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2020年6月25日 (木)

【第634回】 「ありがとう」干場 光将 (保健体育)

4月から遊学館高校に赴任してきた干場光将(ほしばこうすけ)と申します。
金沢市で3年間、小学校の教員をしておりましたが、この度ご縁があり、母校である遊学館高校に帰ってきました。
母校での教員生活に胸を弾ませていましたが、
4月は、緊急事態宣言が発令され休校。
5月は、緊急事態宣言延長で休校期間が延長 などで新年度のスタートが遅れました。
6月から授業が再開されると思った矢先、ある出来事が起こります。

それは、父の死です。
約7年前に「多発性骨髄腫」と診断され、医者から「余命2年」と言われていました。
当時、大学生だった私は「余命2年」と聞いて泣いたのを覚えています。
しかし、父の病気は悲しいことだけではありませんでした。
父の病気をきっかけに家族との時間が増え、1日1日を大切にしようと思えました。
それから父は、抗がん剤、輸血、ドナーなど、様々な手段の治療をし、入退院を繰り返しましたが、5月に再入院しました。
そこで医師から「今週が山場です」と伝えられます。医師の言葉に家族が出した答えは、
「最後は自宅で家族みんなに見届けさせてください」でした。

病院から自宅までの道中で息を引き取ってもおかしくない状況でしたが、
父は無事、自宅に戻ることができました。
病院では寝たきりで喋ることもやっとだった父が、久しぶりの自宅で家族がいることに気づいたのか、自分の力で起き上がり話かけてきました。
その姿に私は、父に最後まで父親であるべき姿を見せられました。
そんな父が私に言った最後の言葉は「ありがとう」でした。


6月が始まり、少しずつ新しい環境での教員生活に慣れてきました。
新しい環境でもすぐに溶け込めるのは、遊学館高校の先生方と元気に登校してくれる生徒がいてくれるからです。
そんなみんなに「ありがとう」という感謝の気持ちを持ちながら、これからの教員生活を過ごしていきたいと思います。

20200625

2020年6月18日 (木)

【第633回】 「スタート」星  郁恵 (理科)

 今年の4月、茨城県から石川県金沢市に移住して3か月が経ちました。
初めての日本海側、初めての西日本、初めて見たご当地キャラの石川さん、初めての学校、多々、生活環境が変わる4月からはりきってスタートしようと思っていたのにコロナ自粛。新しくスタートする事が先延ばしになると、根拠のない、よくわからない不安みたいなものが日を追うごとに大きくなったのは、きっと今の高校1年生と同じ心境だったのではないかと思います。そして、学校が始まったとしても元の生活のリズムに戻れるのか、そんな不安を抱えたまま、学校生活がスタートしました。しかし、出勤初日、廊下ですれ違った遊学館高校の生徒さんが元気よく挨拶をしてくれました。そのたびに、そんな不安も少しずつ軽くなっていきました。
 そして、この遊学館高校には優しい先生がたくさん勤務されていることもわかりました。ある時、教員用の回覧板が回ってきて、どの先生に回していいかわからず、職員室のドアに貼ってある先生方の座席表を眺めていたら「私受け取りますよ」と言って受け取ってくれた先生がいました。事務用品がどこにあるのかわからず、職員室をうろうろしていたら、「先生の動きでサッチしました!何か探していますか?」と声をかけてくれた先生がいました。職員の健康診断の時、先に終わった先生が「次の検診場所がわからないだろうから待っとったよ」と言って一緒に行動してくれた先生がいました。
 知らない事や、わからない事は自分から聞いて動かないといけないのですが、困っている状況を察して声をかけてくれる先生方が、この遊学館高校にはいらっしゃいます。きっと、声をかけてくれた先生方は、ほんの些細な何気ない一言だったかもしれませんが、不安を抱える側にとってはとても大きな事で、これからの学校生活頑張ろうと思えるような出来事でした。過去には宮城県、神奈川県、茨城県と、それぞれの学校を勤務してきましたが、私にとって、石川県で初めて勤務する学校がこの遊学館高校で良かったなと実感した出来事でもありました。
 また、学校以外でも、金沢市に来て感じたことは、やはり「優しい人がたくさんいる」です。車を走らせても、みなさん安全運転でウインカーを出せばすぐに入れてくれるような、とても暖かい県民性を感じました。また、近所を流れる鞍月用水や、朝6時になると、どこかのお寺から聞こえてくる鐘の音、近代的な建築様式と古き良き町並みが混在していて、全国人気のない県ランキング1位の茨城県出身の私からすると、とても魅力ある場所だと思いました。
 引っ越した時には、すでに石川県は自粛ムードになっていたので、まだどこにも観光に行っていませんが、今後もっと、石川県の魅力に触れていきたいと思うと同時に、この遊学館高校の良さをたくさん見つけて楽しい学校生活が送れるように頑張っていきたいと思います。高校1年生のみなさんも、いまだ不安でいっぱいの学校生活を送っていることと思いますが、不安を抱える者同士、一緒に頑張っていきましょう。

