2008年8月20日 (水)

【第51回】7年振りの再会嶋田 司 (数学)

 今年の正月、7年前の卒業生の同窓会に出席した。30名ほどが集まったから、クラスのほとんどが参加したことになる。正直に言うと、このクラスの同窓会は想像していなかった。

 このクラスは理系クラスで、私は彼らの2,3年次を受けもった。クラス経営には、色々苦労が絶えず、まとめることが難しかった。私が未熟で、彼らに迷惑をかけたことも事実である。しかし、一人ひとりは個性的で、魅力的であったことは間違いなく、忘れられないクラスの一つだ。彼らが卒業式するとき、「このクラスで集まることは、ないだろうな」というのが正直な感想だった。

 7年振りに会った生徒は、誰もがたくましく見えた。仕事の話、結婚する話、それぞれの近況報告に話を弾ませ、そして、高校時代の思い出話になっていく。本当に、楽しい時間だった。何より、みんなが酒を飲み交わしながら、賑やかに話をしている姿が嬉しかった。高校は、新たな出会い、新たな環境での勉強・部活動、そして進路決定…と凝縮された3年間だ。この3年間を同じ空間で過ごした者同士は、お互いにかけがえのない存在なのだと感じた。

 今は夏休み。しばらくすると2学期が始まり、3年生はいよいよ受験である。3年生は、同じ不安や悩みを抱えながら学校生活を送る。これを乗り越えたとき、さらなる絆で結ばれるのだと思う。

2008年8月13日 (水)

【第50回】夏休みS. Y. (理科)

ある夏休み中の私の一日…。

朝、8時過ぎに学校に着く。すると、中庭からはバトントワリング部、体育館からはバレー部の部員たちの声が聞こえる。職員室に向かい、9時から始まる3年生の夏期補習の準備をする。9時から10時20分まで大学受験を眼前にした3年生に化学の補習授業をする。(私の担当は理科です)

それが終わると今度は12時過ぎに自分のクラスの生徒が数人、
「教室で勉強していってもいいですか?」と聞きに来る。(私自身、1年9組の担任です)
私が「分かったよ」と答えてから、しばらくして
「先生、教室、吹奏楽部が使ってるんですけど…」とまた同じ生徒。
私は「じゃあ、特別教室で勉強しなさい」と伝える。

13時から男子バスケットボール部の練習が始まる。(さらに、私は男子バスケットボール部の顧問です)夏のバスケットボールコートは蒸し暑く、部員たちもこの暑さに負けじと一生懸命、汗と声を出す。地球温暖化といわれる昨今、こまめに水分補給はしているが熱中症にはならないかといつも心配しながら見守っている。

16時くらいに部活動が終わり、自分のクラスの生徒が勉強している教室へ向かう。そこで質問を受け、分からなかったら一緒に考える。(生徒たちの質問はほとんどが理科以外です…)

そして、17時。完全下校時刻を30分オーバーして、生徒たちと慌てるように学校を後にする。これが夏休み期間中の私の日課である。

遊学館には、夏休みであろうとそれぞれの目標を持った生徒たちが毎日出入りしている。
私一人が接しているだけでもこんなにたくさんの生徒が頑張っているのである。県外へ遠征に行っている運動部員、家で一人、夏休みの課題に黙々と取り組んでいる生徒もいるだろう。

遊学館のみんな、頑張れ!

2008年8月 6日 (水)

【第49回】それぞれの夏物語H. J. (英語)

2008年7月24日。

本当に暑い1日でした。

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【石川県で2位のチーム!胸を張ってほしい!】

第90回全国高校野球選手権記念石川大会 決勝。野球に全身全霊を捧げてきた遊学館高校の選手たちは甲子園という夢の舞台への切符をかけて、堂々と戦ってくれました。

延長10回の激闘。
まさに手に汗握る、息をつく間もないほどの攻防でした。初回から先制され、最大6点差まで離される苦しい展開。それでも終盤に遊学館の生徒らしい素晴らしい粘りと執念を見せ、3点差で迎えた最終回にはホームランで同点に追いつくという奇跡的なドラマを見せてくれました。

結果的には、たった1点の大きな壁に阻まれ、涙でにじんでしまう結末となってしまいましたが、選手たちは大きな感動を与えてくれました。賞賛と感謝の気持ちをこめて、大きな拍手を送りたいと思います。

それでも、遊学館高校の夏物語にはまだ続きがあります。試合終了後の夕方、職員室に戻ると1通の封筒が机の上に。

『やっと来た!』

英語検定の結果通知です。私は遊学館高校の英検担当のひとりです。合否通知は、教員でもドキドキワクワクするものです。

結果は、全員合格でした。快挙です!1年生で準2級に合格した生徒を含め、受検してくれたみんなが本当にがんばってくれました。英検という資格を手に入れるためにがんばった夏。これも立派な夏物語です。

ちなみに、今回の英検受検者数は、過去数年間で最大でした。英語検定に興味を持っている、もしくはチャレンジする生徒は年々、確実に増えています。受検者数、合格率、ともに向上させていくのが今後の目標です。

もうひとつ。ここにも夏物語があります。

遊学館高校は 文化部も 負けずに熱い!!!

これはぜひわかってほしいことです。
私は英語部の顧問でもありますが、理科部と合同で夏合宿を行ってきました。地味に思われがちな文化部。実際に地味なんですが、でも熱いです!

