2017年3月 9日 (木)

【第468回】 ひとり一人に賜物があるはずS. K. (数学)

本多町の閑静な住宅街に、千人をはるかに超える、見目麗しい青年諸君が毎日集まっている現実を知っている人は意外に少ないのではないか。
全国で活躍している数々の部活動の拠点が、こんなところにあることは、この学校に関わって、初めて知りえたことかもしれない。
私もこの学校に関わって、3年が過ぎましたが、ここに集っている、ひとり一人の賜物に思いをはせることがあります。みな、小学、中学と経過して、今この学校の教室で学びの中にあるわけですが、真理を求める探求心が、今開花しようとしている人に良く出会います。これこそ、高校生の姿です。一人一人の過去は、何だったのか問いかけたりする必要はありません。訳が分からないまま、6年、7年と過ぎ去ったのかもしれません。その間苦労の人生であったかもしれません。その苦労が長ければ長いほど、これから自分で獲得したものが皆さんの肉となって身についたとき、一生離れない確実なものになるのです。
「何事にも時がある」という、あるところでは有名な言葉があります。今の皆さんにとって、真理を探求しようという意欲がわいてきたとき、それこそあなたにとってその時なのです。
その時に、自分らしい、他人にはない賜物が備えられていることを悟る領域まで達してもらいたい。
何事も競い合いながら、みずからを鍛えるのもいいですが、この地上で命が与えられた自分に、いったい何を求められているのか、それを問いかけながら進むようにしてもらい。そうすれば、あなた方の心は純粋な成長を遂げると信じます。

2017年2月28日 (火)

【第467回】 『ご卒業、おめでとうございます』S. Y. (理科)

本校は基本的に日曜日ではない限り、3月1日が卒業式となる。明日はその卒業式の日である。私が遊学館に赴任してから変わらず、その日が卒業式であり、式典の厳粛な雰囲気も本校の体育館で行われるということも何一つとして変わりはなかった。しかし、今回は式場が異なる。これは今に始まったことではないが、体育館の建て替えのため、本年度の入学式からというもの、金沢歌劇座での行事が多く行われた。

遊学館はその恵まれた立地条件によって金沢市内の多くの施設を利用して学校行事に参加できる学校である。その行事に参加するには、決められた時間にその場所に集合するという当たり前の行動が伴ってくる。一見、簡単そうに感じるが約1400人もの生徒がいつもと違う道を慣れない交通手段で集合時間に間に合うようにすることは容易ではない。特に慣れていない1年生は事前に場所や移動手段の確認をしないと遅刻してしまう。誰が言ったわけでもないが、私はこれが遊学生としての最低限身に付けるべき能力だと思う。そして、卒業して社会に出るときに必要な能力の一つでもあると思う。それは目標を設定し、そこにたどり着くまでの道筋と手段、所要時間を見積もって、歩を進めていく人生に、本質的には似ているからだ。

明日の卒業式も金沢歌劇座で行われる。何か、いつもより特別な卒業式になるような気がしてならない。卒業生の皆さんには遊学生の集大成として、式を全うされることを期待したい。素敵な卒業式になること、そして卒業生にとってかけがえのない思い出になることを祈って、一足早いが、『ご卒業、おめでとうございます』

2017年2月23日 (木)

【第466回】 同僚の先生城丸 哲宏 (地歴・公民、福祉)

 先日、同僚の先生が突然お亡くなりになりました。前日まで普通に生活されていたということでした。いくつかの持病があったようでしたが、突然の事に本当に驚き、またショックを受けました。
 スポーツ観戦が好きな方で、土、日には運動部の応援によく行かれていたようです。月曜日になると試合の様子を楽しそうに語ってくれた姿がとても印象に残っています。
 私は実家がお寺でして、非常勤講師をしながらお寺の住職も兼任しております。室町時代の蓮如上人という方の言葉に、「朝(あした)に紅顔あって、夕(ゆうべ)に白骨となれる身なり」という文章があります。私達は、朝は元気な顔をしていたのに、夕方には白骨になってしまうような儚い存在だというものです。この言葉が、強く思い出されました。
 今回、あらためて健康の大切さや命には限りがあるということを先生から教えていただいたように思います。
 ご家族の方にはお悔やみを申し上げます。

