2025年9月18日 (木)

【第905回】「チャレンジ!」S. J. (地歴・公民)

 近年、本校には新しい部活動が続々と発足してます。ストリートダンス部や軽音楽部、そしてeスポーツ部などです。夏休み中に行われた学園祭でも、ダンスやライブなどで盛り上げてくれました。
 さらに来年度、本校に新しく「観光ガイド部」ができるそうです。これは、本校の生徒が兼六園などで修学旅行の中学生にガイドをするという部活動で、元々、遊学講座で実施していたものが部活動になるそうです。いしかわ高校観光特使にも認定されているとのことです。
 新しいものにチャレンジしている生徒を見ていると、自分にも力が湧きます。私は、剣道未経験者でしたが、剣道部の顧問になり、生徒に負けてたまるか!という気持ちで30歳を過ぎてから県立武道館に習いに行き、三段まで取得することができました。新しいことを始めると最初は難しいですが、今までできなかったことができるようになるととても楽しくなります。
 また、現在3年生の担任をしていますが、クラスの生徒達は入試という大きな挑戦をしています。特進クラスの生徒も、国公立大学や難関大学を目指してチャレンジしています。中学校時代は国公立大学進学なんて考えてもいなかった生徒が、本校の入学説明会で特進クラスでのチャレンジを決心し、合格を目指して頑張っているという生徒もいます。
 本校では学業、部活動、ボランティア活動、生徒会活動など様々な新しいことにチャレンジできる環境があります。ぜひ中学生の皆さんにも、高校生になったら新しいことにチェレンジしてもらいたいと思います。その場が、遊学館高等学校であればとても嬉しいです!

2025年9月11日 (木)

【第904回】「全国高校サッカー選手権石川県大会 7回目の挑戦」S. Y. (保健体育)

私は遊学館高校の教員になって7年目になります。
この7年さまざまなことがありましたが、ホントにあっという間にときは過ぎてしまうものです。どの1年も同じ年はなく刺激的な教員生活を送らせていただいています。
高校生サッカーにおける1番大きな大会は「高校サッカー選手権大会」だと思っています。昨年の決勝戦、とても鮮明に覚えています。キックオフから試合終了の笛が鳴るまで強い雨がずっと降る中、スタンドにはたくさんの生徒や先生方、保護者のみなさまや卒業生、地域の方々まで多くの方が駆けつけてくださり、声がかれるまで一緒に戦ってくださいました。終了の笛がなったときのあの絶望感と敗戦の悔しさは一生忘れられない、忘れてはいけないものとなっています。
あの日から約1年がたとうとしています。もう一度あの決勝の舞台まで勝ち上がり、応援し支えてくださる遊学館ファミリーの皆様と優勝を一緒に分かち合いたい。今そんな思いでいっぱいです。
簡単に勝てる試合なんて存在しません。一瞬の気の緩みが敗戦につながります。
そんな緊張感の中最後に笑えるのは1校のみ。
昨年いちばん悔しい思いをし、その悔しさを知っているからこそ必ず強くなれています。ここまで共に戦ってきた仲間を信じ、支えてきてくださる皆様に感謝して戦っていきたいと思います。

応援よろしくお願いします。

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2025年9月 4日 (木)

【第903回】「家のシューズケースに何足バッシュがありますか。」S. T. (数学)

質問の答えですが、私の答えは「分かりません」です。増えすぎて数えていません。一番古いものは2000年のJORDAN6でしたが、加水分解し粉々になりました。ヴィンス・カーターのシグニチャーのSHOXV.C2なんかもそろそろ危なそうです。

何足あるかは定かではありませんが、最近のお気に入りバッシュは間違いなくBOOK1です。レトロな見た目なのに踵側のZOOMエアとクシュロン2.0のミッドソールにより柔らかく、全力でバスケをプレイしても足が痛くならないクッション性が魅力です。


他にはGT.CUT3も非常に良いバッシュですね。駅伝で話題になった厚底シューズのクッショニングであるZOOM Xがフルレングスで採用されている非常に反発性の高い一足です。

最後にサブリナ2。WNBAのサブリナ・イオネスクのシグニチャーでコービーシリーズを彷彿とさせるモデルでこちらはBOOK1と対象的に前足部ZOOMとクシュロン3.0の柔らかいクッショニングが履きやすい一足です。

上記の3足は比較的手に入りやすい部類なので、これからバッシュを買おうとしている人は是非試してみてください。

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左から G.T.cut3 BOOK1 サブリナ2


今後はJA3を複数足狙っていく予定です。

2025年8月28日 (木)

【第902回】「みんなの一歩が地域を変える?」S. R. (国語)

 特進コースで行っている探究活動の中で、生徒たちに驚かされることがあります。「こんなことにも興味あるんだ」「こんなに調べられるんだ」「こんなに根拠のある考え方ができるんだ」たくさんの驚きがありますが、特にこちらが思ってもみなかった一歩を踏み出してくれる瞬間があり、そのたびに「高校生ってこんなにできるんだ」と感心させられます。

 特に印象に残っているのは二人の生徒です。ひとりは、自分で作った炊き込みご飯のレシピをもっと多くの人に知ってもらいたいと考え、地元のスーパーに直接交渉に行きました。津幡町の人に特産品であるまこもをもっと知ってもらい、郷土愛の育成につなげたいという思いからの行動でした。もうひとりは、地域でしばらく開催されていなかったお祭りを復活させ、町を元気にしたいという思いから、町内会長に相談し、さらには町内会の場で自分の意見を発表しました。

