【第436回】 遊学館の特進コース渡辺 祐徳 (英語)
遊学館の教員として教壇に立ってから,そのすべての期間を特進コースの生徒たちと過ごしてきた。
今年も私は特進コース3年生の担任である。
クラス全員が国公立大学や有名私大など,それぞれの進学目標に向けて,毎日励んでいる。
しかし時々思うことがある。遊学館の特進コースについて,どれだけ知られているのだろうか。
コマーシャル等では,当校の取り組みを伝えきれていないのではないだろうか。
たくさんの中学生の皆さんが,特進コースで学ぶことを目標に,当校を選んでいただきたい。
そう願いながら今回のブログでは,遊学館の特進の様子をお伝えしようと思う。
特進コースは,各学年1クラスのみの,いわゆる「少数精鋭」の学級だ。
人数が少ないために,外からはあまり目立たないのかもしれない。
最初から1クラスに限定しているわけではないので,
高い進学希望の生徒が増えれば,何クラスできてもかまわないと思う。
特進の1日は,朝学習から始まる。
月曜から金曜まで,英語または数学の課題に取り組んでいる。
私は英語担当だが,プリントと音声素材を用意し,速読とリスニングの練習を行っている。
朝の10分間という短い時間だが,毎日続けることで確実に効果が現れている。
英語が苦手な生徒が多かったが,6月の全国模試では,平均の成績が数学にほぼ並んだ。
英検2級や準2級に合格する生徒も増えた。
月,火,木,金の4日間は,7限まで授業がある。
3年生だから,言うまでもなくすべての授業が大学入試に対応したものだ。
生徒は,授業の徹底理解のため,予習をして授業に臨み,集中して授業を受け,
その日のうちに復習をすることを心がけている。
野球やサッカー,剣道,バレーボール,吹奏楽といった部活動をしている生徒もいる。
全国や県レベルの優勝と,志望校合格の両方を果たそうと,頑張っている。
強い意志と,継続力,そして計画性や時間の管理が必要だ。
しかし,やり遂げることが自分の目標に近づくことなのだ。
クラスメートががんばれるよう,声をかけている場面を時々見る。
担任の私や,教科の先生方も応援している。
クラスメートたちは仲がよく,教室の雰囲気は和やかだ。
体育祭などの学校行事ではみんな楽しそうだ。
授業が終われば,次は補習の時間だ。
生徒は学習に関しては気が抜けない。
特進は部活動に例えてみれば,勉強部であると言える
朝学習から補習終了までずっと活動が続く。
その後の自主学習は,自主練と言える。
担任である私は,勉強部の監督かな?
彼らの進路志望や成績の分析,授業やプリントの準備,補習の計画,添削,
学習手帳のチェックなど,ほとんどおしゃべりしたり,休んでいる暇はない。
彼らが進路目標を実現して,目を輝かせて卒業できるように。
そして自分が達成したことが,その後の人生において大きな自信となるように。
毎日そう願いながら,彼らの背中を押しているつもりである。
時の経つのは本当に早いもので,私は企業や他校での勤務を経て遊学館に来たせいもあり,
いつの間にかもう定年後の生き方を考える歳になった。
だが,退職するまでのんびりと過ごしたり,特進の取り組みを緩めるつもりはない。
まだまだ老けるには早い!(笑)
以前勤務していた学校では,2年連続して東大合格者を輩出することができた。
おそらく県内私立高校では,初の快挙だったのではないだろうか。
遊学館特進においても,それに負けないほどの成果を挙げたいと思っている。
もちろん,学校のため,自分のためというより,
生徒一人ひとりの夢を応援する過程において得られる結果だ。
今年はかつて担任をしていた生徒が3人,教育実習生として訪れ,
母校の後輩たちを前に,ぎこちないながらも,努力している姿を見せてくれた。
数年後には,今のクラスの生徒たちの成長ぶりを見るのが楽しみである。