メイン

2009年12月16日 (水)

【第113回】グライダーと飛行機中川 光雄 (保健体育)

先日、一年の世相を表す今年の漢字に「新」が選ばれた。
民主党の政権発足、型インフルエンザの流行、イチロー選手の
大リーグ9年連続200安打の記録などへの人々の関心と期待を反映した。

私自身も今年は外山滋比古氏の「思考の整理学」という本を読んで
しい考え方が身に付いた。

なぜこの本を読んだのかというと、表紙に「東大・京大で一番読まれた本」と書かれていた。
最近どの本にも興味をもたせるためカバーに付いている文章に、私はいとも簡単に興味をもち、東大生、京大生が理解できて、私にはできないのかという勝手な負けず嫌いな性格も重なり、一気にこの本を読破した。

グライダーと飛行機は遠くから見ると似ている。空を飛ぶのも同じである。ただグライダーは自力で飛ぶことができない。受動的に知識を得るのがグライダー能力である。
飛行機はエンジンがついているので自力で飛ぶことができる。自分で物事を発明、発見するのが飛行機能力である。

人間にはグライダー能力と飛行機能力がある。両方の能力を人間は持ち合わせている。という内容がある。

私は野球部の顧問をしていて、部員達に私生活では…学校生活では…部活動では…と教えている。素直な子達ばかりなので、グライダー能力はどんどん身につけている。しかし飛行機能力はどうか。テスト前や部活動中で自由な時間を与え、好きにしていいよと助言するとかたまってしまう。自力で行動することをためらう。受動的に知識を得る能力が高ければ高いほど自力で行動するのに時間がかかる。

これからの世の中、自分で物事を発明、発見する飛行機能力がより重要である。教えてばかりでは駄目だと気付いた。注意を与えて導いてあげることだけでなく、自分自身で判断し、あらゆる壁を乗り越えていけるようにアドバイスをしていくことがより大事だと気付いた。

部員達にはグライダーにエンジンを搭載した飛行機人間になってほしい。

2008年9月17日 (水)

【第55回】鳥肌が立つ中川 光雄 (保健体育)

「先生、惜しかったね。」
「あの子達、良く頑張ったね。」
「感動しました。」

 学校関係者、地域の方々、また、全国各地の高校野球を愛している方々からたくさん声をかけていただいた。みなさん口をそろえて言ってくださるのが、「鳥肌が立ったよ。」 ということだ。

 前回のコラムにも書いたように6期生(現3年生部員)は、甲子園大会に出場したことがなく、秋季県大会において1回戦負けを喫した時点で残りのチャンスはあと1回。ひと冬越し、彼らは期待通り成長を遂げ、春季県大会準優勝、春季北信越大会優勝を果たした。彼らの夏に懸ける想いは、ひしひしと肌で感じていた。

 決勝戦。試合の中盤で思いもよらぬ大差がついた。スタンドの雰囲気は完全に負けムード。しかし、ベンチは諦めていない。何点差つけられようが、彼らの目は輝いていた。ベンチに入れなかった3年生部員を必ず甲子園に連れて行く。9回表、2年生の選手がチームの想いをすべてのせた同点スリーラン!!応援してくださった方々はこの場面で鳥肌が立ったのだと思う。残念ながらあと一歩及ばず、惜敗し、3年生の目標は夢と終わった。

 私自身、鳥肌が立ったのはここからだ。

 閉会式後、グラウンド整備を終え、球場の外に行くと、保護者の方々が出迎えてくれたのだが、キャプテンが3年生全員をあつめ、保護者の前でひと言。
 「僕たちは残念ながら甲子園には行けませんでしたが、遊学館高校で野球ができて本当に良かったです。これまで僕たちを支えてくださって本当にありがとうございました。」
 3年生全員が深々と頭を下げ、「ありがとうございました。」と。

 試合に勝つ、負けるということだけでなく、私がいちばん学んでほしかった感謝する気持ちを持つことができた6期生は、先輩達が残した偉大な記録と同じくらいの功績を野球部に残してくれた。彼らの歩んできたこの2年半のプロセスはきっと今後に生かされるであろう。

私は、今もあの日のことを思い出すと鳥肌が立つ。

2007年11月28日 (水)

【第16回】ラッキー セブン中川 光雄 (保健体育)

Viewimg_10 野球部は、創部7年目を迎えました。

1期生から5期生まで一度は必ず甲子園を経験していますが、6期生である2年生からは一度も甲子園出場経験がありません。

いま彼らは来年の夏、絶対に甲子園に出場すると意気込んで練習に励んでいます。

今年の秋季大会は県大会一回戦負けでした。
石川県で一度も勝てなかった彼らが来年どこまで通用するのか?

今の練習内容、練習の雰囲気を見ていると、今までの先輩以上に成績をあげるのではないかと楽しみです。
ラッキーセブン。今年の悔しさを必ず来年に活かしてほしいです。

本校野球部の座右の銘は『感謝・挑戦』です。

親への感謝、先生への感謝、自分に関わるすべての人に感謝!!

限界をつくらず、いろんなことに挑戦!!

これからも一生懸命頑張っている彼らを陰ながら応援していこうと思います。

Viewimg_11