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2015年3月26日 (木)

【第371回】 新入生のみなさんへ…ぜひ伝えたい!松田 淳 (地歴・公民)

 3月20日(金)午後5時。入学説明会後の制服採寸も終わり、先ほどの熱気とにぎわいから、いつものように部活の生徒の元気な声や楽器の音が校舎に響いています。
 新年度は447名の新入生のみなさんを迎えることになりました。今年も定員を超える多くのみなさんとの出会いに、胸踊る期待感と感謝の気持ちでいっぱいです。
 3月28日(土)は制服渡しと教科書注文の日となります。13:00~15:00の間に保護者の方と登校し、各自で済ませてください。学校ポスターの写真撮影もあります。頭髪も整えて、いい表情で撮影にのぞんでください。
 高校生活の舞台に、遊学館高校を選んでくれたみなさんに、私の好きな言葉を贈ります。

 『自分に起こることすべては、必然で、必要で、ベストなことだ。
          自らが燃えてこそ、風向きが変わり、光が見えてくる。』

 私の職員室の机上のノートパソコンには、この言葉を印刷した小さなメモが貼られています。
 みなさんにはこれまでの中学校生活で得たたくさんの良かった思い出や頑張った満足感と同時に、後悔や自己嫌悪におちいるような失敗が数多くあるでしょう。しかし、時間は待ってくれません。確実に1時間は過ぎていき、確実に1日は終わっていきます。大好きな中学校までの友人とはお別れになります。支えてくれた先生は目の前からいなくなります。
 そして、新しい生活がこの春から始まるのです。「あのときこうすればよかった…」という気持ちは今後の反省として活かしたとしても、ずっと引きずってはいけません。人間はそれほど弱いものではありません。“心機一転”という言葉がありますが、ここは気持ちを切り替えましょう。その後悔と反省に気づかせてくれるための今までの体験だったのかもしれません。すべての体験は今の自分の成長へとつながっていると考えてみてはどうでしょうか。
 つらく、苦しい体験があったからこそ、今のあなたは強く、優しく、他者の心の痛みも理解できる人になっています。(よくそれらを乗り越えて、今まで頑張ってきましたね。)
 できないもどかしさを体験したからこそ、わからない、できない人の気持ちがよく理解できるのだと思います。その失敗や後悔があるからこそ、今後に向けての反省すべき材料が見えるのです。つらく苦しいときに、未熟だった自分はそれでも自分なりにベストを尽くそうと、もがいていたはず。みなさん、気持ちを後ろ向きにしてはいけません。これから迎える新しい生活をどのような気持ちで過ごそうとするのか、そちらの方に気持ちを切り替えましょう。人間は強い生き物なのです。ちゃんと前に向かって生きようとする生き物なのです。春からの新生活に向けて、心を燃やしましょう。前向きに、前向きに!
 今の自分に何ができるか、自分はこれからどのように生きていくのか、自分の良いところはどのようなところなのか…。もっと自分の長所に気づいてください。そして、これまでの多くの体験を通じて、自分が直すべきところに率直に向きあって、何事も前向きに物事に取り組んでください。すると、見ている風景が変わってきます。他人からのひと言の受け取り方が変わってきます。  気持ちを前向きに切り替えた人は強いです。良い意味での開き直りと笑顔、明るさ、そしてこれから始まる生活をゼロからの出発と考えて、いち早く歩みだす気持ち。気持ちが変われば今後起こるすべてのことがとても楽しみで新鮮なものです。仮に不安なことが頭をよぎっても、もう一度ゼロからのチャレンジなのです。高校生活はまだまだ人生の中での15歳から18歳の3年間です。この3年間を前向きに楽しんだほうが見えてくるもの、出会える人の数が格段と変わってきます。この3年間前向きにもう一度ゼロから努力し直した方が、今後失敗があっても立ち直り方が変わってきます。
 この春スタートのときの心の持ち様が大切なのです。心は強く、優しく、前向きに…。
 4月7日(火)は身体測定・健康診断、4月8日(水)は入学式です。
 さぁ、気持ちを新たに、気持ちを前向きに、スタートを迎えましょう!

