【第63回】雁(がん)の群れの秘密向江 大輔 (地歴・公民)
雁という鳥を知っていますか?
雁の大きさは、鴨(かも)より大きく白鳥(はくちょう)よりも小さく
現在では、日本で急速な減少から保護鳥の対象となり北海道の宮島沼や
宮城県の伊豆沼などに渡り鳥として飛来するそうです。
その雁たちは“群れ”をなして飛んでいくのですが、
なんと雁たちは、その“群れ”をなすことによって
一羽で飛ぶよりも、7割も遠くまで飛んでいけるんだそうです。
前の雁が飛び立つと、後ろの雁のために上昇気流を
作り出し、後ろの雁たちが楽に飛ぶことができます。
その群れから外れそうになっても、一羽で飛ぶと抵抗が大きく体力が
すぐに消耗してしまうので、すぐに群れに戻ってきます。
後ろの雁は、ガーガー鳴いて前の雁を励まし、
先頭の雁は、疲れると最後尾に回って別の雁と交代します。
群れの一羽が、ケガや病気で脱落すると二羽の雁が
その一羽を助けるために付き添って地上に降りてきます。
この二羽は、脱落した雁が回復するか死ぬまで一緒にいて
その後の新しい群れに加わるか、独自の群れを作って、
元の群れに追いついていきます。
…すごいね。雁って。
仲間同士“助け合って”飛ぶことによって“大きな力”
を作り出し、一羽では考えられないくらい遠くまで
飛ぶことができるんです。
人間と同じで、
同じ志を持ち、同じ目標に向かって一緒に進む人が
いると、“信じられない”くらいの“パワー”を発揮
することができるんです。
“1+1”が“5”にも“10”にもなるんです。
雁って『チーム一雁(丸)』(笑)の大切さを知っているんですね。
そして、この雁の群れは、ある型の編隊を組んで飛ぶんですが、
その編隊とは
(ここからは、まず深呼吸をして、すこ~しずつ、ゆ~っくり下に進んでください)
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その編隊とは…
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なんと、『V字型編隊』だそうです。
しかも勝利の『V』ですよ。
雁って、『チーム一丸』が勝利の『V』に
つながることも知っているんですね。
というわけで、遊学館の生徒諸君、雁を見習って勝利の『V』をつかもう!!
(ちなみに、女子駅伝競走部は11月2日に行われた全国高等学校駅伝競走
石川県予選で『V』をつかみました。おめでとう!!)