 二人とも、決して最初からスムーズに進められたわけではありません。紆余曲折を経て、自分なりの「問い」を見つけ、その「答え」を考え、勇気を出して「実行」までつなげてくれました。調査の一環として学校の外の方に取材をすることは比較的よくある取り組みですが、それだけで終わらず、自分の考えを形にし、実際に行動に移した点が本当に素晴らしいと思います。机上の探究にとどまらず、現実の社会に働きかけてみたその姿に、私自身強く心を動かされました。

 こうした実践ができた背景には、それぞれがテーマに「自分ごと」として関わろうとした姿勢があります。ただ調べただけの知識ではなく、「自分はこれをやりたい」「地域の人に伝えたい」という気持ちがあったからこそ、勇気を持って一歩を踏み出せたのだと思います。実際、他の生徒の多くは調べ学習的なまとめで終わってしまうことが多いのが現状です。問いを持つことまではできても、それを行動に移すのは簡単ではありません。「実行に移す方法が分からない」「やってみたいけど恥ずかしい」「失敗したらどうしよう」──生徒たちは多かれ少なかれそうした不安を抱えています。だからこそ、勇気を出して地域の大人と関わり、社会の中に飛び込んでいった二人の姿は、同じクラスの生徒たちにとっても良い刺激になったのではないでしょうか。そして、何より教員である私自身にとっても、大きな学びと励ましを与えてくれました。

 探究活動は、決して大学進学や進路選択のためだけの取り組みではありません。自分の興味を追いかけ、問いを持ち、考え、そして社会に働きかけてみる。その一連の経験は、たとえ小さな一歩であっても、これからどんな道に進んだとしても必ず生きてくる力になると信じています。これからも、生徒たちの中に眠る好奇心と可能性を信じて、一緒に学びを積み重ねていきたいと思います。そして、いつの日かみんなが大人になったときに「高校時代に挑戦したあの経験が、自分の人生にとって大切なものだった」と振り返ってくれることを願っています。

2025年8月21日 (木)

【第901回】「家の冷凍庫に何個アイスクリームがありますか? 《探究》」済田 風愛 (国語)

 皆さんは金沢市のアイスクリームの消費金額が全国の県庁所在地の中でも上位であることを知っていましたか?具体的にいえば、2012年から2022年の間に1位を7回記録、そして2018年以外のすべての年で4位以上を記録しているのです!私の実家の冷凍庫にも、常にアイスクリームが常備されています!
 大学院の授業で、ペアで地域調査をする授業がありました。テーマは自由ということで、何を調査しようかと話していた時、ペアの友人が言った「石川県民ってよくアイスを食べるよね」という一言から私たちの「アイス調査」が始まりました。はじめは、「『石川県民』ではなく、『アイス好きな私』がよく食べているだけでしょ(笑)それはただの偏見。」と笑っていました。しかし、手始めに簡単な調査を始めると、確かにそのような傾向がみられることが明らかとなったのです。

《問い》

そこでまず生まれたのが「いつから金沢市のアイスクリームの消費金額は多いのか」、「なぜ金沢市のアイスクリームの消費金額が多いのか」という問いでした。

《調査》

授業では様々な調査を行いましたが、ここでは一部を紹介したいと思います。まず先行研究を調べました。そこでは、金沢市のアイスクリーム消費が多い理由として気候や加賀国の経済力と商人の消費文化など、歴史的側面も含む多面的な考察がなされていました。次に、総務省統計局の『家計調査年報』に記載されているアイスクリームに関する1965年から2022年のデータを整理しました。

《結果》

『家計調査年報』の調査で明らかになったこととして、金沢市のアイスクリームの消費金額が全国で上位であるという傾向は約30年前からみられるものであり、それ以前の1965年から1992年はアイスクリームの消費金額が全国の県庁所在地と比較して多いとはいえないということです。

《再設定》

上記の調査から、新たに生まれた問いが「なぜ約30年前から金沢市のアイスクリームの消費金額が多くなったのか」でした。

《考査(深める)》

20250821 次の調査では、「マルエー」本社のアイスクリーム販売担当者へインタビューを行いました。その中で、「アイスクリームの半額販売」という言葉が出てきました。お話を聞いていると、それはお客さんを呼ぶための戦略として始めたもので、約30年前から開始したことが分かりました。その後、1か月間スーパーマーケットの広告を調査しましたが、金沢市のスーパーマーケットでは「アイスクリームの半額販売」が定期的に行われていましたが、少なくとも私の通っていた学校のある新潟県には見当たりませんでした。

《考察》

「アイスクリームの半額販売」が始められた時期と家計調査において金沢市のアイスクリームの消費金額が多くなった時期が一致しているため、金沢市のアイスクリームの消費金額が多い背景には「アイスクリームの半額販売」が大きく関わっているのではないかと考えられ、先行研究の歴史的要因は一要因ではあるかもしれないが、直接的な要因とはいえないのではないかと考察しました。

 今回の調査による考察が必ずしも正しいとは限りません。しかし、些細なことでも自分で調べ、深め、「もしかしたらこうかも!」と思えた瞬間、新しいことに気づけた瞬間が私はとても好きです。