2015年3月19日 (木)

【第370回】 娘たちへ~パパのひとりごと渡辺 祐徳 (英語)

    平成4年の冬,出産を控えた妻を乗せて病院へと急いだ。
立ち会おうか迷う間もなく分娩室に通され,我が家の歴史的瞬間の目撃者となっ た。
生まれた子はやや細身であったが,頭の形や髪の生え際など,まぎれもなく自分 の娘だった。
腹を痛めた妻ほどすぐには実感がわかなかったのは,男である以上仕方のないこ とだろうか。
わが子を抱き,母乳を与える妻に惨敗である。
新生児室の外から寝顔を見つめながら,この子と家族を守らなければならないと いう,責任感というか,父親になったことの重さを知った。

    この日から,家の中では「パパ」と呼ばれるようになった。妻は「ママ」である。
なんだか背中がむず痒く感じた。 我が家で「お父さん」は,おじいちゃんになった父であり,「お母さん」は母 だ。

    次の朝が早い時も,夜泣きがやまなければ,ずっと抱っこをして寝かしつけた。
そのまま朝をむかえることもあった。
なぜ泣くのだろう。どうしてほしいのだろう。パパの弱音も聞いてくれヨ。
言葉を理解できるようになるのが待ち遠しかった。

    そのあと次女も生まれ,ゆっくりと休める日はまたお預けになった。
だが不思議なことに,へとへとに疲れながらも,そんな毎日が嫌ではなかった。
日々違った表情を見せる二人の成長に,家族は喜び,時には泣いた。

    今年長女は無事に就職が決まり,大学の卒業式を終えた。
春から念願のホテル勤務が始まる。
何度も就活セミナーに通って努力した甲斐があった。

    次女は,このブログを書いている今日現在,大学入試の発表待ちだ。
穏やかな表情の中に,行き先がまだ決まらない不安と,ひととおりの戦いを終え た解放感がうかがえる。
今朝も朝食には,得意の玉子焼きを作ってくれた。

娘たちへ~パパのひとりごと…
パパはお前たちがかわいいから,特に小さかったころは鬼のように厳しくした。
ママとも約束をしていたんだ。
「ワシは雷オヤジになるから,お前はやさしく話を聞いてやってほしい。」
それがパパの教育方針というか,パパ流のやさしさだよ。

パパに似ず,やさしく素直に育ってくれてありがとう。
雷のようなオヤジを続けようと思っていたが,あまり必要がなくなってしまった じゃないか(笑)。
本当にありがとう。

今までよく頑張ったな。
これからまた新しい生活が始まるが,変わらずに頑張ってくれよ。
いろんな困難にもあたるだろうが,そんなもの,あるのが当然だ。
時にはパパたちに相談してくれ。ちょっとはヒントが見つかるかもしれないよ。

これだけは忘れないでほしい。
パパは家族には決して不自由な思いだけはさせないようにしてきたつもりだ。
だから,やむを得ず職場が変わった時でも,収入は一度も途切れさせたことはな い。
その他の面でも,ママといっしょにお前たちを守ってきたつもりだ。

これまで贅沢なことはあまりしてやっていないが,パパたちは決してケチなん じゃないんだよ。
白状するが,実はお金はたくさんあるんだよ(笑)。
お前たちが大学を卒業するまで,一円の借金もしなくてもいいように,ママと相 談して貯金をしてきたんだから。
だが,お金の大切さやありがたみは忘れないでいてくれよ。

お前たちの花嫁姿や子どもの顔を見るまでパパは元気でいるから,あんまり待た せないでくれよ。
実は,孫と遊ぶのを楽しみにしている(笑)。
英語だって教えてやろう!

以上,自分勝手なパパのひとりごとでした。
終わり!

2015年3月12日 (木)

【第369回】 Peaceful吉田 昌史 (理科)

一緒に授業をしたこと、
放課後、一緒に学習したこと、
夏休みに一緒に学習したこと、
冬休みに一緒に学習したこと、
すれちがうときに挨拶をしたこと、
学校生活、業後に指導をしたこと、
 いつもピースフルでいてくれて、ほのぼのと楽しい時間を過ごすことができました。楽しく過ごし、成長していく姿を見ていることが一番ピースフル時間でした。心から、「これからも、大丈夫だな♪」と言いたいです。

 そして、夢を見させてくれた男子バスッケットボール部の仲間達、いろいろなことを教えてくれて、本当にありがとう。一緒に過ごしたことが、お互いの成長に繋がっていたら嬉しいです。

これからもピースフル、楽しく頑張ってください。

改めて、卒業おめでとうございます。

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2015年3月 5日 (木)

【第368回】 「二十七名の本気の三年間に感謝」Y. M. (地歴・公民)

 2番:

君のスピード、身体の強さを生かしきれなかった。それを生かせればプロの世界でも通用する力を持っていたと思うので、大学でもう一回勝負してほしかった。しかし、マイペースで何事にも取り組むのも君の良さなのかもしれないので、欲深く生きていくよりも、今の自分らしさを続けていってください。

 4番:

この学年で一番成長した人物であり、今だに一番未熟。三年間高校生活を続けてきたことが奇跡である。だからこそ目標に対して、取り組むことの重要性は実感できたと思うので、あとはこの伸びしろのある自分自身をどれだけコントロールできるか?さらに成長した姿を期待しています。

12番:

