2018年4月26日 (木)

【第526回】 「青春ていいな」

 映画で『ちはやふる 結び』を見てきました。高校で「競技かるた部」を作り、仲間を募って全国の舞台に挑んでいく「ちはや」という女子生徒が主人公のお話です。三部作構成の映画で前作の「上の句」「下の句」も鑑賞しました。
 一言で言うと、いと面白かったです。
 あたりまえですが、人生の中でいちばん多感な時期は十代の後半かと思います。なんでもない日常が色づいていて、それこそ泣いたり笑ったり怒ったり寂しがったり。
 部活動を中心の高校生活の一生懸命さに感動したり、友情や恋愛との葛藤も表現されており、「きずな」ということがテーマの作品なようであります。
 千年の昔の百人一首の世界と現代とがつながっているようにも感じられました。
 古典を学習していて文法中心で面白くないし、作品内容も興味をそそられないと常日頃雑感していますが、共感とつながりが感じられたら、私も古典を好きになることがあるかなと、この映画を見てふと思った次第です。
 あと、部活動ってほんとにいいものですね。なにをやっても正解のないのが高校生の頃であり、悩んだり迷ったり悔やんだり。ただ、それも同じ目標をもった仲間とともに過ごせることで、振り返れば良い思い出であり、人生の肥やしになるような気もします。
 まだ、部活動選びに迷っている1年生がいたら、どのクラブでもいいと思います。
 「きずな」を求めて飛び込んで見て下さい。

2018年4月19日 (木)

【第525回】 「空は本当に青いか?」

 みなさんは「空は本当に青いか?」と考えたことはありますか?
 「空が青いのは当たり前、何をおかしなことを言っているんだ。」と思いますか?
 私は色に興味を持っていた時に疑問に思い、考え、調べたことがあります。

 まず私は空と色について次のようなことを考えました。
 「空を見て青いと感じているのは自分。では単に自分が、または人間が、青いと知覚しているだけなのではないだろうか?他の動物も空は青く見えているのだろうか?」
 「そもそもなぜ生物は色を見分けられる必要があるのだろう?白黒(明暗)だけではなぜダメなのだろう?」

 これらのことについて答えが知りたかった私は色について調べてみました。すると次のことが分かりました。

  1. 人間の目は光を色として感じることのできる機能を持っている。光には波の性質があり、波には長さ(波長)の種類がある。波長が長ければ、人間の目には赤く見え、短ければ青く見える。
  2. 光は物にぶつかると散乱する。波長が長いと散乱しにくく、短いと散乱しやすい。
  3. 昼間の空が青く見えるのは、太陽からの光が大気中の酸素などの分子にぶつかり、散乱しやすい波長の短い光が多く散乱して、人間の目がその光を知覚しているため。
  4. 多くの哺乳類の目は2色(赤、青)、人間の目は3色(赤、青、緑)、そして多くの魚類や鳥類等の目は4色(赤、青、緑、紫外線)を知覚できる。よって人間とその他の生物では同じ物を見ていても違う色に見えている。
  5. 光が不規則に変化する環境である、浅瀬の水中やこもれびが差し込む森などは、白黒(明暗)だけでは見づらく、危険をすぐに見つけることができないため、色を見る目の機能が発達した。

 以上のことから、最初の疑問である「空は本当に青いか?」に対する答えが見つかりました。
 「空は青くない。人間の目と脳が、空を青く感じているだけ。空そのものに色はない。」

 学ぶということは本当に楽しいことです。答えに近づくことでワクワクし、答えを見つけた時には満たされた良い気分になります。

 学校での勉強も同じですよ。
 人は疑問を持つことで課題が見え、進むべき道(やること)が見え、やる気がわいてきます。逆に、何も疑問や興味を持たなければ、先生が話している言葉は面白くないものになります。

 勉強を面白くする最初のコツは「本当に~だろうか?」「なぜ~なのだろうか?」と疑問を持つことです。疑問が見つかれば、疑問を解決する手段である先生の話は面白いものになると思います。

 どうせ勉強するなら楽しまないと損ですよ。学ぶことを楽しみましょう!

2018年4月12日 (木)

【第524回】 新年度です!


 新年度が始まりました。四月の幕開けにしては桜の期間が短くて少しさみしかったですが、遊学館高校は生徒の明るい笑顔とにぎやかな声でいっぱいです。どんな一年になるのか、皆どきどきわくわくしているのではないでしょうか。私にも遠い昔にそんな気持ちで過ごした時代があります。
 大学で学んでいた時のことです。日本文学を勉強していたので、研究では多くの書物とよく格闘していました。そんな中ある作品の一節を調べるために、図書館を利用しました。なかなか答えが見つからなかったので、開館と同時に飛び込み閉館まで入り浸り、関連する書物を片っ端から調べ上げました。さらに閉館時には、厚さ約7~8cmの、借り得る最大冊数の10冊の本を抱えて家に持ち帰り、徹夜で目を通しました。しかし、私は結局答えが出ないまま授業で発表することになったのです。長々と時間を費やし徹夜までして結果が出なかったので、「無駄なことをしたなあ、損した。」と後悔をしましたが、仕方がないのでそのまま報告しました。資料を提示・説明して、最後に「答えが得られずすみまません。無駄な時間を過ごしました。」と付け加えて。そしてこのあと教官から厳しい意見を言われるだろうと思い、待ちました。教官は次のように言いました。「無駄だと分かったのだからいいじゃないか。やったことは無駄ではなかったということだ。」
 確かに、問題の答えは出なかったけれど、調べた中になかったということです。そのことがわかったというのも一つの結果です。見当違いだったのかもしれませんが、さらに見方を変えれば、それをしたことで私にはそのときに見た様々な文献の知識などが身につきました。実際その後の研究は楽になりましたし、内容は人生の教養として身についています。人生で無駄なことは何もないということに気づいた経験でした。
 人の寿命は80年、いや人生100年時代という言葉まで耳にする世の中において、高校生は生まれてまだ10数年です。わからないことがあって当たり前です。学校は人として様々なことが学べる場所です。もちろん上の話も私の学校生活の一部です。これからやることを無駄だと決めつけず、とりあえず一度受け入れてやってみましょう。それが新たな気づきにつながったり、もしかすると自分を大化けさせてくれるものになったりするかもしれませんよ。

