【第796回】「ケニアからの留学生」Y. H. (英語)
今年は1年生の担任となり、新たなる年をスタートさせることができました。また、ケニアからの留学生を受け持つことになり、我がクラスでは楽しみが増えました。15歳の少年がランナーとして、『Japanese Dream』 を叶えるために日本にやって来たのです。言葉も文化も全く違う国に、単身で乗り込むのは相当の勇気と決断がいると思います。本当に頭が下がります。
私は石川県に生まれ、駅伝という競技にあまり馴染みがありませんでしたが、遊学館高校に赴任し、駅伝競走の面白さにはまってしまいました。年末の『全国高等学校駅伝競走大会』や大学生の『箱根駅伝』など、年間の楽しみの1つです。都大路を舞台に繰り広げられる熱い戦い、そこを駆け抜ける生徒たちの姿を応援するのはとてもワクワク、ドキドキする一瞬です。
数年前からケニア人の生徒を迎え入れることにより、さらなる盤石なチーム体制が整い、応援するモチベーションも上がりました。
今回で3人目のケニア人留学生を受け持つことになりましたが、毎回、「どんな生徒が来るのかな。」と楽しみにしています。今年のJ君は、今までの2人とは少し違って、何事にも積極的な姿勢が見られます。インターハイに向けた激励会では、何もアドバイスをしなかったにもかかわらず、自らの意気込みを語り、応援してくれる人たちへの感謝の気持ちを表していました。本当にしっかりしている生徒だと感心しました。
クラスでも、最近は多くの生徒がJ君に話しかける姿を目にします。クラスの一員になっていると感じとても嬉しく思います。学習面においても彼は数学が得意なようで、一生懸命に問題を解いているのですが、言葉の壁もありなかなか正解にたどりつきません。そんな時、クラスの生徒が知っているかぎりの英単語と身振り手振りで教えている姿は本当に微笑ましく「頑張れ」と思います。
J君にとってこれからの日本での生活は、いろいろなことがあると思いますが、自分の夢をあきらめずに最後まで追いかけてほしいと思います。
『成功する才能とは、あきらめずに自分の夢を追いかけ続けることができる能力である。』
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