準備でしたが、見事合格を勝ち取りました。

 もう一人の生徒は、私が顧問を務める駅伝競走部で競歩に取り組むYさん。
 彼女は、先日閉幕した希望郷いわて国体の成年女子5000m競歩に出場しました。リオ・オリンピアンや昨年・一昨年の高校チャンピオンが大学生となって参加しているなど、成年の強豪選手が多数参加する、なかなか冷静には参加できない種目への挑戦です。このような中、スタートの200mはオリンピアンを押さえて先頭で通過。中盤以降苦戦しましたがよく粘り7位入賞を遂げました。

 「やればできる」とか、「精一杯挑戦することが大事」などと、偉そうに言っていた私ですが、結果を考える前の「挑戦」とか「精一杯取り組む」ことの大切さを改めて生徒達から教えてもうことになりました。

 この二人。決して簡単に成功したわけではありません。何度もブレそうになりながら、それでも諦めず頑張り抜くことができたから今回の成果に結びつけることができたのは間違いありません。また、これからも多くの壁が二人の前に立ちはだかると思います。しかし、この二人ならそれぞれの方法でその壁に立ち向かい、きっと乗り越えてくれると思います。

 そんな頑張る遊学人を全力で応援する遊学館高校。

 みなさんも、あらためて自分の夢や目標、生き方を考えてみてはどうでしょうか。紹介した二人の頑張りも、きっと自分の夢をかなえるという一心から始まったはずですから。

2810131私が担任するクラス。それぞれの進路目標実現にむけて頑張っています。

2810132_2希望郷いわて国体  成年(・・)女子5000m競歩  表彰式 (右から二番目が本校生徒Yさん)

2015年6月 4日 (木)

【第381回】 『やっとわかった大切なこと』尾谷 力 (地歴・公民)

今回は、父の話をさせてください。私の父は、今年の二月に亡くなりました。 具合の悪いことは知っていましたが、入院することもなくお酒やたばこを楽しむ毎日を送っていたので、こんなに早く亡くなるとは思ってもいませんでした。何一つ親孝行をしないまま最後の別れとなりました。

父は高校卒業後、夢を追いかけ上京しました。帰郷後は教職に就き、自身の夢を生徒たちに託し共に歩む(走る)人生を送りました。多くの教え子に囲まれ充実した人生だったと思いますが、そこで私の人生とも親子以上に大きく重なることになりました。私の高校時代の部活動の監督が父だったのです。 当時を振り返ると、厳しかった父に仲間の二倍も三倍も殴られて納得がいかず苦しんだ時期もありました。しかし、大学卒業後自分と同じ人生を歩むことを決めた私の気持ちを最初に理解してくれたのは父でした。それからは、全てのノウハウ、全ての人脈、そして出来得る限りの協力を与えてくれました。 最近は、「生徒を怒るなよ」が口癖で、今年の年末、「選手がいちばん大切、帰ってこんでいいから選手についておいてやれ」が最後にくれたアドバイスでした。

生徒の皆さん、高校生時代は保護者の方の存在が当たり前で過ぎて、感謝とかありがたいとか分かりにくくなる時もあると思います。保護者の方がどれほど皆さんのことを心配しているのかを気づくことも難しいかもしれません。実は私もそうでした。しかし、間違いなく皆さんの一番の味方は保護者の方です。 そこで生徒の皆さんに提案です。保護者の方に皆さんの思いを伝えてみてください。保護者の方の話を聞いてみてください。 きっと皆さんの人生が色鮮やかになるはずです。もし悩んでいることがあるなら、解決の糸口を掴めるはずです。なぜなら、保護者の方は、みなさんよりも人生経験が豊富で何よりも皆さんのことを考えているからです。

最後に一言。父であり師でもある父さん、今までありがとう。越えられるよう頑張ってみます。

2012年10月 4日 (木)

【第249回】 『近況報告』尾谷 力 (地歴・公民)

 先日、私が顧問を務める女子駅伝部の生徒たちと群馬県は榛名湖で行われた榛名湖駅伝競走大会に参加してきました。

 学園祭に絡めて日程を調整したため、チームの主力となる3年生はいつもお世話になっている岐阜県のチャオ御嶽スノーリゾートでぎりぎりまで練習させていただき、その分オーダーは1,2年生中心で編成しました。
 実はこの大会、昨年も参加する予定だったのですが、台風の影響で中止となった大会です。走るつもりで5時間かけて大会会場に移動した後に中止の情報が入り、そのままとんぼ返り。結果として、その後選手達は体調を崩してしまうという苦い経験もあります。
 今年も雨天で、コンディションはよくありませんでしたが、幸い台風などの影響はなく、無事ゴールすることができました。

