【第394回】 活躍K. M. (国語)
朝晩涼しくなりました。今年度も半ばです。今年も遊学館高校の生徒はめざましい活躍を続けています。在籍する者としては、学校からの報告や新聞・テレビなどで流れるそれを見聞するたびに誇らしく思います。
活躍というわけではありませんが、今回は私に起こった些事を述べたいと思います。私はしばしば健康診断(血液検査をしてくれます)感覚で献血に行くのですが、ある日いつものようにのほほんと血液センターへ出かけたときのことです。その日は土曜日で仕事休みの献血者で混み合い、しばらく待つことになりました。そこには十分に雑誌や漫画があるのですが、この日は待つ人が多いためか見たいものは借りられてしまってなく、私はしかたなく(といっては失礼ですが)血液センターが出す情報誌を眺め始めました。パラパラとめくるうち、一枚の写真が目に留まりました。そこには遊学館高校の制服姿の男子五、六人が、初めての献血とのことで堂々たる姿で写っていました。懐かしい、かつての教え子たちでした。思いがけない発見でしたが、思い返せば授業でも積極的に参加していた生徒だったので行動そのものに驚きはありませんでした。しかしながら、やはり誇らしさが湧き上がりました。
そして別の日、昨年オープンした「かなざわはこまち」の献血ルームへ行ったときのことです。そこは以前学校の近くにあった献血ルームが移転したものです。移転前は近いにもかかわらず立ち寄ったことがなかったのですが、「はこまち」の新しさに惹かれて行ったところ、献血ルームの職員が私の登録情報を見るや「遊学館ですか!?ここに移転しても生徒さんは変わりなく寄ってくれるんです。ありがとうございます。」と笑顔で感謝してくれました。職員に遊学のことを話されることはありますが、それはやはりメディアからの情報でして、このときのようなことは初めてでした。いつも以上に喜ばしい気持ちになりました。
学校やメディアから伝わる生徒の活躍の情報も良いですが、人から直接知ったり、思いがけないところから得られたりする些細なうれしい情報も良いものです。かえってそちらのほうがいつまでもじんわりと暖かく心に残るものだったりします(私のように)。もちろん人の活躍に大きいも小さいもありません。さまざまなところで活躍する遊学生。その様子をもっと見たい聞きたい知りたい、そしてもっと伝わればよいのにと思った二つの出来事でした。