2018年4月 5日 (木)

【第523回】 金 沢 へ  よ う こ そ

新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。
いよいよ中学校時代とは全く違う,新しい生活が始まります。 楽しみですか? それとも不安ですか?
今回は金沢生活 ( 30 < x < 40 ) 年目の春を迎え,頭に浮かんだことをいくつか書きます。

この間に変わったことと言えば,まず,金城高等学校から遊学館高等学校になり,女子高から共学になったことです。 もちろん部活動や制服など様々な点で大きく変わったわけですが,個人的には昼休みの校内放送でジャズがかかったことが印象に残っています。

ここ数年のことで言えば,北陸新幹線が開通したことでしょうか。 金沢21世紀美術館や金沢駅もてなしドームなど観光の目玉になる施設ができ,外国人観光客も増えました。反面在来線が第3セクター化され,青春18きっぷが金沢以東では使いにくくなりました。因みに,「18切符」だと金沢から北九州小倉まで1人\2,370です。 17時間かかりますが!

それでは,変わらないことは何でしょうか。
大学時代に初めて金沢へ旅行した時の印象は,「女の子がきれい」です。
「日本海1県飛び美人伝説」を知っていますか? 某深夜番組でも取り上げていましたが,秋田・新潟・石川・京都・島根・福岡には美人が多いけれど,青森・山形・富山・福井・鳥取・山口には….。 あくまで、伝説です。

美しいのは女性だけではありません。 兼六園や金沢城公園の桜のみごとなこと。 吉野や弘前や函館の桜も見ましたが,それにも負けない美しさです。 雪の金沢も格別です。

また何と言っても食べ物がおいしい。時々行く○番らーめんとか○○○○寿司にも、最近は、よく観光客が並んでいます。 「金沢に行ったらノドグロを食べなきゃ。」と言う観光客に私は言いたい。 仙台の人がそんなに牛タンを食べないのと同じくらい地元の人はノドグロを食べないし、そのノドグロは山陰か長崎で獲れたものじゃないですか、と。

取り留めもなく書いてきましたが、身内には「1番変わったのはあんたの体重。」と言われそうです。 それではお後がよろしいようで。

2018年3月29日 (木)

【第522回】 『君たちはどう生きるか』

 2017年の秋ごろから1冊の漫画が注目を集めています。『君たちはどう生きるか』、マガジンハウス刊。金沢の書店でも店頭に平積みされているので、手に取ったことのある方も多いかもしれません。原作は吉野源三郎による同名の児童小説で、私にとっても印象に残っている1冊です。
 というのも、遡ること8年前、高校入学に際して『君たちはどう生きるか』の感想文が課されているのです。母校の課題としては長い歴史を背負っているようで(来年度退職する恩師も感想文を書いたとか…)、同時に『君たちはどう生きるか』というタイトルから、難しい哲学の本でも読まされるのかと身構えたことはよく覚えています。
 詳しい内容はここでは省略しますが、コペル君というあだ名を付けられた主人公が、日常の中で様々なことを体験し、これについて彼の叔父が思うことをノートに書き留めるという体裁をとって物語は進んでいきます。昨今この本が話題に上ったこともあり、私も改めて読んでみました。
 私だけではなく、皆さんも主人公のコペル君と似たような体験をしたことがあるのではないでしょうか?友人が殴られているにも関わらず、目を背けてしまったコペル君の心情は大いに理解できます。
 順番が前後しましたが、私は皆さんにも『君たちはどう生きるか』をぜひ読んでほしいと思っています。それは文庫本であっても漫画であっても構わないと思うのですが、読んで、「おじさんノート」を通じて吉野が伝えたいことは何かを考えてほしいのです。「コペル君は“すごい”、“ずるい”、“やばい”」そういう形容詞1語で片づける感想ではなく、皆さんが感じ、考えたことを出来るだけ具体化させてほしいのです。
 面倒なことを避け、低きに流れることは簡単なことです。それが一時的に自らの身を助けることもあるかもしれません。私にも身に覚えがあることです。しかし、面倒なこと、嫌いなことを避け続けて、はたして私たちは成長することが出来るのでしょうか。自分から物事に取り組み、解決してゆく能力を身につけることはできるのでしょうか。皆さんにはそこから逃げることなく、主体性や自律性を育んでほしいと切に願います。それが吉野が立てた問いの答えに一歩ずつ近づいてゆくことになるのではないでしょうか。

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