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2024年3月21日 (木)

【第827回】「この上もない楽しみだ」S. T. (数学)

私には2人娘がいまして、その娘が2人とも1月末からミニバスを始めました。
即、子どもとお揃いのバッシュを買い、一緒に履いて喜んでいます。
初めて一月程なのでまだまだ2人とも下手くそですが、一生懸命練習しています。
ドリブルをつけなかったのができるようになり、レイアップできなかったのが打てるようになり、練習試合で上級生相手にシュートを決めるなど、日に日に成長を見せて驚かせてくれます。

このブログのタイトルとした~この上もない楽しみだ~ですが、漫画『SLAM DUNK』にて湘北高校がインターハイ出場を決めた際に、素人なので一人居残り練習をさせられる桜木花道の
「この天才もIH間近でヒマじゃねぇ
 オヤジの道楽につきあってるワケにはいかないんだよ」
この一言に対して桜木のシュート練習を見守りながら、日々成長するその姿を眺める安西先生の思ったことが
「道楽か…そーかもしれんね」
「日一日と…成長が はっきり見てとれる」
「この上もない楽しみだ」
です。

まさにその心境。この上もない楽しみ。

この仕事は人の成長が見てとれます。
遊学館で何か一つでもいいので惜しむことなく熱量を注ぎ、私の道楽に付き合ってもらえればなと思います。

2022年10月20日 (木)

【第752回】「知之者不如好之者、好之者不如楽之者」S. T. (数学)

「僕はラガーマンではないし、国語の教員でもない」
私は、身長185㎝、体重80kgです。プロ野球で同じ体型の選手は野球に全く詳しくないので、分かりません。ラグビー部でした?と聞かれた事も特にありません。国語も教えていません。
ただ、小藤先生のブログのタイトルが気に入り過ぎたので、真似させて頂きました。

さて、タイトルの「知之者不如好之者、好之者不如楽之者」は「これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」と読み、孔子の格言だそうです。
超簡単に言うと「楽しんでる奴が最強」ということ。

最近、私が特に学校生活や授業で大事にしていることが、この「楽しむ」であり、それなりに多くの生徒が楽しそうに問題を解いて提出してくれていると思う。
正直数学の問題は公式というヒントを使って解く謎解き程度に考えて臨んでもらえばいい。
最初は分からない難しく見える問題でも、友達と楽しくいろんな意見を出して協力して解ければ、「あのときこうやって解いたな」とエピソード記憶として残り、後々のテストでも良い結果が出ているようにみえる。
分からないことを一人で悶々と考え、結局答えが出ずに椅子に座って授業を耐えるだけの一時間。そして、つまらなかった苦痛だったと感じれば記憶にも残らず成績も伸びないだろう。
やはり楽しむことが大事。
そして、自分から楽しめる環境を作っていくことが重要。
普通にしていたらつまらないかもしれない数学でも積極的に友達と教えあいながら解いていって欲しい。

ということで、とにかくルールを守って楽しくなるように学校生活を送ってください。

2021年4月 8日 (木)

【第675回】 「難しいを過去形に」S. T. (数学)

 数学の授業で新しい単元や分野を扱うと「難しい」「意味分からん」といった声が上がる。
今まで扱ったことのない数式や概念なのだから当然と言えば当然だろう。
 しかし、小学校2年生で習った九九でさえ最初は「難しい」「意味不明」なものだったのではないか。

 最初は、その「難しい」九九を毎日家に帰って暗唱を繰り返すことによって「簡単」なものに変えていったのではないだろうか。それ以外にも今では簡単に計算することができるであろう3桁の掛け算や、足し算における繰り上げ、引き算の借り受けなどそのすべてが当初は難しかったはずである。
 では何故、九九や、それらよりも難しい高校数学を家で勉強しないのか。
高校数学は難しい。だからこそ九九よりも勉強しなければ決して習得することはできない。

 ただ逆を言えば、難しい九九を簡単なものにすることができたのだから、努力さえすれば高校数学も「難しかった」と過去形にすることができるはずである。

 数学以外も同じだろう。

 簡単なことだけやっていてもそこに成長は無いし感動も無く、いずれ飽きるだろう。高校で難しい事に積極的に挑戦し、簡単な解法を見つけ出して欲しいと思う。

2019年11月21日 (木)

【第604回】 明るく楽しい校風S. T. (数学)

