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2011年11月24日 (木)

【第209回】 ピグマリオン効果について

 簡単に言えば、「お前はいい子だ」と言い続ければいい子になり、「お前は悪い子だ」と言い続ければ悪い子になる、という説のことです。

 ハーバード大学の有名な博士とその弟子たちが、ある学校で数ヶ月にわたって子供たちを診察しました。そして、1枚のリストを学校に渡しました。そのリストには、診察の結果判明した【将来学力を大きく伸ばすに違いない子供たち】の名前がありました。

 しかしその中にはどう考えても学力的に難しい子もたくさん入っていたので、学校の先生たちは首をかしげながらも、一流博士の言葉を信じて子どもたちに接していきました。そして1年後、学力テストが行われると、リストに載っていた子供たちは全員、例外なく学力が著しく向上していたのです。

 学校の先生たちは非常に驚き、博士の素晴らしい眼力と診察の奥深さに、畏敬の念を持ってそのことを報告したのです。ところがです。実は、そのリストはでたらめで、適当に名前を並べただけのものだったと知らされたのです。

 この子達の学力を向上させたもの、それは間違いなくその子を見続ける他人の目だったと言っていいでしょう。1年間教師たちはこの子達を「才能のある優秀な子」として見てきたわけです。ただそういう目で見ただけで学力が向上したのですから、驚きです。

 私は時々このことを思い出すたびに、これが逆に「学力が落ちる子」だったらどうなっていただろうと考え、そして実際私は生徒や息子にどちらの態度で接しているか、振り返って恐ろしくなるのです。

 「叱るよりほめよ」「信じないより信じるほうがいい」等の考え方はよく言われます。
しかし、わかっちゃいるけどついつい…というのが人間というもの。時々はピグマリオン効果を意識して、学校でも家でも指導していきたいものです。

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