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2018年7月19日 (木)

【第537回】 守破離S. J. (地歴・公民)

 私が剣道部の顧問をしていた時に、「守破離(しゅはり)」という言葉を知りました。その意味は

守破離(しゅはり)は、日本での茶道、武道、芸術等における師弟関係のあり方の一つ。

 ① まずは師匠に言われたこと、型を「守る」ところから修行が始まる。

 ② その後、その型を自分と照らし合わせて研究することにより、自分に合った、
   より良いと思われる型をつくることにより既存の型を「破る」。

 ③ 最終的には師匠の型、そして自分自身が造り出した型の上に立脚した個人は、
   自分自身と技についてよく理解しているため、型から自由になり、型から
   「離れ」て自在になることができる。

武道等において、新たな流派が生まれるのはこのためである。

個人のスキル(作業遂行能力)をレベルで表しているため、茶道、武道、芸術等だけでなく、スポーツ、仕事、勉強、遊び等々、世の中の全ての作業において、以下のように当てはめることができる。

 ① 「守」=支援のもとに作業を遂行できる ~ 自律的に作業を遂行できる
 ② 「破」=作業を分析し改善・改良できる
 ③ 「離」=新たな知識(技術)を開発できる

(ウィキぺディアより抜粋)

 何事においても、いきなりオリジナルのものを生み出すのは難しいものです。まずは模倣からはじめればよいのです。指導者の教えを守り、上手い人の技術を真似るのです。次に自分独自の創意工夫を行い、最後には自分で新しいものを作りだす。

 今年、1年生の学年主任となり、この「守破離」を総合学習の時間のテーマにしました。まずは文章の表現力をあげるために、いい文章を何度も読み、いい文章をまねて何度でも書いてみることからはじめています。いきなり自分の意見を書ける人は多くありません。そこで、同じ高校1年生が書いて、賞を獲ったような素晴らしい文章を読み、そのまま作文用紙に写して書いてみます。そのようなことを繰り返していくうちに、自分の文章が書けるようになったり、最終的には自分の意見が言えるようになることを目指しています。

 まだはじまったばかりの「守」の段階ですが、3年間続けることにより、「破」「離」の段階へと進みたいと思っています。

 卒業するころには
「 青は藍(あい)より出でて藍より青し 」 =弟子が師匠を超えること  となってほしいと思っています。

「青は藍より出でて藍よりも青し」は「出藍の誉れ」とも言う。青色の染料は草の藍からとるが、それはもとの藍草よりももっと青くなる。そのことから、親や先生よりも優れた才能を示したり、仕事をしたりしたときに使われる言葉である。ここでは学問というものはどんどん発展していくのだから、自分で「ここで終わり」という制限をかけて努力をやめることをせず、学び続ける大切さを説いている。

 遊学館で自分の新しい可能性を生み出し、社会で活躍できるような人間に成長して欲しいと願っています。