【第705回】 「時間」星 郁恵 (理科)
石川県に移り住んで、もうすぐ2年が経とうとしています。金沢市に住み始めた時点で、すでにコロナによる自粛規制により、観光客の姿も少なく、金沢駅~香林坊周辺は人通りの少ないイメージでした。後日、他の先生から、本来なら外国人観光客で溢れていると聞き、やはり石川県はみどころの沢山ある観光地である事を再認識しました。
引っ越しと同時期に遊学館高校に勤務することになったので、この学校で過ごす時間も、もうすぐ2年が経とうとしています。自分にとって、今まで4月の分散登校からスタートし、あっという間の2年間でした。みなさんは、高校生になって、過ぎていく時間の進み方が速いと感じますか?人間は、年齢を重ねるにつれ、時間の経つのがどんどん速く感じるそうです。確かに、小学生の頃の夏休みと高校生の夏休みを比較すると、同じ1カ月だとしても、現在の方がとても短く思えるのはなぜでしょう。考えられる理由として、年齢の違いによる時間の感じ方が違うのも理由の1つだと思います。小学生の頃は、行動範囲が限られています。その分世界が狭く、何等かのノルマに追われるような事も少ないので、時間がゆっくり流れています。それに比べて、高校生のみなさんは行動範囲も広くなり、部活や勉強、趣味などに使う時間が奪われ、気がつくと時間に追われる日々を過ごしていませんか?
確かに、今の高校生はやるべき事が多く、それをこなすために多少の犠牲を払っているのも現実だと思います。でも、忙しいからこそ、その中でみいだせる事もあります。
みなさんは、高校を卒業して、さらに行動範囲が広くなり、社会に出て、さらに時間が足りないと思うかもしれません。でも、それは自分の世界が広くなり、柔軟に対応しようと努力している結果であり、決して時間を無駄にしているのではありません。時間が足りないと思う時こそ、自分を大切にし、心に余裕をもって対応できるようにしましょう。