 さて、結果はというと、なんと優勝することができました。昨年の中止の影響もあったのか例年のような出場チームがなかったことも関係すると思います。しかし、群馬県を中心に北関東の多くのチームが参加するレースでまがりなりにも勝つことができました。

 早いものでもう10月に入りました。例年なら8月20日前後をメドに強化合宿を打ち上げるところですが、今年は9月1日まで強化練習を重ねてきました。厳しい残暑の影響も重なり、生徒たちの調子はまだまだ上ってきません。しかし、昨年のような焦りは私にも生徒たちにも全くありません。残された期間、自分達の夢を掴むためには何が必要なのかを冷静に考えて、今までと同じように地道に活動していこうと思っています。

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同じレースに参加した川内選手とゴール地点にて

2011年5月18日 (水)

【第182回】出会いに感謝、そして成長尾谷 力 (地歴・公民)

Viewimg_2  先日、ある県で開催された大会に参加してきました。

 私が顧問を務める部では合宿を省いても年間かなりの回数、県外で開催される大会に参加させていただいています。
 もちろん強くなるために参加するのですが、実はそれ以外にも目的(たのしみ)があります。

 私が現在の競技に関わるようになって、早いもので約30年もの歳月が経ちました。
 そんな中、私には(私が勝手に)「師匠」と呼ばせていただいている先生方が全国には沢山いらっしゃいます。
そんな師匠の方々とお会いし、元気をいただき、刺激を受け、多くのことを学ばせていただく一時は私にとってかけがえのない時間となります。
そんな目的もあって県外の大会に参加させていただいています。

 今年も新入生を迎えて新チームでの活動が始まりました。
 毎年のことですが、今年も目標を達成するには相当頑張らなければいけません。
 しかし、そんな毎年のピンチを多くの師匠の方々のお陰もあって現在まで乗り越えてくることができました
(現役生の皆さん、勘違いしないで。実際に戦うのはあなた達ですよ。)。本当に感謝です。
 これからも、新人も含めうちの生徒たちにとってたくさんの出会いがそんな意味のある出会いになるよう活動していきたいと考えています。


追記:ついこの間、卒業生を送り出したと思ったら、もう新3年生が体験入学に参加したいと相談してきました。そんな話をしていると、東京の大学に通う卒業生が部屋に泊めて大学まで案内してくれると連絡がありました。本当に嬉しい話です。在校生はその先輩からも多くのことを学ぶことでしょう。そんな出会いに感謝。

2010年2月 3日 (水)

【第119回】改めて思うこと尾谷 力 (地歴・公民)

 「先生を喜ばせたい」この言葉は12月末に京都で行われた全国駅伝大会を前に、ある新聞社の取材に答えたキャプテンの言葉です。

 創部以来今年で10年目。
顧問を任されている女子駅伝部で何度も挑戦するチャンスをいただきながら選手達の力を発揮させてあげることができない大会が続いている中で、今年の全国駅伝大会はスタートから違いました。キャプテンの言葉がメンバー全員に乗り移ったのか、今年のチームのテーマ通り『勇猛果敢』に全員が激走。新聞のコメント通り私を喜ばせてくれました。

 順位27位、記録1時間13分21秒。

全国の強豪と比べるとまだまだですが、私にとって最高の成績となりました。

 話は変わります。チームの一期生でキャプテンを務めた子から(子といっても現在は24歳、東京都立の高校で先生をされているのですが)「私たちがつくったチームも満10歳ですね。
これを機会に皆で集まるので先生も来てください」と連絡がありました。

 常に結果が問われる勝負の世界。
選手達にはさまざまなプレッシャーが掛かります。それを撥ね退け実力を発揮するためには、厳しいことを要求する私と厳しさを乗り越えなければならない選手の間には何物にも揺るがない信頼が必要です。
 改めて今回の大会を振り返ったとき、お互いに真の信頼関係を築くことができたのかなと思います。

 ただ、先日の卒業生の電話以来少し考えています。この10年間、今までの卒業生も今年の選手と同じように私を信じてやってきたのではないかと。

 この原稿を書いている現在の時刻は午前6時。
雪の降る中校舎の中ではもうすでに早朝練習に励む選手達の足音が響きます。
その足音を聞きながら、改めて「うちの子らを喜ばせてあげたい」と思います。

追記:今年の私の課題は、『……』。
毎年この時期に自分自身に言い聞かせていますが『今年こそ、勝負の年』。