【第729回】「姿勢」A. K. (保健体育)
女子卓球部の生徒を指導する際、「姿勢を良くしなさい!」と言うことがあります。
このように発言するようになったのは、トロント大学心理学教授のジョーダン・ピーターソンの話を聞いてからです。この話は、姿勢を良くするだけで自分に自信が持てる!という話なので一見信じがたいかもしれないませんが、実は脳科学が関係している科学的にも信憑性が高いものと言われています。
ジョーダン・ピーターソンは、ロブスターの例を挙げることで「姿勢を良くするだけで自分に自信が持てる!」ことを以下のように説明しています。
ロブスターの世界には、「勝ち組ロブスター」と「負け組ロブスター」が存在している。前者は戦いに勝つことで強さを誇示し多くのメスと交配し、より安全で餌が多い場所に住むことができる。後者は全くの反対。全然モテないだけではなく、危険な場所に住むしかなくなり辛いロブスター生活を送る羽目になる。
そして、これら勝ち組と負け組の違いはたった一つだけ、それが、セロトニンの分泌量。
セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神を安定させストレスを軽減させる働きがある重要な物質である。セロトニンが多い生物は、いかに困難に対して立ち向かうか!と前向きに捉えることができ、セロトニンが少ない生物は、何か悪いことが起きるんじゃないか?とビクビクしてしまいストレスにさらされた状態に陥ってしまう。さらにここで重要なのが、勝つとセロトニンが増える。負けるとセロトニンが減る。ということ。
つまり、このようなサイクルになってしまう。
戦いに負けたロブスターのセロトニンは減る。
↓
それによって自信を失う。
↓
そのせいで次の戦いから逃げてしまう。
↓
そしてまたセロトニンが減る。
こんな最悪のサイクルに陥ってしまう。 勝ち組はこの逆である。
これは人間も全く同じ。人間とロブスターの脳神経の仕組みは非常に似ており、この最悪のサイクルは人間にも頻繁に起きてしまう。つまり、人間も負けるほどセロトニンは減り続け、最終的に負けることになれてしまい、そのようなマインドがつくられるようになる。では、どのようにすればセロトニンを増やすことができるのか?
その簡単な方法が、姿勢を変えること。なのである。
とジョーダン・ピーターソンは言っています。
皆さんもやってみてください。姿勢が良くなれば、自分の人生が変わるかもしれませんよ!