【第445回】 歳をとるということO. M. (国語)
別に威張って言うことではないと思いますが、最近「納豆」が食べられるようになりました。大阪生まれ大阪育ちなので(昔から大阪の人は納豆を食べない傾向にあります。らしい・・)、周りにはほとんど納豆を食べる人がいなかったせいもあって、とにかく納豆は毛嫌いしていました。一度高校生の時にチャレンジして思わず●✕てしまったので、それからというもの「あんな腐ってるものは食べもんやない!!」と公言して何十年かが経ちました。それが去年、突然食べてみようと思い立ち、なんとあっさり食べることができたのです。しかも、美味しいとまで思ってしまったのです。これは、僕にとってまさに「青天の霹靂(へきれき)」【意味】青く晴れ渡った空に突然激しい雷鳴が起こることから、予期しない突発的な事件が起こることをいう。 そして、まるで神の啓示のごとく思える体験でした。
そうなんです!!歳をとると、初体験なことが実は増えるのです。たとえば、今まで着たこともなかった赤やオレンジの服を着ることができたり、絶対に知り合えないと思っていた種類の人と友達になれたり(例えばミュージシャンやDJや陶芸家と言われる人達)。あまり聞いたことのなかったイタリアやアルゼンチンのジャズのCDを山のように聞いてみたり。ノンストップで10キロ走れるようになったり。それから、猫を飼うということにどっぷりとはまってみたり。
高齢化社会が問題になり、歳をとることがまるで「悪事」のように世間では言われていますが、歳をとることは悪いことばっかりじゃないんですね、実は。もちろん身体のあちこちが痛くなってきたり、ちょっと夜更かしすると翌日にとんでもなく響いたりしますけど・・・
というわけで、若い若い、超若い高校生の皆さん。オヤジやおばさんをなめてはいけませんよ。オヤジやおばさん達はみんな歳をとってからできるようになった初体験に心を躍らせ、陰でこっそり牙を爪を磨いて「来たるべき超高齢化社会」に備えているんですよ。
やばいよ~気をつけてね・・・
我が家のネコ