チームの柱。チームの心臓。そう呼ぶにふさわしい人間、選手に成長しました。プロを目指して欲しかったのが本音ですが、自分で決めた人生。その信念は、どの分野でも通用すると思います。
だからこそ、何事も中途半端なことのないように。迷いや苦しみがあれば高校生活の自分を思い出しなさい。すべて乗り越えられます。

16番:

応援してくれる周囲の人たちのために明確な形で恩返ししなさい。プロになることは最低限。日本代表になることこそが、最高の恩返し。最も可能性のある環境、素質で新しい生活ができるのだから、その気持ちを常に忘れることなく生きていくように。自分の夢はみんなの夢。

18番:

怪我で苦しんだ高校サッカーではあるが、大事な場面でチームに貢献することもできた。君も満足していないと思うし、私ももっとできるし、伸びると思います。だからこそ、大学での四年間は才能開花のために自分との戦いに挑んでください。

23番:

三年間、チームも分かれていた影響で、なかなか声をかける機会がなかったが、よくここまできたというのが実感です。個性が強い学年においてマイペースで控えめな性格は、大変なことが多かっただろうが、ここまで続けてきたことが大きな成果。この我慢強さを生かすために、自分でないとできないことを周りに理解してもらえるように取り組んでいってください。必ず認められる日が来ます。

26番:

人生、山あり谷ありとはまさに君のことだ。何も知らない土地でも平気でやっていけたのは、サッカーを愛する情熱は誰にも負けないから。サッカー以外がイマイチです。このサッカーに対する姿勢を自分の人生のいろいろな場面で生かせたらすごい人間になるでしょう。まずはサッカーで成功しなさい。そして、弟に負けない兄でいてください。

27番:

君のまっすぐな姿勢は本当にすばらしかった。だからこそ、やるならどんな状況であろうと徹底してやって、自分で違和感があれば、少し自分の考えを客観的に観る柔軟な心が欲しかった。それでも、後輩が引き継いで欲しいリーダーシップは存分に出せたのではないかと思います。苦手な人と接することが苦にならなければさらにスケールアップすると思います。

29番:

君の無尽蔵のスタミナを生かすことができなかった。周りに気づいてもらうまでもいかなかった。しかし、大学でもう一度、勝負するなら是非、周りの人たちに気づいてもらい、チームになくてはならない存在となれるように。期待しています。

30番:

大学のグラウンドにお父さんと一緒に練習参加しに来た時のことを今でも忘れません。高校サッカーの三年間はなかなかチャンスには恵まれなかったが、君のサッカーに対しての情熱は充分に伝わりました。もっと自分を出して、人とぶつかり、悔しい思いや自分ができるという経験をしてください。そうすれば、今の自分よりも、もっと自分らしくスケールの大きな人になれます。

33番:

新潟の高校でお母さんと一緒に見学に来てから、あっという間の三年間でした。サッカーセンスもあり、いろいろなポジションで柔軟にこなせる才能を持っていました。賢い人間、選手であったので、性格的には大学でサッカーの勝負をするとは意外でした。やはり、内に秘めた情熱があるのでしょう。高校での悔しい気持ちを是非、大学で晴らしてください。

34番:

気分屋で臆病者。でもサッカーをこよなく愛していることは誰もが認めています。だから、サッカーで勝負してみろと周囲は期待してしまうのだが、本人はそんな気ではないんだろうな?
しかし、そのサッカー愛はどこかで生かして欲しい。本人がその気になるまで気楽に待っていることにします。夢中になれる長所を生かしていくように。

37番:

積み上げた経験は確実に自分のものにしていく、そんな印象を受けます。本人には失礼だが、もしかしたら誰よりも期待できるかもしれない。何をするにも本当に地味ですが、着実に自分を成長させている。目立って活躍している人を見て、うらやましがることがないように。君には継続できるという長所があるのだから。

38番:

一見おとなしいそうだが、内に秘めた強い信念は入学当時から気づいていました。もっと君を生かしきれなかったかなと思っています。しかし、意志の固さは誰にも負けることはないので、それを生かすために人に伝える力をつけること、自分を生かしてくれるパートナーをみつけること。期待しています。

39番:

この学年の中でも時折みせる潜在能力の高さは常に気になっていました。ただ、性格的には周囲とのバランスを重視しながら全体を考え、行動していくタイプだったような気がします。だからこそ、もう少し、わがままでいい気がします。時には迷惑をかけるかもしれないし、落ち込むかもしれないが、そのチャレンジをすることで、自分の可能性が広がると思うので勇気を持ってやってみましょう。

40番:

君の強烈な左足を生かしてあげることができなかった。そして、君も生かすことができなかったのでは?しかし、君の取り組んできた高校サッカーは間違いではありません。それを証明するために大学でチャレンジするのだと思います。大学サッカーでの活躍で、チャンスを与えられなかった私をもっと後悔させてください。