2017年2月16日 (木)

【第465回】 < 偶然の重なり >S. J. (地歴・公民)

 先日、遊学講座閉講式が行われました。
 土曜日に行われる遊学講座で一年間お世話になった講師の先生方に、感謝の意を伝える式です。
  本年度の閉講式はいくつかの偶然が重なってとても素晴らしいものとなりました。

 まず、遊学講座が25周年を迎えたことです。25年間続けて講師をしてくださっている先生方に感謝状が贈られました。本当に多くの講師の先生方にお世話になることで、講座を続けられていることを実感しました。

 次に、第一体育館が建て替え工事中ということで、本年度は歌劇座で式がおこなわれたことです。アカペラやフラダンス、カポエイラの講座が成果披露をしてくれましたが、照明や音響も良く、よりいっそう素晴らしいステージとなりました。

 さらに、多くの卒業生が華を添えてくれたことです。
 これも本当に偶然ですが、映像会社で働いている卒業生が自分の技術力アップのために母校に関わる映像を制作させてほしいとの依頼が来て、遊学講座の講座風景を撮影しDVDに編集してもらいました。式で映像を流しましたが、短い期間の中で素晴らしい映像を制作してくれました。

 フラダンスを披露してくださった先生方の中にも卒業生が2人おり、素敵な踊りをみせてくださいました。(遊学講座にはフラダンスまである!!)

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 カポエイラの講師の先生も本校の卒業生であり、素晴らしい歌声、パーカッション、踊りを披露してくださいました。また彼は、カポエイラを全国に広める活動をしており、毎年ブラジルへ行って勉強をし続けているとのことでした。(なんとカポエイラの日本の本部は石川県だそうです!)

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 このように多くの卒業生が活躍している姿を見ることができて、在校生にとってもとてもいい刺激になったと思います。

 この卒業生の皆さんに一言ずつ生徒に言葉をかけていただきましたが、みなさん口をそろえて  「自分が好きで、夢中になれることを見つけてください。」とおっしゃっていました。

 その言葉を実践し、自分を磨いて、素晴らしい技術や演技を見せてくださった方々の言葉だけに、とても伝わるものがありました。

 「自分が好きなことを見つけること」そして「継続することの大切さ」を実感できた式になりました。

 私も音楽が好きで、高校生の時からバンドをやっています。今でも学園祭で教員バンドを組んでいます。妻からはまだやってんのとあきられていますが、やはり自分が夢中になれることであり、普段とは違う形で生徒と関わることができる素晴らしい時間です。そのようなものに出会えて幸せであると思います。

2902163本年度 学園祭 教員バンド  歌劇座にて

「自分がすきなことを見つけること」そして「継続することの大切さ」をあらためて実感できた式となりました。

 中学生の皆さんも、ぜひ遊学館に入学されて、さまざまな体験を通して、
「自分の夢中になれるもの」を一緒に見つけましょう!!

2017年2月13日 (月)

【第464回】 素晴らしかった舞台発表嶋田 司 (数学)

 2月4日(土)「遊学講座閉講式」での成果披露において、アカペラ講座、フラダンス講座、カポエイラ講座の舞台発表があった。どの発表も素晴らしいものとなった。
 「遊学講座」とは、教養、資格取得、受験対策、スポーツ、芸術、実習などの講座から1つ選び、1年間通して(土曜日実施 全24回)受講する本校独自のプログラムである。
中には、校外の専門の講師の方が教えてくださる講座や、校外の施設を利用する講座があり、平日の授業とは全く異なるものである。
 今年度の閉講式は、本校体育館改築工事のため、金沢歌劇座で行われた。発表する生徒は、スポットライトを浴び、1300人もの生徒の前で、歌や演舞を披露することになった。私は人前で何かを披露するということは特に苦手としているが、生徒たちは実に堂々と、そして生き生きと発表しており、見ていても楽しかった。生徒たちは緊張しただろうが、歌劇座舞台での発表は気持ちよかったのではないかと思う。
 舞台という場所は人を変えるのかもしれないが、普段の学校とは違う遊学生の一面を見ることができ嬉しく思えた。