2008年4月16日 (水)

【第35回】先生として山本 雅弘 (保健体育)

高校野球に携わって7年になります。

2001年の春に創部し、22名の一期生からスタートしました。私は部員に「監督」でなく「先生」と呼ばせています。それは、人間形成と野球を教えることを大切にする意味が含まれています。また、常に次のステップに繋げることも大切にしています。その私の意を汲んでか、一期生の12名が野球を続けてくれました。その一期生も、この春大学を卒業し社会人として巣立つ年代です。

上級生がいなく、三年間縦社会の経験もなく高校を巣立って進学した12名。その中で7名の挫折者がでてしまいました。入学許可をもらい、入学前の練習に参加している時点での挫折が1名。入学後、選手として有望視されながらの挫折が5名。

今から思えば、この6名は私の指導の未熟さが原因と反省しています。試合の結果を重視して人間形成がおろそかになっていたように感じます。あと1人は授業の関係で続けられなかった。(早稲田大学の法学部)

先輩もいない中、縦の社会の勉強も出来ずに伝統ある世界に入り頑張り通した5名。社会人野球に進んだ1人はプロ野球に。東京六大学に進んだ1人は、縦の人間関係に悩みながらも4番を任され、社会人野球に。
主将として全日本大学選手権まで導いた1人も社会人野球に。あとの2人も地域のプロ野球と社会人野球に。指導者の道に進んでくれなかったことが少し残念にも思いますが・・・。

5名が高校球児の「夢の世界」で野球を続けてくれていることに喜びを感じています。私が指導者として尊敬する大先輩の言葉、「夢を見て、夢を育て、夢を食う」。「夢」を持ち、それに向かって「努力」することが大切だと思っています。努力することによって日々成長し、夢を勝ち取る姿が人生そのものと思います。

この春、八期生を迎え「先生」として襟を正して指導に当たりたい。

2008年4月 9日 (水)

【第34回】生徒は私の鏡(先生)Y. H. (英語)

 桜の花もほころび始め、何かそわそわする季節がやって来ました。

 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

 これからは遊学生として、希望に満ちた高校生活を送られると思います。
今は、期待や不安で胸がいっぱいだと思いますが、私は、あなたたちをしっかり受けとめ、サポートしていきたいと思っています。

 私は、遊学館高校で教鞭を執って、はや10年が経ちました。初めて、遊学館学校の門をくぐったときの印象は、「生徒たちは、なんて爽やかに挨拶ができて、元気なんだろう…」と感心しました。通りすがりの私の顔をしっかり見て、「こんにちは」と大きく、力強い声で挨拶してくれたことがとても嬉しく思い出されます。そして、10年経った今も、学校でのそのような風景は変わらず受け継がれています。

 新入生の皆さんも、ぜひ、大きな声で挨拶をして下さい。数日後にはきっと、あなたも立派な遊学生になっているはずです。廊下ですれちがう時を楽しみにしています。

 毎年、担任として多くの生徒との出会いがあります。最初は、生徒それぞれの性格や思いが分からず、意見がぶつかり合ったり、戸惑ったり、諦めそうになったり、お互い気持ちがモヤモヤしたりと、奮闘する日々もたくさんあると思います。

 しかし、生徒の皆さんは、いつも「私の鏡」です。私が優しい顔をしていると、生徒も穏やかで優しい気持ちになり、私が怖い顔をしていると、生徒も同じ顔になります。私の心持ちを皆さんから、いろいろな場面で気づかせてもらいます。たくさんの経験をもらえ、本当にありがたいです。

 これからは、もっと生徒の気持ちを引きだし、心の叫びを聞き取れる人になりたいと思います。

 常日頃、私の持っている目標は…

(1) 生徒一人ひとりと向きあう心を大切にする。
(2) 生徒の思いや痛みを感じる心を大切にする。
(3) 待つ心を大切にする。

 私にとって、とても難しいことばかりですが、生徒からもっと…もっと…、色々な気付きをもらいたいと思っています。

 新入生の皆さん、貴方たちとお会いできることを楽しみにしております。

2008年4月 2日 (水)

【第33回】古き良き校舎でM. M. (英語)

 昨年度私が受け持ったクラスは、2年9組の福祉コースと美術コースの生徒が在籍するクラスであった。そのため、教室にはボランティア活動を募集する掲示物や生徒自身が設置した空缶のプルタブ回収を呼びかける箱があり、福祉コースらしさを感じた。私が教室に飾った花を喜んでくれ、頼まずとも水替えをしてくれる生徒がいる。

一方、教室の隅には、画材のつまった大きなカバンや製作途中の作品が目に付いた。落ち着くのだろうか、授業中も無意識に練りゴムをこねながら話を聞く姿、放課後に教室の机を4つあわせて大きな画用紙を広げ制作に励む姿が見られた。中庭に出てイーゼルを置き、校舎や植物をスケッチしているのも私が好きな光景のひとつである。