43番:

どれだけがんばっても認めてくれないというのは間違い。ちゃんと見てましたよ。プリンスリーグ(新潟工業戦)の大怪我からインターハイ予選に間に合わせようと治療、リハビリに取り組む姿は三年間で一番美しいし、すばらしかった。あの姿勢に最後まで期待していました。チャンスを与えられなかった私を、大学四年間の成長で後悔させてください。

49番:

「君しかキャプテンはいない」入学当時からずっとそう思っていました。君は必ず周りが気づけないことに気づき、よい影響力を与えられる人です。今は少し自分に自信がないようですが、君にしか出来ない気づき、信念はこれからの人生に必ず生かされるので、自分を信じて生きていくように。必ず成功します。

55番:

何かと周りに心配をかける三年間でしたね。ただ、そのたびに自分を支えてくれている人の気持ちを知ることができたのではないかと思います。人はそんなに強い生き物ではありません。だからこそ、たくさんの人に支えてもらった分、たくさんの人を支える人になってください。

58番:

おそらく、潜在能力はこの学年でトップクラスです。特に右足のキックは大きな将来性を感じます。ただ、もう十八歳です。これといった潜在能力だけでは、通用しません。自分を自分自身で生かすことができるようになったら、とんでもない可能性が拓けるような気がします。

60番:

周囲に同化して、自分の力も発揮できるタイプ。だからこそ、チームに必要な存在の一人になれましたね。しかし、裏を返せば環境に左右されやすいとも言える。これから、自分の環境をどうつくるかで、自分の人生が決まりますよ。楽しみです。

64番:

地味だが、チームになくてはならない人材とは君のことのようだ。チームメイトの誰もが必要と口を揃えたという事実が物語っている。自分でも、周りにも気づかれにくい細かいところまで丁寧に取り組んできた証であろう。平凡を続けると非凡になることを君は今後もたくさんの人たちに示していってください。

66番:

やはり君は天才なのかもしれない。でも世の中で生きていく以上、感覚だけでは人との摩擦は絶えず起こる。幸いにも、この高校生活で君は本気で叱ってくれる仲間を手に入れ、この先においても自分を必要としてくれる人がいる。そのことを忘れなければ、君の天才ぶりも生きてくるだろう。人生、必要とされ続けてください。

69番:

君がいなければ、こんな良いチームになることはなかっただろう。個人的には誰よりも我慢の三年間であっただろうに、くよくよすることなく、自分と向き合う姿勢は頭が下がる。人を幸せにする力を持っているので、どんなことがあろうと、今の自分らしさは崩さずにいってください。

88番:

高校サッカーにおいて、なかなかチャンスがない中で、諦めず大学でもサッカーにチャレンジする姿勢に、「必ず花を咲かせなさい!!」と心からエールを送ります。君のひたむきなプレーは必ず生かされるときが来るので、諦めず取り組んでいってください。誰かが必ず見ています。

89番:

27番と一緒に職員室のカウンターでコーチを信頼し、自分たちの取り組みに自信を持って取り組んでいることを、本気の目をして訴えかけていたのは今でも焼きついています。その成果が九月二十一日のチームが一つになった試合だと思います。この自信をこれからも忘れずに。

98番:

県外出身者が多く、取り組むことの中での厳しい要求を怯むことなくやり通せたのは、金沢の中体連選手でもこれだけ出来るということを示してくれました。これは後輩にも勇気を与えてくれたと思います。おそらく、自分では気づいていない良い意味での鈍感力を大切にしていけば、必ず大成すると思います。

 

 何があろうと、ここまで続けてこれたのは、君たちが本気で狙っていたからです。人は口で言ったり、ある程度の逃げ道があるところまでは、夢を語って本気を装います。しかし、自分の力ではコントロールできない状況になるときがあります。その分岐点でやるほうを選択するのか、やらないほうを選択するかで自分の成長が決まります。この分岐点を諦めることなく、ことごとく乗り越え、君たちは成長してきました。その姿勢にこの三年間、何度も心を打たれました。その思いを感じるたびに君たちと頂点に行きたい、君たちの晴れ姿を見たいと思っていました。その目標を達成できず、残念でなりません。改めて、指導者としての未熟さを感じました。この気持ちは一生消えることがないでしょう。
 しかし、これまで巣立った選手、そして君たちの思いを背負い、頼りなかった後輩たちがこの冬、大きな成長をしてくれました。後輩たちが、今年、必ず目標を達成して恩返ししてくれますので、君たちも次のステージでがんばってください。
 最後に、これまで携わってきた人、何より身近で支えてくれた親御さんも含めて一つになれたことが、三年間の成功だということを忘れずに。 本気で向き合えた三年間をありがとう。