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2009年11月 4日 (水)

【第107回】受験真っ只中…Y. H. (英語)

 今年は、3年ぶりに3年生の担任です。私のクラスは3-3組。
新校舎になり、全てのものが真新しく、生徒も私も心地好い学校生活をスタートさせました。
ひとつ気になるのは校舎内がガラス張りであること…。

我がクラスは職員室や校長室からも近いということもあって、生徒たちはかなり緊張した日々を送っていたようです。その状況が好転したのか、1学期の生徒たちの授業態度は良好で成績に反映しました。担任としては、「この状況が続いてくれればいいな・・・」と思っていましたが、最近は徐々にガラス張りの環境にも慣れ、少し気が緩んでいるようです。生徒いわく、自分らしさを出せるようになったそうです。 

ただいま、3-3組は受験真っ只中…気が緩んでいた生徒も、真剣さを取り戻し受験の準備にいそしんでいます。中にはすでに合格通知をもらった生徒、試験が終わり合格発表を待っている生徒、出願を終え受験勉強に励んでいる生徒、それぞれの状況でお互いを励まし合い、またアドバイスを与えながらクラス全員が合格を目指し、ひとつになっている様子を見るととても嬉しく思います。

 「今日、合格通知が届いたよ。」とある生徒が言うと、全員から拍手が沸き起こります。
とても和やかで、温かい雰囲気です。みんなが友達の合格を、自分ごとのように一緒に喜んでいます。

 私は3年生の担任がとても気に入っています。生徒はこれまでと違って他力本願から自力でものごとを行うようになり、また甘えがなくなり一人の大人として会話ができるようになるからです。一人ひとりの生徒の3年間の成長が垣間見れる嬉しいひと時です。

 これからまだまだ受験を迎える生徒がいます。私は少しでも彼らの役に立てるようにアドバイスをしていきたいと思います。そして、3-3組のみんなが笑顔で卒業できるように取り組んでいきます。

2009年1月14日 (水)

【第71回】2-5組からの小さな取り組みY. H. (英語)

 昨年の9月から2年5組は留学生を迎え、新たなスタートを始めました。彼はカナダ出身のJ君です。初めて彼を紹介されたときの印象は、真面目で、シャイで、大人しそうな感じでした。私はそのとき心の中で『2-5組の元気で個性揃いの生徒の中でうまくやっていけるかしら…』と少し不安になりました。

 2学期が始まり、最初はJ君も生徒もどのように接してよいのか分からなく、ぎこちない状況が続きました。またジェスチャーを用い、一生懸命に会話を試みる生徒もでてきましたが、少し突っ込んだ話になるとお互い言葉の壁で会話が弾まなかったり、また意思がうまく伝わらず勘違いしたりされたりで、お互い少し辛い日々を送ったと思います。でも、この期間は留学生とその彼を迎え入れる側にとって誰もが経験する必要な時期だと思い見守ることにしました。

 ある日、J君に自分の国と家族についての紹介を日本語でしてもらいました。一生懸命準備したようで、日本語も上達し、生徒たちも興味を持って聞いていました。今まで、私たちが知らなかった彼を知ることができ、少し距離が近づいたように思えました。

 今では、J君がいないと2-5組の掃除は始まりません。彼はいつも率先してモップで床を拭き始めます。掃除を嫌っていた生徒も、いつのまにか一緒になって清掃に取り組んでいます。彼らが掃除をしながら自然にコミュニケーションを図っている姿をみるととても嬉しく、心温まります。私の最初の不安はどこかに飛んでいったようです。

 異国の人々が、仲良く一つの事に取り組めることは素敵なことだと思います。お互い異なるものを受け入れ、認め合うことが肝要であると思います。

 今、世界ではパレスチナ人とユダヤ人の争いがいまだに続いています。とても悲しいことです。すぐに解決するような問題ではないですが、平和が来ることを願わずにはいられません。『世界の人々がみんな仲良くし、争いがなくなればいいな~』と単純に思っています。

 これかも2-5組では、いろいろなハプニングが起こりそうですが、私たちが出来る小さな取り組みとして、留学生のJ君とお互いを認め合い、仲良く平和に過ごしていきたいと思います。

2008年4月 9日 (水)

【第34回】生徒は私の鏡(先生)Y. H. (英語)

 桜の花もほころび始め、何かそわそわする季節がやって来ました。

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

 これからは遊学生として、希望に満ちた高校生活を送られると思います。
今は、期待や不安で胸がいっぱいだと思いますが、私は、あなたたちをしっかり受けとめ、サポートしていきたいと思っています。

 私は、遊学館高校で教鞭を執って、はや10年が経ちました。初めて、遊学館学校の門をくぐったときの印象は、「生徒たちは、なんて爽やかに挨拶ができて、元気なんだろう…」と感心しました。通りすがりの私の顔をしっかり見て、「こんにちは」と大きく、力強い声で挨拶してくれたことがとても嬉しく思い出されます。そして、10年経った今も、学校でのそのような風景は変わらず受け継がれています。

 新入生の皆さんも、ぜひ、大きな声で挨拶をして下さい。数日後にはきっと、あなたも立派な遊学生になっているはずです。廊下ですれちがう時を楽しみにしています。

 毎年、担任として多くの生徒との出会いがあります。最初は、生徒それぞれの性格や思いが分からず、意見がぶつかり合ったり、戸惑ったり、諦めそうになったり、お互い気持ちがモヤモヤしたりと、奮闘する日々もたくさんあると思います。

 しかし、生徒の皆さんは、いつも「私の鏡」です。私が優しい顔をしていると、生徒も穏やかで優しい気持ちになり、私が怖い顔をしていると、生徒も同じ顔になります。私の心持ちを皆さんから、いろいろな場面で気づかせてもらいます。たくさんの経験をもらえ、本当にありがたいです。

 これからは、もっと生徒の気持ちを引きだし、心の叫びを聞き取れる人になりたいと思います。

 常日頃、私の持っている目標は…

(1) 生徒一人ひとりと向きあう心を大切にする。
(2) 生徒の思いや痛みを感じる心を大切にする。
(3) 待つ心を大切にする。

 私にとって、とても難しいことばかりですが、生徒からもっと…もっと…、色々な気付きをもらいたいと思っています。

 新入生の皆さん、貴方たちとお会いできることを楽しみにしております。