 ところで、この生徒たちの教室というのが、実は生徒玄関から最も離れた場所にある。第2学館3階のいちばん隅にある教室だ。朝、玄関で靴を履き替え、息を切らせて教室に飛び込んでくる生徒も少なくない。そこは、板張りの床、今ではアンティークともいえるドアノブやねじ式の窓の鍵など、長い歴史を感じさせる古い校舎の教室である。

 現代の子ども達は、物に恵まれとても便利な環境で育っている。しかし、この教室は違う。朝日の差し込む気持ちの良い朝を迎えられるのだが、夏はとにかく暑い。エアコンや扇風機を回してもいっこうに涼しくならない。冬は今時めずらしい煙突つきの大きな石油ストーブで暖をとる。これは指一本で、というわけにはいかない。1階から灯油を運び、ストーブに給油をし、3段階のスイッチ操作をしてようやく着火する。それでも教室が暖まるには1時間はかかる。金属製のたらいに水を入れ、ストーブの上に乗せておくことも忘れてはならない。そして、水が蒸発して少なくなっていることに気付いた生徒は、ちゃんと水を足してくれる。

 ボタンひとつで瞬時に何もかもが満たされる時代に育った子どもたちでも、与えられた環境に順応していくのだなと感じる。時には不便さも必要なのではと思える。

 私がいつも生徒たちに言っていることがある。「古いのと汚いのは違う。どんなに新しい校舎でも使い方が悪く掃除をしなければ汚いし、どんなに古い校舎でも大切に使いこまめに掃除をすればきれいになる。」と。

 しかし、この古い校舎ももうすぐ取り壊され、新しい校舎へと生まれ変わる。2年9組の生徒たちは、この1年間自分たちが最後の生徒だという特別な気持ちと愛着を持って、大切にこの教室を使ってくれた。ありがとう。そして、これまで生徒たちを温かく見守ってくれた校舎にありがとうと言いたい。

 毎年この季節になると、第2学館の長い廊下の窓から校舎の横に咲いている桜の花を見ることができる。まるで雲の上を歩いているかのように桜を見下ろせるのだ。日毎に花を咲かせ、そして散ってゆく。教室に向かうときに毎朝変わる桜の様子を見るのが好きだった。今年はその景色がおあずけになるが、来年の春がとても楽しみだ。

2008年3月26日 (水)

【第32回】初心忘るべからず谷内田 京子 (国語)

3月1日卒業式
遊学館高校から420名の生徒が巣立っていきました。

遊学館に赴任して最初の年に1年生の担任となり、2年、3年と持ち上がった生徒達。
共に笑って、共に泣いて、共に悩んだ3年間。
卒業生一人ひとりの名前が呼ばれている間、涙を止めることができませんでした。

式が終わり、最後のホームルーム
生徒からのサプライズ企画に、嬉しさのあまり号泣してしまいました。
みんなに伝えようと、用意していた話の半分もできませんでした。
ひとつだけ伝えたこと。
“初心忘るべからず”
学びはじめた当時の未熟さや経験を忘れてはならない。常に志した時の意気込みと
謙虚さをもって事にあたらねばならない。という意味です。
大学に進学する生徒、就職する生徒、それぞれの道で目標に向け努力してください。

そして4月から遊学生となる新入生のみなさん
“初心忘るべからず”
遊学館で色々なことにチャレンジして、それぞれの目標を達成しましょう。

“初心忘るべからず”
私自身、教師を志した時の意気込みと謙虚さを持って新年度を迎えたいと思います。

2008年3月12日 (水)

【第30回】襷M. Y. (保健体育)

 昨年4月、私はこの遊学館高校に赴任してきました。
それと同時に男子駅伝競走部が発足し現在、顧問をしています。

私は、以前広島の学校で教員をしていました。それが、縁あってこの遊学館高校に来ることとなり、それと同時に以前勤めていた学校の教え子たちも一緒に金沢へやって来ました。

 金沢に来たばかりの頃は戸惑うことばかりでした。
もちろん、私だけでなく生徒達も同じだったと思います。新しい環境、新しいクラスなど、慣れない環境で体調を崩したり、クラブの練習で怪我をしたり、精神的に落ち込んだりと大変な毎日で1学期のうちは、まともな練習さえできませんでした。

 しかし、遊学館高校のたくさんの先生方、生徒達の励まし、応援のおかげでいろんな苦難を乗り越え頑張ってこれたのだと思います。自分達だけでは走れない。たくさんの人に支えられてもらっているという事を感じた瞬間でした。

 みなさんは、駅伝といえばどういったイメージを持っていますか?
苦しい、きついといったイメージを持っている人がほとんどだと思います。しかし、駅伝は一人だけで走るのではありません。今まで走ってきた走者の思いをこめた襷(たすき)をかけて走ってくるのです。だからこそ、途中で諦めたり、試合を投げ出したりすることができないのです。

生徒にはいつも言っています。苦しくなったら襷を一度にぎりしめろ…と。だからこそ、最後まで諦めずに走りきれるんだと思います。

これからも生徒達とともに都大路出場を目指し頑張っていきたいと思います。

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