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2019年10月31日 (木)

【第601回】受験の神様牛腸 尋史 (英語)

 秋も深まり、受験生にとってはセンター試験に向けた受験勉強に拍車を掛ける時期になりました。高校生にとって、大学受験は人生最大の試練だと言えるかもしれません。高校受験も大きな試練だったかもしれませんが、大学受験は高校受験よりも多くの科目を、どこまでやっても終わりのないような範囲で勉強しなければなりません。見えない目的地に向かって、果てしない荒野を進んでいるような気持の人もいるでしょう。きっと今は、不安な気持ちに押しつぶされそうになっているかもしれませんが、負けずに頑張りましょう。
 3月になって受験を終えてみると、私の予想を超えた結果を残す生徒が毎年います。そんな生徒は、決して運がよかっただけではありません。全員に共通していることは、「最後まで諦めずに勉強し続けた」ということです。これは間違いなく本当です。
 神様というのは、人や地域によって様々でしょう。そして、信じる人もいれば信じていない人もいるでしょう。でも、受験の神様はきっといます。最後まで諦めずに頑張った人を見守ってくれているのです。これから厳しい冬を迎えます。でも、その後には暖かな春がみんなを待ってくれています。受験生、頑張れ!!

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2019年10月24日 (木)

【第600回】「何も始まらない」五嶋 祐佳 (地歴公民)

「私があなたたちにしてあげられることはなんだろう?」
と考えさせられる場面がよくあります。クラスでも授業でも生徒会でも・・・。
どれだけ考えても出てくる答えは、“あなたたちをサポートする”しかありません。

例えば、「テストで良い結果を残したい」と言われたとしましょう。
先生である私ができることはなんですか?そうです。教えることです。
教えるというサポートであって、実際のテストで問題を解いてあげることではありません。
では、考えてみてください。「テストで良い結果を残したい」と言うあなたはなにをしますか?
努力 ですね。自分の思い通りにするために、努力しなくてはいけません。

具体的に、授業でノートの取り方を工夫する、質問を積極的にする、勉強時間を確保するなど・・・。
行動 で示さないといけませんね。ただ、口で言っているだけでは何も始まりません。

私も行動で示さないと何も始まりません。
サポートという形で、あなたたちにアプローチしないと何も始まりません。
私の発言で、あなたたちの考えの中に少しでも入ることができれば、何か変わるかも。
なんていう期待を持ちながら、お話しているのですよ?
自分の周りで話をしてくれる人が何を伝えたいのかを考えて聞いてもいいかもしれないね。

さて、生徒会が掲げた「変化」というスローガンがありますね!
それも同じです。努力を行動で示さないと変わることなんてできませんから。
変わらなきゃ何も始まりません。
先生もみんなに負けないように、より成長していきますよ!

最後に私の好きな言葉を載せておきます。
"Nothing is impossible, the word itself says 'I'm possible'!"
                 - Audrey Hepburn

2019年10月17日 (木)

【第599回】ゲームはスポーツの時代 小坂 英洋 (情報)

 「e(イー)スポーツ」という言葉は、馴染みではないが、どこかで聞いたことがある、という方は多いのではないだろうか。
 広辞苑(第7版)には、まだこの言葉の掲載はないようだが、ウィキペディアにはこうある。

 エレクトロニック・スポーツ(英: electronic sports)は、コンピュータゲーム(ビデオゲーム)をスポーツ・競技として捉える際の名称である。「eSports」、「e-Sports」、「eスポーツ」、「イースポーツ」、「電子競技(でんしきょうぎ)」、「電競(でんきょう)」等と省略した形で主に使われる。

ウィキペディアより

 しょせんゲーム、と思うことなかれ。ゲームは現在、立派な競技(スポーツ)として経済的にも大きな市場を占めているのである。
 2019年7月~8月にかけて、世界中で注目を集めるeスポーツの世界大会が開催された。ゲームタイトルは「フォートナイト」、世界で最もプレイ人口が多いゲームの一つだ。この大会では、高額の賞金も注目された。1位は300万ドル(約3億2600万円)、決勝リーグに出場するだけでも5万ドル(約540万円)だという。