ちなみに英語部は毎年100人くらいの観客の前で、英語劇を披露しています。脚本、翻訳、音楽、衣装、背景… すべて自前です。

『自分には無理…』最初はみんなそんな感じです。でも、やっちゃうんです、遊学館の生徒たちは。練習と暗記、大変ではありますが、最後は上手に英語で劇を披露してるんです。すごいと思います。

合宿は英語部と理科部合同でしたが、寝食を共にし、交流を深め、非常に楽しく過ごすことができました。

それぞれに夏を満喫している遊学館高校の生徒たち。思い出は一生残ります。
これからも、いろんな物語を作っていきましょう!!
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【英語部のメンバー。男子生徒がどっか向いちゃってますが(笑)青春の1ページ】

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【英語部と理科部。意外と日光も似合います(笑) また来年も合宿しような!】

2008年7月30日 (水)

【第48回】夏の暑さなんかより、もっと熱い応援!S. J. (地歴・公民)

「7・8・9回で3点ずつ取れば逆転や。」
「もっと応援もりあがろう」

 女子生徒の声でハッと我に返りました。

 7月24日に県立野球場で行われた、高校野球の決勝戦でのことです。
 6回裏、金沢高校に一挙5点を取られ、2対8のスコアになったときには正直、あきらめのムードが周囲に漂いました。そのような時です、女子生徒の声が聞こえたのは。普段、私も部活などで「最後まであきらめるな」ということを言っているくせに、そんな気分になっている自分が恥ずかしくなりました。なによりグランドで戦っている選手は決してあきらめていないはずです。私は立ちあがって、残りの回は守備の時でも座らずに応援し続けることを決心しました。

 スタンドの応援も、野球部員の盛り上げで大きくなり、7回に2点、8回にも2点返したときには、「絶対に逆転できる」という確信がスタンドに広がりました。

 そして9回、あの3ランホームランです。鳥肌が立ちました。3塁側スタンド全体が揺れました。泣いている子もいます。「最後まで決してあきらめない」野球部がそれを体現してくれた瞬間でした。

 結果は逆転サヨナラ負けでした。しかし、ここまで心が震える経験は何年かに一度あるかないかだと思います。

 試合後、多くの保護者から「素晴らしい試合でした。」「遊学館を誇りに思います。」などのお言葉をいただきました。私の友人からも、「おまえ、遊学館の先生やっとるのうらやましいわ。」と言われました。

 野球部のキャプテンは全校登校日にお礼のあいさつとして「あの応援があったからこそ、最後までがんばれることができました。」と述べました。

 受験生の皆さんにも、心から応援してくれる人たちがいると思います。最後まであきらめず自分の目標に向かって頑張ってください。その目標が本校であれば嬉しいです。

 そして、来年の夏には一緒に熱い応援をしましょう!

2008年7月23日 (水)

【第47回】POWER TO MAKE DREAMS COME TRUE牛腸 尋史 (英語)

 今年の春にも3年生420人が卒業していきました。私自身もクラス担任を持っていましたので、とても思い出深い卒業式になりました。今回は、私が担任をした42人の子どもたちではなく、他のクラスのある生徒のことをお話ししたいと思います。

その生徒との出会いは1年生の学年末でした。卒業式も終わって2年生が研修旅行に出かけている間に、英語のピンチヒッターとして教室に行ったことがきっかけでした。授業の途中で初めて話しをした時、「中学校の時から英語が苦手で、全然わからない」と言ってきました。私は、「まだ1年生なんだから、今からでも十分挽回できるよ」と答えたように思います。するとその生徒は「本当に?」と、幾分疑いの眼差しで私に聞き返してきました。

 翌日、私はその生徒に中学の総復習をするための問題集をプレゼントしました。それからその生徒との問題集のやり取りが始まりました。それこそbe動詞の使い方から始まり、新しい文法を説明し、その後で問題を仕上げてくる。1週間に1回か2回はそれを繰り返していたと思います。

正直、「最後まで続くのかな」とも思うこともありましたが、その子は決してあきらめませんでした。「私はできる!」と、魔法の呪文のように、自分自身にそう言い聞かせながら頑張っていました。何があっても英語の勉強だけはやめませんでした。

 2年生の夏にはその問題集を完成し、中学の復習を終えました。その後は、英単語帳を使って語彙力の強化や大学入試用の問題集に挑戦するようになりました。

私以外にも、いろいろな先生に協力してもらいながら2年生では英語検定の3級に合格し、3年生になってからは準2級にも挑戦しました。6月の試験で筆記試験に見事合格!でも、面接試験は残念な結果に…。10月の面接試験に再チャレンジ!私もわが子の合格発表のようにドキドキしながら結果を待っていました。しかし、またしても残念な結果に・・。

それでも、その子はあきらめませんでした。

卒業式を間近に控えた2月のラストチャンスにかけて、3年生がみんな自宅待機している間でも、学校に来て面接練習に取り組んでいました。そして、卒業式を終えた3月のある日、学校に合格を知らせる通知が届きました。

担当の先生から見せていただいた通知は、カタカナで記されたその子の名前と「合格」という文字がタイプされた簡単なものでした。しかし、その子が積み重ねてきた多くの努力を感じるとこができ、どんな名文よりも私を感動させる力がありました。「もっと英語を勉強して、留学もしたい」と、新たな目標を持って、その子は遊学館高校を巣立っていきました。

 私が所属する進路指導部は、生徒それぞれが自分の希望進路に応じ、県内の大学や短大、専門学校などを訪問する「学校見学」や、上級学校の先生方から勉強内容につて話を伺う「進路ガイダンス」など、様々な行事を実施しています。「百聞は一見にしかず」つまり、「見て、知って、実感することが未来を切り開くエネルギーになる」と思います。

人は目標を持つことで、それまでの自分には思いもつかないようなパワーや才能を発揮することができると信じているからです。今春卒業したその生徒ように、自分の未来を切り開くきっかけになって欲しいと願いながら、進路行事を計画しています。