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2017年10月26日 (木)

【第501回】 絵本制作Y. I. (家庭)

 1年生の家庭基礎「保育」の授業で絵本制作を行いました。
 少子化・核家族化の中、なかなか乳幼児とふれあう機会のない高校生たちですが、絵本を制作するために、自然と幼児の遊びに関心を持ったり、発達段階を理解したり、幼児の生活や成長に役立つものを考えながら幼児とのかかわりを想像していました。
 何を題材にし、ストーリをどのような絵で表現するのか悩みながらも、楽しそうに制作している様子がどのクラスにも見られました。
 大好きだった絵本を思い出したり、久しぶりに絵本を読んでみたと報告を受けたり、幼稚園保育園の頃の記憶がよみがえり懐かしさに浸ったり、絵本制作中は童心にかえり柔らかい表情をしている生徒が多かったです。

 出来上がった絵本はクラス全員で交換して読み、全作者にコメント・アドバイスを書きました。さらにクラスで良かった絵本を選びました。
 完成した絵本を分類してみると、
  ・オリジナルの物語
  ・四季や動植物の成長など自然の変化
  ・食べ物や動物
  ・教訓を伝える物語
  ・子どもの好きなキャラクター
 また、ブラックユーモアで高校生は楽しめるけれど幼児には理解できないかも。と完成後に気づいたものもありました。
 クラスメイトの制作した絵本を読み、友達の意外な創造力や描写力に感心したり、自分の作品の改善点が分かり作り直したくなったり、多くの発見がありました。

 各クラスの優秀作品はこの後家庭室前に展示しますのでお楽しみに!

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2017年10月19日 (木)

【第500回】 同窓会準備中!!谷内田 京子 (国語)

 先日、遊学館高校19期生の同窓会幹事会が行なわれ、学年同窓会の準備が始まり、代表幹事を務める二人を中心に、積極的な話し合いが行なわれたようです。
 その話を聞いた、19期生の3年次の担任で、卒業アルバムを見ながら、当時のことを懐かしく思い出していました。
 19期生は、人懐っこくてユニークな生徒が多く、学校行事は大いに盛り上がった学年でした。

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体育祭では、一生懸命になるあまりに意見がぶつかり、何度も話し合いをして最高の応援合戦にしたり、学園祭では、楽しい企画をたくさん考え、全校生徒を笑いで包んでいました。時に羽目をはずして、先生方から注意を受けると、素直に謝ることができる生徒が多かったように思います。

 私が受け持ったクラスは、金城大学コースと一般進学コースで編成されたクラスでした。学園祭のアピールタイムでは、泣きながら記者会見をしていた議員のものまねで、見事最優秀賞を受賞しました。球技大会では、お揃いのフットサルシューズ(オレンジだったよね)で、優勝を目指し、真剣に練習に取り組んでいました。残念ながら準優勝でしたが、決勝戦の戦いぶりは、今でも鮮明に思い出すことができます。

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そんな19期生の同窓会、とっても楽しみにしています。幹事のみなさん、いろいろと大変だと思いますが、よろしくお願いしますね♪

2017年10月12日 (木)

【第499回】 杭を見て… M. M. (英語)

 コーン、コーン、と中庭で杭を打つ音が響き、小さな囲いが造られていた。それを見て「あの囲いの中で動物でも飼ったらかわいらしいですね。」などと冗談交じりで話をしているとき、ふと思い出した。かつて、金城高校には愛犬部があったという話を。

― 金城高校には最盛期で親犬が6匹、子犬が13匹いたという。その頃には、高校に愛犬部があって生徒たちが世話をしていたが、シェパードは月夜に鳴くらしく、近所から「うるさい!」と苦情の電話がかかってきたそうだ。そのたびに、加藤と母の津禰が頭を下げに回った。

「加藤晃回顧録 遊学のこころ」より ―

 校舎敷地内に犬舎をつくり、生徒たちにも呼びかけ、情操教育の一環として犬舎の掃除や犬の世話、散歩、訓練などをさせた。金城女学校時代に二代目となる加藤二郎先生が、ユニークな活動で生徒たちに愛校心を植え付けたいと考え、この活動をとり入れた。ハーモニカやアコーディオンを中心としたリードバンドや大阪-金沢間の350㎞を自転車で走破する自転車隊もその活動のひとつだ。加藤二郎先生は「生徒が夢中になれるもの」を学校生活にとり入れたいと考えたそうだ。

 現在、始業前や昼休み、放課後には、当時はシェパードたちが走り回っていたのかもしれないこの中庭で、生徒たちはスペースをフル活用して部活動等に励んでいる。そう、彼らは「夢中になれるもの」を持っている!
 金城高校の生徒のときから長い年月を経ても、今も変わらぬ遊学生の姿があるとは素敵なことである。同時に、遊学生たちには学校の歴史や創始者の思いを理解し、さらなる愛校心を抱いてもらいたいと改めて感じた。

 ところで、杭を打った囲いは、中庭の中央に高く広くそびえる榎(えのき)の幹を保護するためのものだった。しかし、この榎もこの場所から長い間生徒たちを見守ってきたことであろう。

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2017年10月 5日 (木)

【第498回】 「月面ステージ」大嶋 直樹 (芸術)

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 長らく本校のシンボル的存在であった円形学館は、現在、円形広場として生まれ変わり活用されており、暗くなると、まるで月面のようになります。
 ここでの練習は、まさに先日の定期演奏会のテーマである「月」にぴったりであり、本校の歴史からの贈り物のように感じました。
 吹奏楽には、ハーモニーやグルーブ感があります。 個人では得がたい感動がここにあります。チームとして「遊学サウンド」を追求することは、貴重な高校時代の青春をかけるに相応しいことだと確信しています。
 また、チームとしての成長を常に考えるということが身についている部員たちは、いずれ就職することになれば、会社で配属されたその部署としての成果を考えることができ、会社に必要とされる人間になることでしょう。
 今年で86回となる定期演奏会には、たくさんの方々にご来場いただき、おかげさまで素晴らしいステージになりました。ありがとうございます。
 私も存じ上げないOGやOBも、毎年楽しみにしてくださっていることでしょう。
 その方々にも、感謝を込めて、胸を張ってご披露できるステージを、「遊学サウンド」を、今後とも部員たちとともに作って行く所存です。
 そしていつか、部員たちがいい大人になって、ふと満月を見た時、本校の円形広場を、その月面ステージでの練習を、吹奏楽にかけた青春を、思い出してくれたらいいなーって思っています。

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