2020年6月11日 (木)

【第632回】 「洋画の楽しみ方」藤川 洋子 (英語)

六月に入り、学校が再開しましたね。
急に生活が忙しくなると、なかなか自分のしたい事をする時間がないと言う人もいるのではないでしょうか。

今回は私が学生の時にしていた、隙間時間で映画やドラマを見ながら英語のリスニングが出来る方法を紹介します。

私は元々リスニングが得意でなかったのですが、この方法で好きな映画やドラマのほとんどのセリフを覚えられるようになったので、ぜひ皆さんにも試してもらいたいです。


①まず、好きな洋画やドラマを一つ選びましょう。
時間があまり取れない人は、その中で好きなシーンを一つだけ選んでください。
②英語音声、日本語字幕で観ます。ここでストーリー、日本語のセリフを覚え、英語の音に耳を慣らします。
③ストーリーとセリフが頭に大体入ったら、英語字幕で見ます。
④わからない単語な表現は出来るだけスマホや辞書で調べます。
それらが全部理解できなくても、セリフの音を集中しながら何度も耳に入れましょう。
⑤俳優さん達が話しているのに合わせて、セリフを声に出します。
⑥慣れたら字幕なしで見ることにもチャレンジしてみましょう。



はじめの内は②〜④を繰り返すだけでも力がつくと思います。
勉強していく内に、日本語字幕と、英語の表現の違いがわかるようになって面白いですよ!

2020年6月 4日 (木)

【第631回】 「grass roots」福田 圭一 (保健体育)

6月に入り、分散登校という形ではあるが、いよいよ学校も再開しましたね。
久しぶりに毎日通学する学校はどうですかね、疲れ等が出て体調を崩すことが無い様にしてくださいね。
今年は、新型コロナの影響により、部活動の各種全国大会、地方大会、そしてコンクールや発表会も中止となりました。
学生のスポーツや文化活動は時間が限られています。
特に高校生や大学生の最終学年に懸ける思いや取り組みは凄まじいものがあり、最後まであがき、諦めない姿は勝ち負けも勿論そうですが、仲間や後輩たちにも良い影響を与えます。時には、監督やコーチ以上の影響や存在感があります。
別にレギュラーメンバーじゃなくても、毎日の積み重ねの中で、自分の役割があり、認められる事も経験したはずです。
私も団体競技の中でリザーブメンバーであったことが多かった。大学生の時は試合に出ないで応援部隊。(笑)
一生懸命頑張った事、その全てが報われることは無い厳しい世界ですが、戦う舞台すら与えられなかった生徒たちに簡単に声を掛けることも正直できないです。

でも知っています。
毎日、朝一番に部室の鍵を取りに来て今年こそという思いで、自主練習に励んだ生徒が居ることを、

知っています。
親元を離れ、競技に打ち込み、一年生の時とは全く違う精悍な顔つきになった生徒が居ることを、

知っています。
後輩にポジションを奪われても、腐る事無く、大きい声を出してチームを鼓舞した選手が居ることを、

知っています。
元気でいつも明るい彼女が、涙を流して、チームに貢献するためにパートを変えて全国を目指した日々があったことを、

知っています。
運動能力に恵まれながらも、昨年は大事な所で結果を出せず、先輩方の思いを胸に、仲間と全国を目指して精進している生徒がいることを、

知っています。
3年生の先輩方の本気の取り組みに引っ張られて、自分自身が変わっていく事を感じられた、後輩がいることを、

これはほんの一部です。
無ければ良かった不測の事態。

YUGAKU2020~2021、シーズンはまだまだここから、涙して、そして沢山、笑って、激熱な高校生活にしましょうね。
学校でまっとるよー。