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 遊学館高等学校に、新しい生徒の活動が生まれた。「eスポーツ」である。ゲームを快適にプレイできるパソコン(ゲームPC)を5台導入し、ゲームをするだけではなく、技術を磨き、分析し、チームワークを育てるとともに「大会に出場し、勝利する」ことを目標にする活動である。顧問は私、小坂が務める。かくいう私も、高校時代にはゲームセンターに通い、とあるゲームで得点ランキング全国1位を獲得したことがある。昔と今とでは、ランキングの集計方法も異なるが、全国1位を獲ることができた時の満足感はとても大きかった記憶がある。
 活動は週4回、放課後2時間程度、メンバー内やインターネット上で対戦などを行い、感想や次回の目標設定などを行っている。たかがゲームとあなどるなかれ、インターネットの向こう側にはとてつもない強豪が数多くいる。
 11月には、高校生のeスポーツ大会「全国高校eスポーツ選手権(リーグ・オブ・レジェンド部門)」に2チームが参加する。この参加を通して、ゲームに本気で挑み、喜びや悔しさを味わう中で生徒が成長していくことを望んでいる。
 たかがゲーム、されどゲーム。ゲームばっかりしてちっとも勉強しない。と嘆きのご父兄がいらっしゃるのなら、この活動のように、ゲームを通してチャレンジすることの大切さ、努力の大事さを身につけるのはいかがだろうか。

2019年10月10日 (木)

【第598回】 「家族」窪 泉 (保健体育)

 今年度は、2年生の保健の授業を担当しています。その授業の中で、「家族計画と人工妊娠中絶」という単元があり、担当する3クラスにアンケート※)を実施しました。

◎この中で、家族だと思うものに丸をつけてください。いくつでも構いません。

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 3クラス分のアンケート結果(投票数)は以下の通りです。

  ②・・・91票 ⑦・・・88票 ①・・・82票 ⑧・・・75票 ④・・・41票
  ⑤・・・35票 ⑨・・・32票 ⑥・・・31票 ③・・・7票

 ②が最も多く、⑦、①、⑧が続きます。さらに、「家族の定義」について質問すると、最も多い記述が「血のつながりがあること」でした。他にも、「同じ家に住んでいる」や「自分が家族と思えば家族」などの記述が見られました。この絵や文章は、実際の血縁関係にはほぼ触れてはいないものの、生徒たちが考える家族の在り方というものが少し見えました。

 生徒たちには、それぞれに家族のカタチがあり、今の家族のカタチに満足している人もいればそうでない人もいるかもしれません。
 しかし、生徒たちはこれから自分で家族を作っていくことができます。異性と結婚する人もいるでしょうし、同性のパートナーを見つける人もいるかもしれません。ペットと暮らしていく人もいれば、1人で生計を立てていく人もいるでしょう。
 これからも時代は目まぐるしく変化していき、多様な家族のカタチも作られていくであろうと考えられます。どのようなカタチでも、自分やその家族の幸せを願い行動できる、そんな大人になれるように、その手助けが保健という科目でできたらいいなと思います。

※引用・参考文献
橋本紀子・田代美江子・関口久志編:「ハタチまでに知っておきたい性のこと」,大月書店,pp.153-155,2017.(イラスト・蝶野行音)

2019年10月 3日 (木)

【第597回】 「探究すること」刑部 純至 (国語)

 「探究」とは?
 それは、研究すること。見きわめること。

 今年度から、1週間で、1時間「総合探究」という授業が、導入されました。
 その時間は、学年で活動の指針が示され、クラス担任指導のもと取り組むというもので、今は皆さんご存じ「論語」の言葉を扱っています。孔子の言った言葉から、生徒一人ひとりがどう感じるのか。私がその時間意識していることは、「探究」すること。

 例えば生徒の「〇〇と書いてあったから、そうなんだな~と思った。」という感想に対して、「なんで〇〇なんだろうね?」とか、「なんでそうなんだ~って思ったの?」とか、聞いたりします。

 「探究」とは、自分探し。
 「探究」とは、自分の思想の追求。
 「探究」とは、自分という人間の構築。

 遊学館の生徒たちは他者のことを考える優しい子が多いと感じています。しかし、自身のことを真剣に考えている子は逆に少ないように感じます。
 自分の可能性を見出し、信じてくれる最初の人は自分なんじゃない?

 そのための「探究」していこうじゃない!

 もちろん大人にも大切なことだと思います。私自身「探究心」というものを久しく忘れていました。でも、最近、新しいことに取り組むようにしています。「どうすれば上手く伝わるか」「認められるためにはどうすればいいか」「より良いものにするために」などなど・・・。
 今はその時間をとても楽しんで生活しています。

 プラスになる「探究」で、個性と生きがい。見つけてみませんか!?