 遊学館の体験入学改め、オープンスクールに参加したことのある生徒は終わり際のアンケートで、「遊学館にどのような印象をもっていますか?」という質問に回答したはずです。
 毎年、その中で最も多い回答が「明るく楽しい校風」です。

 では、「楽しい」とは一体どういう状態なのでしょうか。他人から与えられるものなのでしょうか。
 中にはそういうものもあるでしょうが、やはり本当に楽しいという状態は自分から求めていかない限りやって来ない気がします。
 私がここ遊学館に赴任した際、新任式で当時の全校生徒に「“楽”をしていては“楽しい”ことはできない」と言った覚えがあります。その考えは今も変わっていません。
 「できない」を「できた」に、「できた」を「できる」に一つ一つ改善して求めていくことで本当に「楽しい」状態は生まれてくると私は思います。
 それを成し遂げるには、これから自分のやろうとすることに向き合って努力するしかない。
 だから楽をしていては楽しくならない。

 私は常にこのブログで「失敗から学ぶ」ということを言い続けています。
 私自身、沢山の失敗をしてきています。多分これからも失敗は起きるでしょう。
 しかし、その失敗に嫌でも向き合ってみると上手くいくことが多いです。
 上手くいけば当然ながら楽しくなる。
 「失敗」や「できない」は克服することで「楽しい」に繋がるスタート地点になるのではないでしょうか。

 余談ですが、私はこの夏にけん玉を始めました。
  Instagramで#kendamaで検索すると85万件以上の投稿があり、そのほとんどが海外からの投稿で、現在世界的に楽しまれています。
 日本の伝統的な木のおもちゃが海外に普及し、新たな可能性を携えて日本に戻ってきたと言えるでしょう。
 投げる、紐を用いて回す、玉を上から突き刺すなどダイナミックなトリックの数々に私は惹かれ、時間のある際に練習しています。
 始めて4ヶ月程経ち、ある程度上達してきましたが、まだまだ多くのトリックは決めることができません。
 しかし、「できない」と向き合って「できた」にするための努力は非常に楽しい。
 そして、「できた」ときの達成感、更に「できる」高揚感と優越感。
 すべて向き合って努力したから得られる自分だけのものです。
 これは勉強でもスポーツでも全てに当てはまることだと思います。
 やれば、やった分だけ楽しくなる。楽して傍観しているだけでは決して楽しいものはうまれない。

 皆さんには「できない」や「失敗」と真正面から向かい合って「明るく楽しい校風」をイメージだけでなく、自ら求め、動いて、心底そう思える高校にして欲しいなと思います。
 私もそれをできる限りサポートしていきたいと思います。

 最後に、けん玉やりたくなった人は声かけてください。貸し出し用もあるので一緒にやりましょう。

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2018年6月28日 (木)

【第535回】 失敗から学ぶS. T. (数学)

今年のNBA final が終わり、レブロン・ジェームスの超人的活躍も空しく、GSWが優勝しました。
個人的にデュラントが加入してしまったGSWは支持できないので、非常に残念です。

そしてこの時季になると、教員ブログの順番が回ってくる気がします。

さて、最近ではいろいろな炎上事件がニュースで取り上げられています。
その大半が事件発覚後の当事者の対応によって大事になっているように私は感じます。
明らかに非があるにも関わらず開き直った態度をとるが故に炎上する。

どこかでよく見る構図だと思えば…。

最近遊学館で指導を受けている生徒の大半がこの内容ではないでしょうか。
課題の提出が遅れたり、休み時間に携帯電話を使ったり、掃除をサボったり…
注意されて当然の行動にもかかわらず、注意されれば言い訳をしてさらに注意される。

人間、誰しも失敗する。
ただ、失敗を受け入れて、反省することで次に進むことができると私は考えます。
何故、失敗したのか、どこが悪かったか分からないままでは決して成長したとは言えない。

勉強も、スポーツも同じことが言えると思います。
出来なかったことを出来るようにすれば活躍のチャンスが増える。
苦手な科目を減らせば目指せる大学が増える。

自己を律した上で、楽しい学校生活を送って下さい。

2017年2月 2日 (木)

【第463回】 Pound the RockS. T. (数学)

昨年の話だが、NBAで私の敬愛するスーパースター、コービー・ブライアントが引退した。
コービーは1996-2016までロサンゼルス レイカーズに在籍し、
優勝5回、シーズンMVP 1回、ファイナルMVP 2回、得点王2回、オールスター選出18回、1試合81点など、数々の偉業を達成した。
某動画サイトには数多く彼のプレイがアップロードされており、自身のプレイの参考にしようと何度も見返しているが、凄まじい動きのためなかなか再現できないものがほとんどである。

そんなコービーでも、1997年のウェスタンカンファレンス準決勝で終盤にエアボールを連発し、多くの人間から批判されたそうだ。
引退前に彼は「当時は本当に惨めだったが、あの経験が僕の土台を作った。若いうちは、目の前にある苦しい状況が、後にどういった形で見返りとなるか分からないものだ。でも、それを自分のモチベーションとして使った結果が今の僕だ。だから、今ではいい思い出として振り返ることができる」と、語ったのをあるコラムで読んだ。

同じく、NBAのチームにサンアントニオ・スパーズというチームがある。
スパーズの練習施設の入り口には「岩とハンマー」のディスプレイが飾られているそうだ。
これは、ジェイコブ・リースというジャーナリストの
「何もかもうまくいかないとき、ある石切り職人が岩をハンマーで叩いていた時のことを思い返すものだ。彼が100回叩けども岩にヒビは入らなかった。それがどうだ、101回目の一撃が遂に岩を真っ二つにしてしまう。その時私は思うのだ、あれはそれまでの積み重ねがあったからこそ起こりえたことで、あの101回目の一撃だけが特別なものではなかったのだと。」
という引用文からコーチが作ったそうだ。

学校生活は様々なことで失敗してしまうことがあるだろう。
失敗したときこそ、どうするのか、今後にどう活かすのかを考えて欲しい。
そして毎日、自身の能力向上のためにやるべきことを考え、実行して欲しい。
それを続けていけば、いつか大きな岩を割ることができるのではないだろうか。

2015年9月24日 (木)

【第395回】 OVERCOMES. T. (数学)

先日、私は3対3で行うバスケットボールの大会「SOMECITY KANAZAWA WHO’S GOT GAME」に出場しました。
内容としては、互いに譲らぬ展開が続き、残り15秒で2点を追う状態、チームとしての攻撃オプションは3ポイントでの逆転。
結果として、そのプレーはロストボールという形で終わってしまいました。
結果25-27での惜敗。
そして、対戦相手が優勝して、本戦出場を果たしていました。
この悔しい思いを糧に鍛えなおして、また来年リベンジしようと思います。
興味のある人は、某動画サイトで検索してみてください。

270924_2 WHO‘S GOT GAME会場にて

バスケでもそうですが、失敗や敗北から学ぶことは多いと思います。
「次はこうしよう」、「あのミスは絶対にしないようにしよう」とか。
私は授業で数学を教えていますが、勉強でもこの失敗から学ぶということをもっと大事にして欲しい。
答えを確認して、赤で書き直しているだけでは絶対に成長しない。
何故間違えたのか、何処で間違えたのか分析して欲しい。
そして失敗を乗り越え、臆せず色々な問題にチャレンジして欲しいなと思います。

2014年5月 8日 (木)

【第326回】 TalentS. T. (数学)

今年、遊学館高校で働き始めて、4年目になりました。
私は部活動をもっていないため、主に受験指導で放課後、生徒の目標と関わっています。
この遊学館には才能ある生徒が数多くいます。
センスがいいな、そこまでできるのか、と感嘆することが多々あります。
しかし、それらの人間が望む目標を達成したのかというと、私は何とも言えません。
では、目標を達成するために一番必要な才能とは一体何なのでしょうか。
私は「努力する才能」だと思います。
自分の可能性を信じて、努力し続ける人間が最終的に自分の望む結末を得ています。
この文を読んで、少しでも努力しようと思った人がいるのなら、アーヴィン・“マジック”ジョンソンの言葉を贈ります。

『君には無理だよ』という人の言うことを、聞いてはいけない
もし、自分でなにかを成し遂げたかったら
出来なかった時に他人のせいにしないで
自分のせいにしなさい
多くの人が、僕にも君にも「無理だよ」と言った
彼らは、君に成功してほしくないんだ
なぜなら、彼らは成功出来なかったから
途中で諦めてしまったから
だから、君にもその夢を諦めてほしいんだ
不幸なひとは、不幸な人を友達にしたいんだ
決して諦めては駄目だ
自分のまわりをエネルギーであふれ
しっかりした考え方を、持っている人でかためなさい
自分のまわりを野心であふれ
プラス思考の人でかためなさい
近くに誰か憧れる人がいたら
その人に、アドバイスを求めなさい
その人に、アドバイスを求めなさい
君の人生を、考えることが出来るのは君だけだ
君の夢がなんであれ、それに向かっていくんだ
何故なら、君は幸せになる為に生まれてきたんだ
何故なら、君は幸せになる為に生まれてきたんだ・・・

今年、私は2年生の担任になりました。
センスのある奴が沢山います。
自分のセンスを活かすか、殺すか、自分次第です。
活かしたいと思う人の手伝いをするのが私の仕事です。
私はまだまだ、君たちの成長する可能性を信じています。

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2013年1月10日 (木)

【第262回】 Earned, Not GivenS. T. (数学)

新年あけましておめでとうございます。

早速ですが、私の好きなNBAの話をさせて頂きます。

昨シーズン、マイアミ・ヒートというチームが優勝した。
そのチームにはエースのレブロン・ジェイムスがいるわけだが、多くの人がレブロン・ジェイムスは優勝できないだろうと批判した。試合を決める能力がない、鍵となる局面でチームを牽引できないなど、その批判は止むことがなかったわけだが、彼は自身の能力でそれら全てを覆した。
絶対に負けられないボストン・セルティックスとのイースタン・カンファレンスファイナル第6戦では45得点を記録し、オクラホマシティ・サンダーとのファイナル第4戦では、片足をひきずりながらも3Pを決めてみせ、チームの勝利に大きく貢献した。
彼は自分の力を再度証明し、自らの力でキャリア初優勝を飾った。レギュラーシーズンMVP、ファイナルMVPを獲得し、シーズン後にはチームUSAとしてロンドン五輪にも参加。金メダル獲得という目的を果たした。
そんな彼のモットーは「Earned, Not Given」であり、意味は「与えられたのではなく、勝ち取った」である。

これを読んでいる生徒らもきっと夢や目標をもっているはずだが、それに向けて弛まぬ努力を続けているだろうか。
遊学館に来て2年目になる。多くの生徒が将来こういった職業に就きたい、こうなりたいといった夢や目標を語ってくれるが、大半がそれに対して具体的な方法や手段を用意していないように感じられる。中には相当ストイックに努力している者もいるが。

夢や目標は決して人が与えてくれるものではなく、自ら動かなければ決して成し得ない。
目標があるのであればそれに対して努力を惜しむな。
目標がなければ周りにいる、自分の尊敬できる人や憧れる人を探し、そうなれる様努力するといい。
目標があれば人は変われるし、どこまでも強くなれると私は信じている。

高校が人生で一番将来の目標に向けて努力のできる場所であり、だからこそ私はそれを手伝える高校の教師になった。
しかし、私は手伝うことはできるが、決してそれぞれの望む将来を与えることはできない。なぜなら、戦うのは私ではなく君ら自身であるから。

今後、多くの生徒が努力を惜しまず戦い続け、自ら望む将来を勝ち取ってくれることを期待している。

2011年9月 1日 (木)

【第197回】 「Link」S. T. (数学)

8月も後半に入り、夏休みももうすぐ終わりですね。夏季課題は終わったでしょうか。

8月18日~20日の間、特進の勉強合宿があり、そこで「なんで数学の先生になろうと思ったのか」と聞かれました。

高校入学当時、私は決して数学が得意な人間ではありませんでした。
どちらかというと英語や国語の方が得意で文系寄りの成績だった気がします。
そんな人間が何故数学の教師なったんでしょうか。

答えは単純です、数学の担任の先生が人間的に凄くカッコよかったんですね。
この人に教えられる数学ならやってもいいかなと生意気にも思ったわけです。
そして、その先生から数学を教わっているうちに「この先生みたいになりてぇなぁ」と高校生の笹倉少年は思ったわけです。
そして高校での生活が好きだった。
じゃあ高校で数学の教師になればいい。
そんな簡単な理由が「数学の教師」になろうというきっかけでした。
その単純で簡単なきっかけが今の自分に繋がったわけです。


長いようで短い3年間の高校生活の中で自分の進路を決めなくちゃいけないというのは非常に大変だと思いますが、日常の中で自分が興味を感じたこと、やりたいと思ったことを大事にしてください。それらが将来の自分に繋がるかもしれません。
そして私はその何かを見つける手助けができたらいいなと思います。

とにかく、生徒と共に楽しく高校生活を創っていきたいと思っていますので、どんな事でも気軽に話しかけてもらえればと思います。